コリント人への第二の手紙
1 神のご意志によってキリスト・イエスの使徒+となったパウロと,[わたしたちの]兄弟テモテ+から,コリントにある神の会衆,ならびに全アカイア*+のすべての聖なる者たち+へ:
2 わたしたちの父なる神と主イエス・キリストからの過分のご親切と平和があなた方にありますように+。
3 わたしたちの主イエス・キリストの神また父+,優しい憐れみ+の父またすべての慰め+の神がほめたたえられますように。4 [神]はすべての患難においてわたしたちを慰めてくださり+,神によって自ら慰められているその慰めをもって+,わたしたちがどんな患難にある人たちをも慰めることができるように+してくださるのです。5 というのは,わたしたちのうちにはキリストのための苦しみが満ちあふれていますが+,わたしたちが得る慰めもまた,キリストを通して満ちあふれているからです+。6 さて,わたしたちが患難にあるとしても,それはあなた方の慰めと救いのためであり+,また慰められつつあるとしても,それもあなた方の慰めのためであって,わたしたちも苦しむ同じ苦しみをあなた方に忍耐させる働きをするのです+。7 こうして,あなた方に対するわたしたちの希望は揺るぎません。あなた方が苦しみを分け合う者となっているのと同じように,慰めをも分け合う者となることを知っているからです+。
8 兄弟たち,アジア+[地区]でわたしたちに生じた患難について,あなた方に知らずにいて欲しくないのです。わたしたちは,自分の力を超えた極度の圧迫を受け,そのため自分の命についてさえ全くおぼつかない状態でした+。9 事実,自らのうちでは,死の宣告を受けているのだと感じました。これは,わたしたちが,自分自身ではなく,死人をよみがえらせてくださる神+に信頼を置くためだったのです+。10 死のような大いなるものから[神]はわたしたちを確かに救い出してくださったのであり,[これからも]救い出してくださるでしょう+。今後も救い出してくださるということ,これがこの方に対するわたしたちの希望なのです+。11 またあなた方も,わたしたちのために祈願をささげることによって助けに加わることができます+。それは,[祈りのこもった]多くの顔のゆえにわたしたちに親切に与えられるものに対する感謝+が,わたしたちのために,多くの人によってささげられるようになるためです+。
12 というのは,わたしたちは次のことを誇りとしているからです。それはわたしたちの良心も証しをしていることですが+,わたしたちが世にあって,いや,とりわけあなた方に対して,神聖さと敬虔な誠実さとをもって,また,肉的な知恵ではなく+神の過分のご親切をもって行動してきた,ということです。13 実際わたしたちは,あなた方がよく知っている*こと,または悟りうること以外には,何もあなた方に書いていないからです。またそれは,終わりまであなた方が引き続き悟れるようであって欲しいと思う事柄なのです+。14 それは,わたしたちの主イエスの日+にあなた方がわたしたちの[誇り]であるように,わたしたちもあなた方にとって誇りであるということ+を,あなた方がある程度認めてきたのと同様です。
15 それで,このような確信のもとに,わたしは以前あなた方のもとに行くつもりでした+。それは,あなた方が喜び[の機会]をもう一度+持てるようにするためでした。16 そして,あなた方のもとに立ち寄ったあとマケドニア+に行き,その後,マケドニアからあなた方のところに帰り+,ユダヤに行く途中まであなた方に見送ってもらう+[つもりでした]。17 さて,このような意図を抱いた時,わたしは何か軽率さ+をもてあそんでいたのでしょうか。それとも,わたしが志す事柄,わたしは[それを]肉にしたがって+志し,わたしにとっては,「はい,はい」と「いいえ,いいえ」とがあるようにしているのでしょうか+。18 しかし,あなた方に対するわたしたちのことばが,はい,でありながら,なお,いいえ,である*ようなことはありません。それについては神に頼ることができます。19 わたしたちによって,つまりわたしとシルワノとテモテによって+あなた方の中で宣べ伝えられた神のみ子+キリスト・イエスは,はい,でありながら,なお,いいえ,となったのではありません。彼の場合,はい,は,はい,となりました+。20 神の約束+がどんなに多くても,それは彼によって*,はい,となったからです+。それゆえにも,わたしたちによる栄光のため,彼を通して,神に「アーメン+」が[唱えられる]のです。21 しかし,あなた方とわたしたちがキリストに属することを保証してくださる方,そしてわたしたちに油をそそいでくださった+方は神です。22 [神]はまたわたしたちにご自分の証印+を押し,来たるべきものの印*+,つまり霊+をわたしたちの心の中に与えてくださったのです。
23 そこでわたしは,自分の魂にかけて神に証人となっていただくのですが+,わたしがまだコリントに行かないでいるのは,あなた方に辛い思いをさせたくないからです+。24 わたしたちがあなた方の信仰に対する主人であるというのではありません+。わたしたちはあなた方の喜びのための同労者+です。あなた方が立っている+のは[自分の]信仰によるのです+。
2 というのは,わたしは自分でこのように決めたからです。つまり,二度と悲しみ+のうちにあなた方のもとに行くことはすまい,と。2 わたしがあなた方を悲しませるとすれば+,わたしによって悲しまされた人以外のいったいだれが,わたしを元気づけてくれるでしょうか。3 それでわたしは,まさにこのこと,つまり,わたしが行くときには,自分が当然歓ぶはずの人たち+のために悲しまされることがないように+と書いたのです。自分が持つ喜びはあなた方すべての[喜び]でもあるとの確信+を,あなた方すべてについて抱いているからです。4 わたしは多くの患難と心の苦もんから,多くの涙をもって+あなた方に書いたのです。それはあなた方を悲しませるためではなく+,わたしがあなた方に対して特に抱いている愛を知ってもらうためでした。
5 さて,もしだれかが悲しみをもたらしたのであれば+,その人はわたしをではなく,あなた方すべてをある程度 ― わたしの言うことが厳しすぎないようにしているのですが ― 悲しませたのです。6 そのような人にとって,大多数の人から与えられたこの叱責+は十分です。7 ですから,今はむしろ,親切に許して+慰め,そのような人が過度の悲しみに呑み込まれてしまうことのないようにすべきです+。8 それで,あなた方が彼に対する愛+を確証するように勧めます。9 わたしはこのためにも,つまり,あなた方がすべての事において従順であるかどうか+,その証拠を確かめるためにも[こう]書くのです。10 何かについてあなた方がだれかを親切に許すなら,わたしもそうします+。事実,わたしについて言えば,自分が親切に許したことが何であれ,もしわたしが何かを親切に許したのであれば,それはキリストのみ前においてあなた方のためになされたのです。11 それは,わたしたちがサタンに乗ぜられることのないためです+。わたしたちはその謀りごとを知らないわけではないのです+。
12 さて,キリストについての良いたよりを宣明するためわたしがトロアス+に着き,主にあってわたしのために戸口が開かれた時+,13 わたしは自分の兄弟テトス+に会えなかったために霊に安らぎを得られず,みんなに別れを告げてマケドニア+に向かいました。
14 しかし,キリストと共なる+凱旋行列において常にわたしたちを導き+,[キリスト]についての知識の香りを,わたしたちを通していたるところで知覚できるようにしてくださる神に感謝がささげられますように+! 15 救われてゆく者たちと滅びてゆく者たちの中にあって+,わたしたちは神に対し,キリストの甘い香り+だからです。16 後者にとっては死から出て死に至る香り+,前者にとっては命から出て命に至る香りです。それで,これらの事に関してじゅうぶんに資格があるのはだれですか+。17 [わたしたちです。] わたしたちは,多くの人のように+神の言葉を売り歩く者*ではなく+,誠実さから出た者,そうです,神から遣わされた者として,神の見ておられるところで,キリストと共に語っているのです+。
3 わたしたちは再び自分を推薦し始めているのでしょうか+。それとも,ある人々のように,あなた方への,またはあなた方からの推薦の手紙+が必要なのでしょうか。2 あなた方自身が,わたしたちの*心に書き込まれ,すべての人に知られ,また読まれている+,わたしたちの手紙なのです+。3 あなた方は,奉仕者であるわたしたちによって書かれ+,インクによらず生ける神の霊+によって,石の書き板+ではなく肉の書き板に,すなわち心+に*書き込まれた,キリストの手紙として示されているからです。
4 さて,わたしたちはキリストを通し,神に対してこのような確信+を抱いています。5 すなわち,何にせよそれがわたしたちから出ているとみなせるほどわたしたち自身にじゅうぶん資格があるということではなく+,わたしたちにじゅうぶん資格があるの*は神から出ているということです+。6 実際[神]はわたしたちを新しい契約の奉仕者*,つまり書かれた法典*+ではなく霊の[奉仕者]として+じゅうぶんに資格を得させてくださいました+。書かれた法典は死罪に定めますが+,霊は生かすのです+。
7 さらに,死をもたらし+,文字で石に彫り込まれた+法典が*栄光のうちに生じ+,その結果,イスラエルの子らがモーセの顔を,その顔の栄光ゆえに,すなわち除き去られることになっていた[栄光ゆえに]じっと見つめることができなかった+のであれば,8 霊をもたらすこと+にはなおいっそうの栄光が伴うはずではありませんか+。9 有罪宣告をもたらす法典+が*栄光あるものであったなら*+,義をもたらすこと+にはなおさら栄光が満ちあふれる+からです。10 実際,かつては栄光あるものとされたものが,それに勝る栄光のゆえに+,その点で栄光を奪い去られたのです+。11 除き去られることになっていたものが栄光のうちにもたらされたのであれば+,とどまるものにはなおいっそうの栄光が伴う+はずであったからです。
12 それゆえ,このような希望+があるので,わたしたちは大いにはばかりのない言い方をしています。13 そして,除き去られることになっていたものの終わり+をイスラエルの子らがじっと見つめることのないようにと,モーセが自分の顔にベールを掛けた+ときのようなことはしていません。14 彼らの知力は鈍っていました+。同じベールが今日まで,古い契約*の朗読の際に取られずに残っているのです+。というのは,それはキリストによって除き去られるものだからです+。15 実際,今日に至るまで,モーセが読まれるときにはいつも+,彼らの心の上にベールが掛けられています+。16 しかし,転じてエホバ*に向かうとき,ベールは取り除かれるのです+。17 さて,エホバ*は霊です+。そしてエホバ*+の霊+のある所には自由+があります。18 そして,わたしたちすべて+は,ベールをしていない顔で,エホバ*の栄光+を鏡のように反映させながら,霊なるエホバ*の*なさるそのとおりに+,栄光から栄光へと+,同じ像+に造り変えられてゆく+のです。
4 そのようなわけで,わたしたちはこの奉仕の務め+を自分たちに示された憐れみにしたがって持っているのですから+,あきらめるようなことはしません。2 むしろ,わたしたちは恥ずべき隠れた事柄+を捨て去ってしまい,こうかつに歩むことなく,また神の言葉を不純にすることもありません+。かえって,真理を明らかにすることにより,神のみ前で自分をすべての人間の良心に推薦するのです+。3 そこで,もしわたしたちの宣明する良いたよりに事実上ベールが掛けられているとすれば,それは滅びゆく人たち+の間でベールが掛けられているのであり,4 その人たちの間にあって,この事物の体制*の神*+が不信者の思い*をくらまし+,神の像+であるキリストについての栄光ある良いたより*+の光明*+が輝きわたらないようにしているのです+。5 わたしたちは,自分自身ではなく,キリスト・イエスを主として+,また自分自身をイエスのためのあなた方の奴隷として+宣べ伝えているからです。6 神は,「光が闇の中から輝き出よ*+」と言われた方であり,キリストの顔により*,神の栄光ある知識*+をもって明るくするため+,わたしたちの心を照らしてくださったのです+。
7 しかしながら,わたしたちはこの宝+を土+の器+に*持っています。それは,普通を超えたその力+が神のものとなり+,わたしたち自身から出たものとはならないためです+。8 わたしたちは,あらゆる面で圧迫されながらも+,動きが取れないほど締めつけられているわけではなく,困惑させられながらも,逃れ道が全くないわけではなく+,9 迫害されながらも,見捨てられているわけではなく+,倒されながらも+,滅ぼされているわけではありません+。10 わたしたちは常に,イエスに加えられた致死的な仕打ち+を*,自分たちの体のいたるところで耐え忍んでいます。わたしたちの体の中でもイエスの命が明らかになるためです+。11 生きているわたしたちは,イエスのために絶えず死に直面させられています*が+,それは,わたしたちの死すべき肉体の中でも,イエスの命が明らかになるためなのです+。12 こうして,わたしたちのうちには死が働いていますが,あなた方のうちには命が[働いています+]。
13 さて,わたしたちは,「わたしは信仰を働かせた。ゆえに語った+」と書かれているのと同じ信仰の霊を持っているので,わたしたちも信仰を働かせ,それゆえに語ります。14 イエス*をよみがえらせた方がイエスと一緒にわたしたちをもよみがえらせ,あなた方と一緒に立たせてくださることを知っているからです+。15 すべての事はあなた方のためなのです+。それは,増し加えられた過分のご親切が,さらに多くの人の表わす感謝のゆえに満ちあふれ,神の栄光となるためです+。
16 ですから,わたしたちはあきらめません。むしろ,たとえわたしたちの外なる人は衰えてゆこうとも,わたしたちの内なる人+は,日々新たにされてゆくのです。17 患難はつかの間+で軽いものですが,いよいよ重みを増す永遠の栄光をわたしたちのために生み出すからです+。18 同時にわたしたちは,見えるものではなく,見えないものに目を留めます+。見えるものは一時的ですが+,見えないものは永遠だからです+。
5 というのは,わたしたちは,たとえ自分の地的な家+,つまりこの天幕+が分解するとしても+,神からの建物,手で作ったものではなく+,天にあって永遠に続く家+を持つことになっているのを知っているからです。2 この住居においてわたしたちはまさにうめき+,わたしたちのための天からのものを身に着けることを切に欲しているのです+。3 それを実際に身に着けた後は,裸でいるのを見られることはありません+。4 実際のところ,この天幕にいるわたしたちは,押しひしがれてうめいています。それを脱ぐことではなく,他方のものを身に着けること+,こうして死すべきものが命に呑み込まれること+を望んでいるからです。5 さて,まさにこのことのためにわたしたちを生み出してくださった方は神であり+,来たるべきものの印*+である霊をわたしたちに与えてくださったのです+。
6 それゆえ,わたしたちには常に勇気があります。そして,この体を住まいとしている間は,自分が主から離れていることを知っています+。7 わたしたちは信仰によって歩んでいるのであり,見えるところによって[歩んでいるの]ではありません+。8 それでもわたしたちには勇気があり,むしろこの体から離れて主のもとに自分の住まいを定めることを大いに喜んでいます+。9 それゆえわたしたちはまた,彼のもとに住まいを得ていようと,あるいはそのもとから離れていようと+,彼に受け入れられる者となること+を自分の目標としています。10 わたしたちは皆キリストの裁きの座の前で明らかにされなければならないからです+。こうして各人は,それが良いものであれ,いとうべきものであれ,自分が行なってきたことにしたがい,その体で行なった事柄に対する自分の報いを得るのです+。
11 そのためわたしたちは,主への恐れ+を知って人々を説得してゆきますが+,自分たちは神に対して明らかにされているのです。しかしわたしは,自分たちがあなた方の良心に対しても明らかにされているようにと希望します+。12 わたしたちは再び自分をあなた方に推薦しているのではありません+。わたしたちに関して誇る誘いをあなた方に与えているのです+。外見+を誇って心+を[誇ら]ない人たちに対する[答え]をあなた方に得てもらうためです。13 もしわたしたちが気が狂っていたとすれば+,それは神のためであり,もし正気であるとすれば+,それはあなた方のためだからです。14 キリストの持たれる愛*がわたしたちに迫るのです。わたしたちはこのように判断しているからです。つまり,一人の人がすべての人のために死んだ+,だからすべての人は死んでいたのである,15 そして,彼がすべての人のために死んだのは,生きている者たちがもはや自分のために生きず+,自分たちのために死んでよみがえらされた+方のために[生きる+]ためである,と。
16 したがって,わたしたちは今後,だれをも肉によって知ることはありません+。たとえ,キリストを肉によって知ってきたとしても+,今はもう決してそのような知り方はしません+。17 したがって,キリストと結ばれている人がいれば,その人は新しい創造物*+です。古い事物は過ぎ去りました+。見よ,新しい事物が存在しているのです+。18 しかし,すべてのものは神から出ており,[神]はキリストを通してわたしたちをご自分と和解させ+,また,和解の奉仕の務め+をわたしたちに与えてくださいました。19 すなわち,神はキリスト+によって世+をご自分と和解させて+,その罪過を彼らに帰さず+,わたしたちに和解の言葉+をゆだねてくださったのです+。
20 それゆえ,わたしたち+はキリストの代理+をする*大使+であり,それはあたかも神がわたしたちを通して懇願しておられるかのようです+。わたしたちはキリストの代理としてこう願います+。「神と和解してください」。21 罪を知らなかった方+を[神は]わたしたちのために罪*とし+,その方によってわたしたちが神の義となるように+してくださったのです。
6 この方と共に働きつつ+,わたしたちはまたあなた方に懇願します。神の過分のご親切を受けながらその目的を逸することがないようにしてください+。2 「受け入れることのできる時にわたしはあなた[のことば]を聞き,救いの日にあなたを助けた+」と言っておられるのです。見よ,今こそ特に受け入れられる時+です。見よ,今こそ救いの日なのです+。
3 わたしたちはどんな点でも決してつまずきの原因を作らないようにしています+。わたしたちの奉仕の務めがとがめられるようなことのないためです+。4 かえって,あらゆる点で自分を神の奉仕者*として推薦するのです+。多大の忍耐と,患難と,窮乏と,困難+と,5 殴打と,獄+と,無秩序と,労苦と,眠らぬ夜と,食物のない時+と,6 純粋さと,知識と,辛抱強さ+と,親切さ+と,聖霊と,偽善のない愛+と,7 真実のことばと,神の力+とにより,[また]右手と左手の*義の武器+により,8 栄光と不名誉により,悪い評判と良い評判とによってです。[人を]欺く者のようで+真実であり,9 知られていないようでよく知られており+,死にそうでありながら,見よ,生きており+,懲らしめられているようであっても+死に渡されているわけではなく+,10 悲しんでいるようでいて常に歓んでおり,貧しいようでいて多くの人を富ませ,何も持っていないようですべての物を所有しているのです+。
11 コリントの人たち,わたしたちの口はあなた方に対して開かれ,わたしたちの心+は広げられています。12 あなた方はわたしたちの中で窮屈になっているのではなく+,自分自身の優しい愛情の点で窮屈になっているのです+。13 それで,あなた方も返報として ― わたしは子供に対するように話しているのですが+ ― 自分を広くしなさい。
14 不釣り合いにも不信者とくびきを共にしては*なりません+。義と不法に何の交友があるでしょうか+。また,光が闇と何を分け合うのでしょうか+。15 さらに,キリストとベリアル*の間にどんな調和があるでしょうか+。また,忠実な人が*不信者とどんな分+を共に持つのでしょうか。16 そして,神の神殿*と偶像にどんな一致があるでしょうか+。わたしたちは生ける神の神殿+なのです。神が言われたとおりです。「わたしは彼らの中に住み+,[彼らの]中を歩くであろう。そしてわたしは彼らの神となり,彼らはわたしの民となる+」。17 「『それゆえ,彼らの中から出て,離れよ』と,エホバ*は言われる。『そして汚れた物に触れるのをやめよ+』」。「『そうすればわたしはあなた方を迎えよう+』」。18 「『そしてわたしはあなた方の父となり+,あなた方はわたしの息子また娘となる+』と,全能者+エホバ*は言われる」。
7 それゆえ,わたしたちにはこのような約束があるのですから+,愛する者たちよ,肉と霊のあらゆる汚れ+から自分を清め+,神への恐れのうちに神聖さを完成しようではありませんか+。
2 わたしたちをいれる余地を持ちなさい*+。わたしたちはだれにも悪い事をしていません。だれをも堕落させてはいません。だれかを利用したこともありません+。3 わたしはあなた方を罪に定めようとしてこう言うのではありません。前にも言ったように,あなた方はわたしたちと共に死に,また共に生きるためにわたしたちの心の中にいるからです+。4 わたしはあなた方に対して大いにはばかりのない言い方ができます*。あなた方について大いに誇れます+。わたしは慰めに満たされており+,わたしたちのすべての苦悩のうちにあって喜びにあふれているのです+。
5 事実,マケドニアに着いた時+,わたしたちは肉体に少しも安らぎを得ませんでした+。わたしたちは依然あらゆる仕方で苦悩させられていました+ ― 外には戦い,内には恐れがありました。6 しかしながら,うちひしがれた者を慰めてくださる神+は,テトスをそこにいさせること*によってわたしたちを慰めてくださったのです。7 ですがそれは,彼がいたということだけによるのではなく,彼があなた方について慰められたその慰めにもよるのです。あなた方の切望,あなた方の嘆き悲しみ,わたしに対するあなた方の熱心さについて,彼がわたしたちに知らせ+を持ち帰ってくれたからです。それでわたしはなおいっそうの歓びを得たのです。
8 したがって,わたしは,たとえ自分の手紙によってあなた方を悲しませたとしても+,後悔しません。たとえ初めはそれを後悔したとしても,(その手紙が,ほんの少しの間*とはいえ,あなた方を悲しませたことは分かります)9 今は歓んでいます。単にあなた方が悲しんだからではなく,悲しんで悔い改めたからです+。あなた方は敬虔な態度で悲しみました+。こうしてあなた方は,何事においてもわたしたちのために損傷を被ることはありませんでした。10 敬虔な悲しみは,悔いのない救いに至る悔い改め*を生じさせるのです+。しかし,世の悲しみは死を生み出します+。11 ご覧なさい,あなた方が敬虔な態度で悲しんだそのこと+が,何という真剣さをあなた方のうちに生み出したのでしょう。そうです,汚れをすすぐことを,そうです,憤りを,そうです,恐れを,そうです,切望を,そうです,熱心さを,そうです,悪を正すことを+! この問題に関して,あなた方は自分が貞潔であることをあらゆる点で立証しました。12 わたしはあなた方に書き送りましたが,それは,悪を行なった者+のためでも,悪をなされた者のためでもなく,あくまでも,わたしたちに対するあなた方の真剣さがあなた方自身の間で,そして神のみ前で明らかにされるためでした。13 それゆえにわたしたちは慰められているのです。
しかし,慰められたことに加えて,わたしたちはテトスの喜びによりなおいっそうの歓びを得ました。彼の霊+はあなた方すべてによってさわやかにされたからです。14 あなた方についてわたしが彼に何かを誇ったとしても,わたしは恥をかくことにはならなかったのです。むしろ,わたしたちがあなた方にすべてのことを真実をもって話したと同じように,テトスの前でわたしたちが誇ったこと+も真実となりました。15 また,彼の優しい愛情はあなた方に対していっそう満ちあふれたものとなっています。彼は,あなた方すべての従順+を,あなた方が恐れとおののきをもっていかに迎えてくれたかを思い出すからです。16 わたしは,あなた方のゆえにあらゆる面で勇気を持てることを歓ぶのです+。
8 さて,兄弟たち,マケドニアの諸会衆に与えられた神の過分のご親切についてあなた方に知らせます+。2 つまり,苦悩のもとで大いに試されつつも,彼らの満ちあふれる喜びと非常な貧しさが,彼らの寛大さの富を満ちあふれさせたことです+。3 これは彼らの実際の能力に応じて+,いや,実際の能力以上のものであった,とわたしは証言します。4 それでも彼らは自ら進んで,親切に与える[特権]と,聖なる者たちへの奉仕+にあずかることとをわたしたちに請い求め,しきりに懇願したのです。5 そして,わたしたちが希望していたとおりになったばかりでなく,彼らは神のご意志のもとに自らをまず主に+,そしてわたしたちにささげました。6 そのためわたしたちはテトス+に,彼がそれをあなた方の間で始めた者なのだから,やはり彼が,親切に与えるこの同じ業をあなた方の間で成し遂げるようにと励ますことにしました。7 それにしても,あなた方があらゆることに,すなわち信仰と言葉と知識+と全き真剣さに,またあなた方に対するわたしたちのこの愛に満ちあふれている+のと同じく,この親切に与える業にも満ちあふれるようにと[祈ります]。
8 わたしが[こう]言うのは,あなた方への命令としてではなく+,ほかの人たちの真剣さを考えてのことであり,あなた方の愛の純真さを試すためなのです。9 あなた方は,わたしたちの主イエス・キリスト*の過分のご親切,つまり,富んでいたのに貧しい者となられ+,ご自分の貧しさを通してあなた方が富む者となれるようにしてくださった+ことを知っているからです。
10 このことについてわたしはさらに意見を述べることにします+。このことはあなた方の益になるからです+。というのは,あなた方はすでに一年前に,ただ単に行なうことだけでなく,[行ない]たいという願いをも起こしたからです+。11 では今,それを行なうことをやり遂げなさい。行ないたいと願ったその気持ちのとおりに,あなた方の持っているものの中から*それをやり遂げるためです。12 進んでする気持ちがまずあるなら,持っていないところに応じてではなく,持っているところに応じて特に受け入れられるのです+。13 このように言うのは,ほかの者には易しく+,あなた方には厳しく,というつもりではないからです。14 むしろ,均等を図ることによって,あなた方の当面の余分が彼らの欠乏を埋め合わせ,その結果,彼らの余分も同じようにあなた方の欠乏を埋め合わせ,こうして均等になるためなのです+。15 「多くある者にも多過ぎることなく,少ししかない者にも少な過ぎることはなかった+」と書かれているとおりです。
16 さて,あなた方に対する同じ真剣さをテトス+の心の中に入れてくださった神に感謝がささげられますように。17 というのは,彼は実際に励ましに応じたからです。しかも,非常に真剣な彼は,自ら進んであなた方のもとに出かけて行こうとしているのです。18 しかしわたしたちは彼と共にひとりの兄弟を遣わします。それは,良いたよりに関連してその称賛がすべての会衆に広まっている人です。19 それだけではなく,この人は,主の栄光+のため,また,進んでする気持ち+の証拠としてわたしたちが扱うこの親切な贈り物に関連し,わたしたちの旅の同伴者として諸会衆から任命された人+でもあります。20 こうしてわたしたちは,自分たちの扱うこの惜しみない寄付+に関して,だれからもとがめられることのないように+しているのです。21 わたしたちは,「エホバの*み前だけでなく,人の前でも正直な備えをする+」からです。
22 さらにわたしたちは,真剣な人であることをわたしたちが多くの事において幾度も確かめ,しかも今やあなた方に対する厚い信頼のゆえにいっそう真剣になっているわたしたちの兄弟を,彼らと一緒に遣わします。23 ですが,もしテトスについて何か疑問があるというのであれば,彼はわたしと分け合う者であり,あなた方の益のための同労者+です。また,わたしたちの兄弟たちについてであれば,彼らは諸会衆の使徒*であり,キリストの栄光です。24 ですから,彼らに,あなた方の愛+と,わたしたちがあなた方について誇った事柄+との証拠を,諸会衆の面前ではっきり示してください。
9 ところで,聖なる者たちへの奉仕+に関して,わたしがあなた方に書くのはいわばよけいなことです。2 わたしは,あなた方の進んでする気持ちを知っているからです。それについてわたしはあなた方のことをマケドニアの人々に誇って,アカイアではもう一年も前から用意ができている+と[言って]いますし,あなた方のその熱心さが彼らの大多数を奮い立たせてもいるのです。3 それなのにわたしがこれらの兄弟を遣わすのは,あなた方に関するわたしたちの誇りがこの点でむなしくならないため,つまり,あなた方がほんとうに用意ができていて+,わたしがいつも言っていたとおりであるようにするためです。4 そうでないと,何かのことで,マケドニアの人たちがわたしと一緒に行って,あなた方の用意ができていないのを見ることになれば,わたしたちは ― あなた方がとは言わないまでも ― 自分たちのこうした自信の点で恥を被ることになります。5 それゆえわたしはこれらの兄弟を励まし,先にあなた方のもとに行って,かねて約束した+あなた方の惜しみない贈り物をあらかじめ用意してもらうことが必要であると考えました。こうして,それが強要されたもの*としてではなく,惜しみなく与えられた贈り物として用意されるためです+。
6 しかしこの点について言えば,惜しみつつまく者+は少なく刈り取り,惜しみなくまく者+は豊かに刈り取るのです。7 各自いやいやながらでも+,強いられてでもなく,ただその心に決めたとおりに行ないなさい。神は快く与える人を愛されるのです+。
8 さらに神は,その過分のご親切すべてをあなた方に対して満ちあふれさせることができ,こうしてあなた方が,すべての事において常に十分な自足力を備えて,あらゆる良い業のためにじゅうぶんのものを持てるようにしてくださるのです+。9 (「彼は広く分配し,貧しい者たちに与えた。その義*は永久に続く+」と書かれているとおりです。10 では,まく者に種を,そして食べるためのパンを満ちあふれるほどに供給してくださる方+は,あなた方のまく種を供給し,また殖やし,あなた方の義の産物+を増し加えてくださるでしょう。)11 あなた方はすべての事においてあらゆる寛大さのために富まされてゆくのであり,それはわたしたちを通して神への感謝の表現を生み出すのです+。12 この公的な奉仕の務めは,単に聖なる者たちの乏しいところを満ちあふれるほどに補うためだけではなく+,神に対する数々の感謝の表現に伴って豊かになるためでもあるからです。13 彼らはこの奉仕の務めが実証するものによって神の栄光をたたえます。つまり,あなた方が,自ら公に言明するとおり,キリストに関する良いたよりに柔順であり+,また彼ら,そしてすべての者に対する寄付において寛大であるからです+。14 そして,あなた方に対してより豊かに注がれた神の過分のご親切+のゆえに,彼らはあなた方のための祈願をささげつつあなた方を慕うのです。
15 その言いつくしえぬ無償の賜物+のゆえに,神に感謝がささげられますように。
10 さて,私パウロ自身が,キリストの温和+と親切*+とによってあなた方に懇願します。わたしはあなた方の間にあって見かけは[腰の]低い者+であっても,離れているときにはあなた方に対して大胆です+。2 そうです,わたしはお願いします。わたしがそこにいる時になって,わたしたちが肉[における自分の様]にしたがって歩むかのように評価するある人たちに対し大胆な処置+を取ろうと考えているその自信をもって大胆に振る舞わなくてすむようにしてください。3 というのは,わたしたちは肉において歩んではいても+,肉[における自分の様]にしたがって戦いをしているのではない*からです+。4 わたしたちの戦いの武器は肉的なものではなく+,強固に守り固めたものを覆すため神によって強力にされたもの+なのです。5 わたしたちは,[いろいろな]推論や,神の知識に逆らって立てられた一切の高大なものを覆しているのです+。そして,一切の考えをとりこにしてキリストに従順にならせています。6 また,あなた方自身の従順が全うされたら+,一切の不従順に対して直ちに処罰を加える用意を整えているのです+。
7 あなた方はうわべの価値によって物事を見ています+。自分はキリストに属していると自任している人がいるなら,その人は自分自身のために次のことも考慮に入れるべきです。すなわち,その人と同じように,わたしたちもキリストに属しているということです+。8 あなた方を築き上げて打ち壊さないために+主がわたしたちに与えてくださった権威について多少誇り過ぎることがあるとしても+,わたしは恥を被ることはないはずです。9 これは,わたしが[自分の]手紙であなた方をおびえさせようとしているなどと思われないためです。10 というのは,「[彼の]手紙は重々しくて力強いが,身をもってそこにいる*様は弱々しく+,その話し方は卑しむべきものだ+」と彼らは言うからです。11 そのような人はこのことを考慮に入れるべきです。すなわち,離れているときの手紙の言葉におけるわたしたちと,共にいるときの行動におけるわたしたちとは同じであるということです+。12 わたしたちは,自己推薦をするある人々と自分を同列に置いたり,その人々と自分を比べたりはしないのです+。彼らは,自分によって自分を量り,自分を自分と比べる点でいかにも分別がありません+。
13 わたしたちは,自分たちに割り当てられた境界の外でではなく+,神が量ってわたしたちに配分し,あなた方にまでも達するようにしてくださった区域の境界にしたがって誇るのです+。14 実際わたしたちは,あなた方のところには達しなかったかのように,無理に伸びをしているのではありません。わたしたちは,キリストについての良いたよりを宣明しながらあなた方のところにまで来た最初の者だったのです+。15 そうです,わたしたちは,自分たちに割り当てられた境界の外,だれかほかの人の労苦の中で誇っているのではありません+。ただ,あなた方の信仰が増してゆくにつれ+,わたしたちの区域に関しては,あなた方の間でわたしたちのことが大いに認められるようにとの希望を抱いているのです+。こうして,わたしたちはなおいっそう満ちあふれた者となり,16 あなた方より向こうの地方にも良いたよりを宣明し+,だれかほかの人の,すでに事が整えられている区域で誇ることがないようにします。17 「しかし,誇る者はエホバ*にあって誇りなさい+」。18 自分を推薦する者が是認されるのではなく+,エホバ*+の推薦される人+が[是認される]のです。
11 わたしはあなた方が,わたしの多少とも道理をわきまえないところ+を忍んでくれたらと願います。いや,現にあなた方は,わたしのことを忍んでくれています! 2 わたしは敬虔なしっとをもってあなた方をしっとしているのです+。あなた方を貞潔な+処女としてキリストに差し出すため+,わたし自身があなた方をただ一人の夫+に婚約させたからです+。3 しかしわたしは,へびがそのこうかつさによってエバをたぶらかしたように+,あなた方の思いが何かのことで腐敗させられて+,キリストに示されるべき誠実さと貞潔さから離れるようなことになりはしまいか+と気遣っているのです。4 現状では,だれかが来てわたしたちが宣べ伝えたものとは別のイエスを宣べ伝えても+,あるいはあなた方が受けたものとは別の霊を受け+,あなた方が受け入れたものとは別の良いたより+を[受け]ても,あなた方は[その者を]容易に忍んでしまうからです+。5 わたしは,あなた方の優秀な+使徒たちにただの一事といえども劣っていない+と考えているのです。6 しかし,たとえわたしが話し方の点で熟練していないとしても+,知識の点では決してそうではありません+。わたしたちは[それを],すべての事において,あらゆる面であなた方に明らかに示しました+。
7 それとも,あなた方が高められるようにわたしが謙遜になり+,神の良いたよりを価なしに+喜んであなた方に宣明したことのために,わたしは罪を犯したことになるのでしょうか。8 わたしは,備えられるもの*を受け入れることによってほかの会衆からは奪い取り,こうしてあなた方に奉仕しました+。9 そして,あなた方のもとにいて窮乏したときでも,わたしはだれに対しても重荷とはなりませんでした+。マケドニアから来た兄弟たち+がわたしの欠乏を満ちあふれるほどに補ってくれたからです。そうです,わたしは何事においてもあなた方の重荷にならないようにしましたし,[これからも]そうします+。10 アカイア地方におけるわたしのこの誇り+を何ものも阻みえないということは,わたしの場合,キリストの真実+なのです。11 どんな理由のためですか。わたしがあなた方を愛していないからですか。[わたしがあなた方を愛していることは]神が知っておられます+。
12 さて,わたしは,自分が行なっていることをこれからも行なってゆきます+。それは,その誇る職務の点でわたしたちと同等に見られる口実を欲している人たちからその口実を断つためです。13 そのような人たちは偽使徒,欺まんに満ちた働き人+で,自分をキリストの使徒に変様させているのです+。14 それも不思議ではありません。サタン自身が自分をいつも光の使いに変様させているからです+。15 したがって,彼の奉仕者たち+が自分を義の奉仕者に変様させているとしても,別に大したことではありません。しかし,彼らの終わりはその業に応じたものとなります+。
16 再び言いますが,だれもわたしが道理をわきまえていないなどと考えるべきではありません。しかし,もし実際に[そう考える]なら,たとえ道理をわきまえない者としてであっても,わたしを受け入れなさい。わたしも多少なりとも誇れるようにするためです+。17 わたしは自分の話すことを,主の例に倣ってではなく,道理をわきまえない者のように,誇り+に特有のこの過度の自信によって話しています。18 多くの人が肉にしたがって誇っているのですから+,わたしも誇りましょう。19 あなた方が,自分は道理をわきまえていると思って,道理をわきまえない人たちを喜んで忍んでいるからです。20 事実あなた方は,あなた方を奴隷にする者+,[あなた方の持っているものを]むさぼり食う者,[あなた方の持っているものを]奪い取る者,[あなた方]に対して自分を高める者,あなた方の顔を打つ者を,だれであろうと+忍んでいます。
21 わたしは,自分たちの立場が弱かったかのように,[自分たちに]不名誉でもこれを言います。
しかし,もしだれかほかの人が何かの点で大胆に振る舞うのであれば ― わたしは道理をわきまえない者のように+語っています ― わたしもそれについて大胆に振る舞うのです。22 彼らはヘブライ人ですか。わたしもそうです。彼らはイスラエル人ですか。わたしもそうです+。彼らはアブラハムの胤ですか。わたしもです+。23 彼らはキリストの奉仕者ですか。わたしは狂人のように答えます。わたしはその点はるかに際立った者です+。その労苦はさらに多く+,獄に入れられたこともさらに多く+,殴打を受けたことは過度に及び,死にひんしたこともしばしばでした+。24 ユダヤ人たちからは四十より一つ少ないむち打ちを五回受け+,25 三度棒むちで打ちたたかれ+,一度石打ちにされ+,三度難船を経験し+,一昼夜深みで過ごしたこともあります。26 幾度も旅をし,川の危険,追いはぎの危険+,[わたし自身の]民族からの危険+,諸国民からの危険+,都市での危険+,荒野での危険,海での危険,偽兄弟たちの間での危険に遭い,27 労し苦しみ,眠らぬ夜+を幾度も過ごし,飢えと渇きを知り+,食物を取らないこと+が何度もあり,寒さと裸を経験しました。
28 そうした外的な事柄に加えて,日ごとに押し寄せて来るもの,すなわちすべての会衆に対する心配があります+。29 だれかが弱くて+,わたしが弱くないことがあるでしょうか。だれかがつまずいて,わたしがいきり立たないことがあるでしょうか。
30 もしどうしても誇らなければならないのであれば,わたしは自分の弱さに関することを誇ります+。31 主イエスの神また父,永久に賛美されるべき*その方こそ,わたしが偽りを語っていないことを知っておられます。32 ダマスカスでは王アレタ配下の総督*が,わたしを捕らえようとしてダマスカス人の都市を警護していましたが+,33 わたしは城壁の窓から編かごで降ろしてもらって+その手を逃れました。
12 わたしは誇らねばなりません。なるほどそれは有益なことではありません。しかしわたしは,主の超自然の幻+と啓示のことに移ります。2 わたしはキリストと結ばれたひとりの人を知っています。その人は十四年前に ― それが体においてであったかどうかわたしは知りません。体を出てであったかどうかも知りません。神が知っておられます ― そのような者として第三の天に連れ去られました+。3 そうです,わたしはそのような人を知っています ― それが体においてであったか体を離れてであったか+,わたしは知りません*。神が知っておられます ― 4 その人はパラダイス*+に連れ去られ,人が話すことを許されず,口に出すことのできない言葉を聞いたのです。5 そのような人*についてわたしは誇ります。しかし自分自身については,[自分の]弱いところに関する以外には誇りません+。6 たとえわたしが誇りたいと思う場合があるとしても+,それによって道理をわきまえない者となるわけではありません。わたしは真実を語るからです。しかしわたしは[それを]控えます。だれも,7 ただその啓示の過大さ*のために,わたしについて見るところ,あるいはわたしから聞くところを越えて,わたしのことを高く評価するようなことのないためです。
それゆえ,高慢になることのないよう+,わたしは肉体に一つのとげ*を与えられました+。それはサタンの使いであって,わたしが高慢にならないよう,わたしに終始平手打ちを加えるためのものです。8 これについては,それがわたしから離れるよう,わたしは三度+主に懇願しました。9 しかし[主]は,まさにこう言われました。「わたしの過分の親切はあなたに対してすでに十分である+。[わたしの]力は弱さのうちに全うされるのである+」。それゆえわたしは,自分の弱いところについてむしろ大いに喜んで誇り+,こうしてキリストの力が天幕のごとくわたしの上にとどまるようにします。10 したがって,わたしは弱いところを,侮辱,窮乏,迫害や困難を,キリストのゆえに喜びとするのです。わたしが弱いとき,その時わたしには力があるからです+。
11 わたしは道理をわきまえない者となりました。あなた方が,やむなくわたしをそうならせたのです+。わたしはあなた方から推薦されるはずだったからです。わたしは,自分がたとえ無に等しい者であるにしても+,[あなた方の]優秀な+使徒たちにただの一事といえども劣らなかったのです。12 実際,使徒としてのしるし+は,あらゆる忍耐により+,また,しるしと異兆と強力な業*とによって+,あなた方の間に示されました。13 わたし自身があなた方の重荷とならないようにしたこと+を別にすれば,あなた方はいったいどんな点でほかの会衆以下の者となったでしょうか。この不正については,わたしを親切に許してください。
14 ご覧なさい,わたしがあなた方のところに行く用意をしたのはこれで三度目+です。それでもわたしは重荷とならないようにします。わたしは,あなた方の所有物ではなく+,あなた方自身を求めているのです。子供+が親のためにではなく,親が子供のために蓄えておくべきなのです+。15 わたしとしては,あなた方の魂のために大いに喜んで[自分を]費やし,また費やし尽くされるつもりです+。わたしがあなた方をいよいよあふれるほどに愛すれば,わたしはそれだけ少なく愛されるべきなのですか。16 しかし,たとえそうであるとしても,わたしはあなた方に重荷を負わせることはしませんでした+。それにもかかわらず,あなた方は,わたしが「ずる賢い」とか,「たばかりによって」あなた方を捕らえたとか言います+。17 わたしがあなた方のもとに派遣した人たちのだれについて見ても,わたしがその人を通してあなた方を利用したことなどないではありませんか。18 わたしはテトスを促し,また彼と一緒に兄弟を派遣しました。テトスがあなた方を利用することなどなかったではありませんか+。わたしたちは同じ霊+をもって歩んだではありませんか。同じ足跡にそって[歩んだ]ではありませんか。
19 あなた方はこれまでずっと,わたしたちがあなた方に対して自分の弁護をしていると考えてきたでしょうか。わたしたちは神のみ前で,キリストにあって語っているのです。しかし,愛する者たちよ,すべての事はあなた方を築き上げるためなのです+。20 わたしは,自分が着いたとき+,あなた方がわたしの願うとおりでないのを見,わたしもあなた方にとって,あなた方の願うとおりではなかったということになりはしないか,そして,闘争,ねたみ+,怒り,口論,陰口,ささやき,思い上がり,無秩序な事態がありはしないだろうか+と気遣っているのです。21 わたしが再び行くとき,わたしの神があなた方の間でわたしを辱め,以前に罪をおかしたのに+,自分の行なっていた汚れ*や淫行*+やみだらな行ない*+を悔い改めていない人たちの多くについて,わたしが嘆き悲しむというようなこともあるいはあるかもしれません。
13 わたしがあなた方のところに行こうとしているのはこれで三度目+です。「一切の事は二人か三人の証人の口によって確証されねばならない+」のです。2 わたしが以前にも述べたことですが,今そこにいないとはいえ,あたかも二度目にそこにいるかのように,前に罪をおかした人たちとほかの人たちすべてにあらかじめ言っておきます。すなわち,再び行く*ことになれば,わたしは惜しみ見るようなことはしません+。3 キリストがわたしにあって語っておられる証拠をあなた方が求めているからです+。[キリスト]はあなた方に対して弱いのではなく,あなた方の間にあって強力なのです。4 確かに彼は弱さのゆえに+杭につけられ*はしました+。しかし,神の力のゆえに生きておられるのです+。また,確かにわたしたちは彼と共にあって弱い者です。しかし,あなた方に対する*神の力のゆえに+,彼と共に生きることになるのです+。
5 自分が信仰にあるかどうかを絶えず試しなさい。自分自身がどんなものであるかを絶えず吟味しなさい+。それともあなた方は,イエス・キリストがあなた方と結びついておられることが分からないのですか+。それは,あなた方が非とされているのでなければのことですが。6 わたしたちは非とされてはいませんが,そのことをあなた方が知ってくれるようにと,わたしは真に希望します。
7 さて,わたしたちは,あなた方が何ら悪を行なわないようにと神に祈ります+。それは,わたしたちが是認されているように見られるためではありません。たとえわたしたち自身は非とされているように見えても,あなた方がりっぱなことを行なうようになるためです。8 わたしたちは真理に逆らっては何も行なえません。ただ真理のためにしか行なえないのです+。9 本当にわたしたちは,自分たちが弱くて,あなた方が強力なときにはいつも歓びます+。そして,あなた方がさらに調整を加えられてゆくこと*,このことをわたしたちは祈り求めています+。10 それゆえに,わたしは離れている間にこれらのことを書くのです。共にいるときに,主がわたしに与えてくださった権威によって厳しく行動しなくてすむようにするためです+。[その権威は]築き上げるためのものであり+,打ち壊すためのものではありません。
11 終わりに,兄弟たち,引き続き歓び,さらに調整を加えられ,慰めを受け+,同じ考えを持ち+,平和に生活してゆきなさい+。そうすれば,愛と平和の神+があなた方と共にいてくださるでしょう。12 聖なる口づけをもって互いにあいさつを交わしなさい+。13 聖なる者たちすべてがあなた方にあいさつを送っています。
14 主イエス・キリスト*の過分のご親切と神の愛,ならびに聖霊にあずかることが,あなた方すべてにありますように+。
ギリシャ南部のローマ属州で,その首府はコリント。
字義,「あなた方が読んでいる」。
または,「はい,であると同時に,いいえ,である」。字義,「はい,そして,いいえ」。ギ語,ナイ カイ ウー; ラ語,エスト エト ノーン; エ17,18(ヘ語),ヘーン ワーロー。
「彼によって」。または,「彼にあって」。
または,「来たるべきものの保証金(手付け金)」。ギ語,アッラボーナ。エフェ 1:14,「印」の脚注参照。
「売り歩く者」。または,「営利化する(利得を得る)者; 不純にする者」。
「わたしたちの」,パピ写46,アレ写,バチ写,エフ写,ベザ写,ウル訳,シリ訳ヘ,ペ; シナ写,「あなた方の」。
「肉の書き板に,すなわち心に」。または,「書き板に,すなわち,肉の心臓に」。
字義,「わたしたちの十分さ」。
「奉仕者」。または,「僕」(複)。ギ語,ディアコヌース; ラ語,ミニストロース(「より小さい」という意味のミヌスに由来); エ22(ヘ語),メシャーレティーム。
字義,「書かれたもの」。ギ語,グランマトス; ラ語,リッテラエ。
または,「さらに,文字で石に彫り込まれた,死をもたらすことが」。
または,「有罪宣告をもたらすことが」。
字義,「栄光であったなら」。
「旧約」および「新約」という表現については付録7ホ参照。
付録1ニ参照。
付録1ニ参照。
付録1ニ参照。
付録1ニ参照。
付録1ニ参照。
または,「エホバの霊の」。
または,「事物の秩序」。ギ語,アイオーノス; ラ語,サエクリー; エ17,18,22(ヘ語),ハーオーラーム,「事物の秩序」。
「神」。ギ語,ホ テオス; ラ語,デウス; エ17,18(ヘ語),エローヘー; エ22(ヘ語),エール。
字義,「知力」(複)。ギ語,ノエーマタ; ラ語,メンテース。
または,「キリストの栄光についての良いたより」。
字義,「光ること」。
または,「輝き出る」。
または,「における」。
または,「栄光の知識」。
字義,「焼いた粘土の器に」。
または,「イエスを死に処することを」。
または,「死に引き渡されています」。
「イエス」,パピ写46,バチ写,ウル訳; シナ写,エフ写,ベザ写,シリ訳ヘ,「主イエス」。
または,「来たるべきものの保証金(手付け金)」。1:22の脚注参照。
または,「キリストの愛」。
「創造物」。または,「被造物」。ギ語,クティシス; ラ語,クレアートゥーラ。
または,「キリストに代わる; キリストの名における」。
「罪」。または,「罪の捧げ物」。ギ語,ハマルティアン; エ17,18,22(ヘ語),レハッタート,「罪の捧げ物として」,マソ本のレビ 4:3の場合と同様に。
「奉仕者」。または,「僕」(複)。ギ語,ディアコノイ; ラ語,ミニストロース(「より小さい」を意味するミヌスに由来); エ18,22(ヘ語),キムシャーレテー,「の従者として」。
「右手と左手の」。または,「攻撃と防御のための」。
字義,「不信者と異質のくびきに就いては」。
「ベリアル」(Belial),ウル訳; パピ写46,シナ写,バチ写,エフ写,「ベリアル」(Beliar); シリ訳ペ,「サタン」。
または,「また,信者が」。
「神殿」。ギ語,ナオーイ; エ17,18,22(ヘ語),レヘーカル,「の宮殿(神殿)に」。
付録1ニ参照。
付録1ニ参照。
または,「わたしたちを受け入れなさい」。
または,「大いに大胆さがあります」。
付録5ロ参照。
または,「その手紙が,一時の間」。
「悔い改め」。字義,「思いの変化」。ギ語,メタノイアン。
「キリスト」。バチ写は省いている。
または,「あなた方のできる分から」。
「エホバの」,エ7,8,24; シナ写,バチ写(ギ語),キュリウー; パピ写46,ウル訳,シリ訳ペ,「神の」。付録1ニ参照。
または,「使節; 遣わされた者」。
または,「それが強欲のゆえに与えられたもの」。
または,「善行」。
「親切」。または,「物分かりの良さ」。字義,「すぐに応じること」。ギ語,エピエイキアス; ラ語,モデスティアム。
「戦いをしているのではない」。字義,「軍役に就いているのではない」。ギ語,ウー……ストラテウオメタ; ラ語,ノーン……ミーリタームス。
付録5ロ参照。
付録1ニ参照。
付録1ニ参照。
「備えられるもの」。字義,「支給物(賃金)」。ラ語,スティーペンディウム。
または,「永久にほめたたえられる」。
「総督」。字義,「民族支配者」。ギ語,ホ エトナルケース。
「わたしは知りません」。バチ写は省いている。
「パラダイス」,パピ写46,シナ写,バチ写,ウル訳,シリ訳ペ,エ11,17,18; エ22,「エデンの園」。
または,「そのような事」,すなわち,そのような経験。
または,「優秀さ」。
「とげ」。または,「先のとがった杭」。
または,「と奇跡」。
付録5イ参照。
「みだらな行ない」。ギ語,アセルゲイアーイ; ウル訳ク(ラ語),イムプディーキティア; エ17,22(ヘ語),ハッジンマー,「みだらな行ない」。ガラ 5:19,「行ない」の脚注参照。レビ 18:17の脚注と比較。
または,「すなわち,戻って行く」。
または,「杭(柱)に留められ」。付録5ハ参照。
「あなた方に対する」。バチ写は省いている。
または,「あなた方が正しく配列されること」。
「キリスト」。バチ写は省いている。