ヘブライ人のクリスチャンへの手紙
1 神は昔,預言者たちにより,いろいろな時に,いろいろな方法で,私たちの父祖に語りました+。 2 この時代の終わりには,ご自分の子によって私たちに語りました+。神は彼を全てのものの相続人*に定め+,彼を通してさまざまな体制*をつくりました+。 3 神の子は,神の栄光を反映し+,神の本質を完全に表していて+,力強い言葉によって全てのものを支えています。そして,私たちを罪から清めた後+,天で威光に輝く神の右に座りました+。 4 こうして神の子は天使たちよりも優れた名*を与えられ+,天使たちに勝る者となりました+。
5 例えば,神は天使の誰かにこう言ったことがあるでしょうか。「あなたは私の子。今日,私はあなたの父となった+」。「私は彼の父となり,彼は私の子となる+」。 6 神はご自分の初子+を再び世界に遣わす際,こう言います。「神の天使たちは皆,彼に敬意を表し*なさい」。
7 天使たちについてはこう言います。「神はご自分の天使たちを風とし*,ご自分の奉仕者*たち+を炎とする+」。 8 しかし,ご自分の子についてはこう言います。「神はいつまでも永遠にあなたの王座であり+,あなたの王国の王笏は公正の王笏である。 9 あなたは正しいことを愛し,不法を憎んだ。それで,あなたの神はあなたを任命し+,あなたの仲間を喜ばせる以上にあなたを喜ばせた*+」。 10 さらにこうあります。「主よ,初めに,あなたは地の土台を据え,天をご自分の手で造りました。 11 天と地は滅びます。しかしあなたは存在し続けます。天と地は,衣服のように擦り切れます。 12 あなたによってマントのように,衣服のように丸められ,変わります。しかしあなたは変わりません。あなたの年月に終わりはありません+」。
13 神は天使の誰かにこう言ったことがあるでしょうか。「私の右に座っていなさい。私があなたの敵たちをあなたの足台として置くまで+」。 14 天使たちは皆,聖なる*奉仕をするのであり+,救いを得る人たちに仕えるために遣わされるのではありませんか。
2 ですから,私たちは聞いた事柄に普通以上の注意を払う必要があります+。決して流されない*ようにするためです+。 2 天使たちを通して語られた言葉+が確立され,全ての違反と不従順な行いが公正に処罰されたのですから+, 3 もし私たちがこれほど素晴らしい救いを軽視するなら,どうして処罰を逃れられるでしょうか+。この救いについては,主が最初に語り+,主の言葉を聞いた人たちが確かなものとして私たちに伝えました。 4 また,神も証明してくださいました。さまざまな奇跡*や不思議なことや強力な行いによって+,また望みのままに聖なる力*を分け与えることによってです+。
5 私たちが話している,これから来る世界を,神は天使たちに治めさせることにはしていません+。 6 かつて,ある証人がこう述べました。「人間が何者なのであなたは心に留めるのですか。人の子が何者なので気に掛けるのですか+。 7 あなたは彼を天使たちより少し劣る者とし,栄光と栄誉の冠を授けました。そして,ご自分の手で造ったものを治めさせ, 8 全てのものの上に立たせました+」。神はその方を全てのものの上に立たせたのですから+,その方に従わないものは何一つ残っていないはずです+。しかし,今のところ,私たちは全てのものがその方に従っているのを見ていません+。 9 ただ私たちは,天使たちより少し劣る者とされたイエスが+,苦しんで死んだゆえに栄光と栄誉の冠を与えられたのを見ています+。神の惜しみない*親切により,イエスは全ての人のために死を味わったのです+。
10 全てのものは神のために,また神によって存在しています。適切にも神は,多くの子たちに栄光を与えるため+,彼らを救いへと導く方+に苦しみを味わわせ,その方を完全にしました+。 11 人々を神聖にしているイエスも,神聖にされている人々も+,皆ひとりの父から出ているのであり+,そのためイエスは彼らを兄弟と呼ぶことを恥じません+。 12 イエスはこう言います。「私はあなたの名を兄弟たちに知らせ,会衆*の中であなたを歌によって賛美します+」。 13 さらにこう言います。「私はこの方に頼ります+」。「私と,エホバ*が与えてくださった子供たちとは+」。
14 それで,「子供たち」が人間*なので,イエスも人間*になりました+。それは,自分の死により,死をもたらす者+である悪魔を除き去るため+, 15 また,死への恐れゆえに生涯ずっと奴隷の状態だった人全てを自由にするためでした+。 16 イエスは天使たちを助けているのではなく,アブラハムの子孫*を助けています+。 17 従って,イエスは全ての点で自分の「兄弟たち」のようにならなければなりませんでした+。憐れみ深く忠実な大祭司となって神に奉仕し,人々の罪を償う*犠牲を捧げるためです+。 18 イエスは自分が試練に遭って苦しんだので+,試練に遭っている人たちを助けることができます+。
3 ですから,共に天に招かれている聖なる兄弟たち+,使徒であり大祭司であると私たちが確信*しているイエスについて+,よく考えてください。 2 イエスは自分を任命した神に忠実でした+。モーセが神の家*全体の中で忠実に仕えたのと同じです+。 3 イエスはモーセより大きな栄光を受けるに値すると見なされています+。家を造る人は,家そのものよりも大きな栄誉を受けるからです。 4 言うまでもなく,家は全て誰かによって造られるのであり,全てのものを造ったのは神です。 5 モーセは,神の家全体の中で従者として忠実に仕え,その奉仕は後に語られる事柄を示していました*。 6 しかしキリストは,神の家を治める子として忠実でした+。そして,私たちこそ神の家です+。ただし,終わりまで気後れすることなく語り続け,誇りとしている希望をしっかり持ち続けるならばのことです。
7 それで,聖なる力によって次のように述べられています+。「今日,あなたたちが神のこの声を聞けばよいのに。 8 『頑固になってはならない。父祖たちが私を激しく怒らせた時のように。荒野で私を試した日のように+。 9 あなたたちの父祖は,40年の間私が行った事柄を見たにもかかわらず,私を試した+。 10 そのため私はこの世代の人々を不快に思い,こう言った。「彼らは心がいつもそれていき,私の道を知るようにならなかった」。 11 私は怒りを抱いて誓った。「彼らが私と共に休むことはない+」』」。
12 兄弟たち,皆さんの誰も,生きている神から離れて,信仰が欠けた悪い心を育てることがないよう,気を付けてください+。 13 「今日+」と呼ばれる時期が続く限り,毎日励まし合い,人を欺く罪の力によって頑固になってしまうことがないようにしてください。 14 初めに抱いた確信を終わりまでしっかり持ち続けるなら,私たちは本当にキリストと共になる*ことができるのです+。 15 こう述べられています。「今日,あなたたちが神のこの声を聞けばよいのに。『頑固になってはならない。父祖たちが私を激しく怒らせた時のように+』」。
16 聞いたのに神を激しく怒らせたのは誰だったでしょうか。モーセに率いられてエジプトを出た人全てではありませんでしたか+。 17 また,神は40年の間,誰を不快に思ったのでしょうか+。罪を犯し,荒野で死んだ人たちではありませんでしたか+。 18 さらに,神は誰に対して,ご自分と共に休むことはないと誓ったのでしょうか。不従順に行動した人たちにではありませんでしたか。 19 ですから,彼らが神と共に休めなかったのは,信仰が欠けていたからだ,ということが分かります+。
4 それで,神と共に休むという約束は続いているのですから,誰もそれにふさわしくないと見なされることがないよう,用心して*いましょう+。 2 父祖たちと同じように,私たちも良い知らせを聞きました+。父祖たちの場合,聞いた言葉は役に立ちませんでした。聞いて従った人たちと同じ信仰を持たなかったからです。 3 父祖たちについて神はこう述べました。「私は怒りを抱いて誓った。『彼らが私と共に休むことはない+』」。しかし,信仰を抱いた私たちは,神と共に休むことができます。実際,神は世が始まった時に仕事を終えていました+。 4 ある聖句で7日目についてこう言っている通りです。「神は7日目に仕事をやめて休んだ+」。 5 そして神は,「彼らが私と共に休むことはない+」と述べたのです。
6 ある人たちは神と共に休むことができ,最初に良い知らせを聞いた人たちは不従順のゆえに神と共に休めなかったので+, 7 神はあらためて「今日」という日を際立たせました。先に記した通り,長い時が経過した後,ダビデの詩の中でこう述べることによってです。「今日,あなたたちが神のこの声を聞けばよいのに。『頑固になってはならない+』」。 8 もしヨシュア+に導かれた人々が神と共に休んでいたのであれば,神が後にほかの日について語ることはなかったはずです。 9 それで,神の民には,神と共に休む安息の日が残っています+。 10 神と共に休む人は,神が仕事を終えて休んだのと同じように+,以前の行いをやめて休むのです。
11 ですから私たちは,神と共に休めるよう力を尽くし,誰も不従順な人たちと同じ過ちを犯さないようにしましょう+。 12 神の言葉は生きていて,力を及ぼし+,どんな両刃の剣よりも鋭く+,人の外面*と内面*,骨*と骨髄を分けるほど深く刺し通して,心の中にある考えや願いを明らかにすることができます。 13 そして,神の目を逃れられる創造物は一つもなく+,全てのものは神から見て裸で,さらけ出されており,私たちはこの方に責任を問われることになります+。
14 私たちには,天に行った偉大な大祭司,神の子イエス+がいるのですから,イエスについて人々に語り続けましょう+。 15 私たちの大祭司は,私たちの弱さに同情できないような方ではありません+。あらゆる点で私たちと同じように試され,しかも罪がない方です+。 16 それで,助けが必要な時に憐れみと惜しみない親切を受けられるよう,気後れすることなく祈り,惜しみない親切を示してくださる神*に近づきましょう+。
5 人の中から選ばれる大祭司は皆,人のために神に奉仕するよう任命され+,供え物や罪のための犠牲を捧げます+。 2 大祭司は,自分自身も弱さを抱えているので,無知で過ちを犯す*人を思いやり深く*扱うことができます。 3 また,民の罪のために捧げ物をするように,自分の罪のためにも捧げ物をしなければなりません+。
4 人は,自分でこの栄誉ある立場に就くのではなく,神から任命されることによって就きます。アロンもそうでした+。 5 キリストも,自ら大祭司となって栄光を得たのではなく+,次のように述べた方から栄光を与えられました。「あなたは私の子。今日,私はあなたの父となった+」。 6 その方は別の聖句で,「あなたは永遠にメルキゼデクのような祭司である+」とも言っています。
7 キリストは,地上で生きていた*間,自分を死から救える方に祈願を捧げ,願い*を伝えました。大きな声で叫び,涙を流しながらそのようにし+,神への畏れゆえに聞き入れられました。 8 キリストは神の子であったにもかかわらず,苦しんだ事柄から従順を学びました+。 9 そして,完全にされた後+,自分に従う人全てに永遠の救いをもたらす方になりました+。 10 神により,メルキゼデクのような大祭司に指名されたからです+。
11 キリストについて話したいことはたくさんありますが,説明しにくく思います。皆さんは聞く力が鈍くなっているからです。 12 皆さんはすでに教える人になっているべきなのに,神の神聖な宣言の基礎的な事柄を,もう一度初めから誰かに教えてもらう必要があります+。そして,固い食物*ではなく,乳を必要とする状態に逆戻りしています。 13 いまだに乳を飲んでいる人は皆,幼い子供であり,神の正しい言葉をよく理解していません+。 14 一方,固い食物*は,十分に成長した人*のためのものです。そのような人は,使うことによって識別力*を訓練したので,正しいことも悪いことも見分けることができます。
6 それで,私たちはキリストに関する初歩の教理より先に進んだのですから+,十分に成長するように努力しましょう+。基礎的な教えに逆戻りしては*なりません。すなわち,むなしい*行いを悔い改めること,神への信仰, 2 さまざまなバプテスマ*,手を置くこと+,死者の復活+,永遠の裁きについての教えです。 3 神が許してくださるなら,努力していきましょう。
4 次のような人たちもいます。一度啓発を受け+,天からの無償の贈り物を味わい*,聖なる力を与えられ, 5 神の良い言葉とこれから来る体制*の力とを味わいながら, 6 それでも離れ去った人たちです+。そういう人たちを再び悔い改めに導くことは不可能です。彼らは神の子を自分たちでもう一度杭にくぎ付けにし,さらし者にしているからです+。 7 地面は,たびたび降る雨を吸い込み,耕す人々にとって良い作物を生み出すとき,神から祝福を受けます。 8 しかし,いばらやアザミを生み出すなら,見捨てられ,やがて災いを被り,最終的には焼かれてしまいます。
9 とはいえ,私たちはこのように語ってはいても,愛する皆さんはもっと良い状態にあって救いに至る,ということを確信しています。 10 皆さんはこれまでずっと聖なる人たちに仕え,今も仕え続けています。そのようにして,神の名を愛していることを示してきました。神は不公正な方ではないので,そうした働きや愛を忘れたりはされません+。 11 私たちは,皆さん一人一人が同じ勤勉さを示し続けて,希望に対する揺るぎない確信を+最後まで保ってほしいと思っています+。 12 怠けたりせず+,信仰と辛抱のゆえに約束のものを受ける人たちに倣ってほしいのです。
13 神は,アブラハムに約束をした際,ご自分より偉大な者に懸けて誓うことができなかったので,ご自分に懸けて誓い+, 14 こう言いました。「私はあなたを必ず祝福し,あなたの子孫を必ず多くしよう+」。 15 アブラハムは辛抱した後,そのように約束されました。 16 人は自分より偉大な者に懸けて誓い,それによりどんな論争も終わります。その誓いは法的な保証だからです+。 17 同じように神も,ご自分の目的が変わらないことを,約束のものを受ける人たちに一層はっきり示すことにした時+,誓いによって保証を与えました。 18 この2つの不変の事柄*に関して,神は偽ることができません+。神のもとに逃れてきた私たちは,その2つの事柄によって大きな励みを得,自分たちの前に置かれた希望をしっかり持ち続けることができます。 19 この希望+は,私たちの命のためのいかりであり,確かで揺らぐことがなく,私たちを幕*の向こう側に導き入れます+。 20 そこへ私たちのために先に入った方がいます。それは,永遠にメルキゼデクのような大祭司+となったイエスです+。
7 このメルキゼデクは,サレムの王で,至高の神に仕える祭司であり,王たちを打ち破って帰るアブラハムを出迎え,祝福しました+。 2 そして,アブラハムは全ての物の10分の1をメルキゼデクに渡し*ました。この名前を訳すと「正義の王」という意味で,この人はサレムの王つまり「平和の王」でもあります。 3 メルキゼデクは,父親も母親も知られておらず,系譜がなく,いつ生まれていつ死んだかも記録されていません。神の子のようにされ,いつまでも祭司であり続けます+。
4 この人がいかに偉大だったかを考えてください。家長*アブラハムが,最上の戦利品の10分の1をこの人に渡しました+。 5 律法によれば,祭司の職を受けるレビの子孫+は,民すなわち兄弟たちから10分の1*を徴収するよう命じられています+。その民もアブラハムの子孫である*にもかかわらずです。 6 しかし,彼らの系譜にないメルキゼデクが,アブラハムから10分の1を受け取り,約束を与えられていた彼を祝福しました+。 7 議論の余地がないことですが,下位の者が上位の者から祝福されます。 8 さらに,一方では,10分の1を受けるのは死んでいく人たちですが,他方では,それを受けるのは生きていることが示されている人です+。 9 そして,10分の1を受けるレビでさえ,アブラハムを通して10分の1を納めたといえます。 10 メルキゼデクがアブラハムを出迎えた時+,レビはまだ生まれておらず,やがて父祖アブラハムの子孫となった*からです。
11 では,もし人がレビ族の祭司職(それは民に与えられた律法の特色でした)を通して完全になれたのであれば+,アロンのようではなくメルキゼデクのようだといわれる別の祭司+が立てられる必要があるでしょうか。 12 祭司職が変えられつつあるので,律法も変える必要があります+。 13 これらのことが言われている方は,別の部族から出ており,その部族の者は誰も祭壇での職務を行ったことがありません+。 14 私たちの主がユダの子孫であることは明らかですが+,モーセはユダ族から祭司が出ることについては何も語りませんでした。
15 以上のことは,メルキゼデクのような別の祭司+が立てられることにより,ますます明らかになります。 16 その方は,家系に基づく法的な資格によってではなく,滅びることがない命+をもたらす力によって祭司となりました。 17 この方について,「あなたは永遠にメルキゼデクのような祭司である+」と言われています。
18 それで,以前のおきては,弱くて効果がないために無効になりました+。 19 律法は何も完全にしませんでしたが+,勝った希望が差し伸べられることによって+完全さがもたらされました。その希望によって私たちは神に近づいています+。 20 また,この祭司は誓いなしに立てられたのではありません。 21 (誓いなしに祭司となった人々がいますが,この方は,次のように述べた神の誓いによって祭司となりました。「エホバ*は誓った。考えを変える*ことはない。『あなたは永遠に祭司である+』」。) 22 従って,イエスは勝った契約を保証する方となりました+。 23 さらに,これまでは多くの人が祭司職を引き継いでいかなければなりませんでした+。人はやがて死に,祭司として仕え続けられなくなるからです。 24 しかし,イエスは永遠に生き続けるので+,誰かが祭司職を引き継ぐことはありません。 25 そのためイエスは,自分を通して神に近づく人たちを完全に救うことができます。常に生きていて,彼らのために願い出てくださるからです+。
26 私たちはこのような大祭司を必要としていました。神に尽くし*,潔白で,汚れがなく+,罪人から分けられ,どんな天よりも高い地位に就けられた方です+。 27 この方は,ほかの大祭司とは違い,まず自分自身の罪のために,次いで民の罪のために+,毎日犠牲を捧げる必要はありません+。自分を捧げた時,一度で永遠に有効な犠牲を捧げたからです+。 28 律法が大祭司に任命するのは,弱さを持つ人間ですが+,律法の後に述べられた誓いの言葉+が大祭司に任命するのは,永遠に完全にされた子*です+。
8 私たちが述べていることの要点は,次の通りです。私たちにはこのような大祭司がいて+,その方は天で威光に輝く神の座の右に座り+, 2 人間ではなくエホバ*が立てた真の天幕の聖なる場所で奉仕*している+,ということです。 3 大祭司は皆,供え物と犠牲を捧げるために任命されます。ですから,この方も何か捧げるものが必要でした+。 4 もしこの方が地上にいるとすれば,祭司ではないはずです+。すでに,律法に従って供え物を捧げる人たちがいるからです。 5 その人たちがしている神聖な奉仕は,天にあるものをかたどったもの,また天にあるもの+の影です+。そのことは,モーセが天幕を立てようとしていた時に神から命じられた次の言葉に示されています。「この山で示された型の通りに全ての物を作るようにしなさい+」。 6 しかし今イエスは,はるかに優れた奉仕を*しています。はるかに勝った契約+の仲介者でもあるからです+。その契約は,勝った約束に基づいて法的に成立しています+。
7 もし最初の契約が非の打ちどころのないものだったなら,第二の契約は必要なかったでしょう+。 8 神は民をとがめ,こう述べています。「『私がイスラエル国民およびユダ国民と新しい契約を結ぶ時が来る』と,エホバ*は言う。 9 『その契約は,私が彼らの父祖たちの手を取ってエジプトから連れ出した日に+,その父祖たちと結んだ契約のようなものではない。彼らが私との契約を守り通さなかったので,私は彼らを世話するのをやめた』と,エホバ*は言う。
10 エホバ*はこう言う。『これが,そうした時代の後に私がイスラエル国民と結ぶ契約である。私は,私の律法を彼らの頭の中に入れ,彼らの心の中に書き記す+。そして,私は彼らの神となり,彼らは私の民となる+。
11 彼らがそれぞれ,同国民や兄弟を教えて,「エホバ*を知りなさい!」と言うことはもうなくなる。最も小さな者から最も大きな者まで,皆が私を知るようになるからだ。 12 私は彼らの正しくない行いに対して憐れみを示し,彼らの罪をもはや思い出さない+』」。
13 神は「新しい契約」と言うことにより,以前の契約を廃止されたものとしました+。廃止されて古びていくものは,間もなく消え去ります+。
9 以前の契約についていえば,神聖な奉仕に関する法的な要求と,地上の聖なる場所がありました+。 2 天幕には第一の部屋が設けられ,そこにはランプ台+と食卓があり,供え物のパンが置かれていました+。その部屋は聖所+と呼ばれています。 3 天幕の第二の幕*の+後ろには,至聖所+と呼ばれる部屋がありました。 4 そこには金の香炉+と,全面に金をかぶせた+契約の箱+があり,その箱の中には,マナを入れた金のつぼ+,芽を出したアロンのつえ+,契約の石板+がありました。 5 箱の上には栄光に輝くケルブの像が2つあり,償い*のための覆い*に影を投げ掛けていました+。しかし今は,これらの物について詳しく述べることはしません。
6 これらの物がこのように設けられた後,祭司たちが毎日天幕の第一の部屋に入って神聖な奉仕をします+。 7 しかし第二の部屋には,大祭司だけが年に1度入ります+。必ず血を携えて入り+,それを自分自身のためと+,民が知らずに犯した罪のために捧げます+。 8 従って,聖なる力がはっきり示しているように,第一の天幕が立っていた間は,聖なる場所への道はまだ明らかにされていませんでした+。 9 この天幕は今あるものを表しており+,その取り決めに従って供え物と犠牲が捧げられています+。しかしそれらは,神聖な奉仕をしている人の良心を完全にすることができません+。 10 食べ物や飲み物やさまざまな洗いの儀式*に関連したものにすぎません+。それらは体に関わる法的な要求であって+,物事が正される定めの時まで課せられていました。
11 しかしキリストは,すでに実現した良い事柄の大祭司として来た時,より偉大で,より完全な天幕を通りました。それは人が造ったものではありません。地上に立てられたものではないのです。 12 キリストは,ヤギや若い雄牛の血ではなく,自分の血を携え+,一度限り聖なる場所に入り,私たちを永遠に救って*くださいました+。 13 ヤギや雄牛の血+,また若い雌牛の灰は,汚れた人に振り掛けられると,その人の体を清めて神聖なものとします+。そうであれば, 14 永遠の聖なる力により自分を傷のない犠牲として神に捧げたキリストの血は+,なおのこと,むなしい*行いによって汚れていた私たちの良心を清め+,生きている神への神聖な奉仕を行えるようにするのではないでしょうか+。
15 こういう訳で,キリストは新しい契約の仲介者なのです+。招かれた人たちは,キリストが死んだことにより,以前の契約下での違反から贖い*によって解放され+,永遠の財産を与えられると約束されました+。 16 契約*が結ばれる場合,契約の締結者*が死ななければなりません。 17 契約は死によって有効になるのであり,契約の締結者*が生きている間は効力を持たないからです。 18 ですから,以前の契約も,血が流されずに発効したのではありません。 19 モーセは,律法の全てのおきてを民全体に告げた後,若い雄牛とヤギの血を水と混ぜ,緋色の*羊毛とヒソプを使って,書*と民全体に振り掛けて, 20 こう言いました。「これは,神が皆さんに守るよう命じた契約の血です+」。 21 そして,天幕と,聖なる*奉仕に使う全ての器に,同じように血を振り掛けました+。 22 このように,律法によれば,ほとんど全てのものが血によって清められます+。血が注ぎ出されなければ,罪が許されることはありません+。
23 それで,天にあるものをかたどったものは+,そのような方法で清められる必要がありました+。他方,天にあるものには,はるかに勝った犠牲が求められます。 24 キリストは,実体の写しにすぎない+,人が造った聖なる場所にではなく+,天そのものに入りました+。今や私たちのために神の前*に出てくださっています+。 25 それは,何度も自分を捧げるためではありません。大祭司が自分の血ではない血を携えて毎年聖なる場所に入るのとは違います+。 26 そうでなければ,キリストは世が始まった時から何度も苦しまなければならなかったでしょう。しかし今,体制*の終結の時に,自分を犠牲として捧げて罪を取り除くために一度限り現れてくださいました+。 27 人は一度限り死に,その後に裁きを受けることになっています。それで, 28 キリストも,多くの人の罪を負うために一度限り自分を捧げました+。そして,2度目に現れるのは罪を取り除くためではありません。キリストに救われることを一心に待ち望んでいる人たちに現れるのです+。
10 律法は後に来る良いもの+の影にすぎず+,実体ではありません。ですから,毎年同じ犠牲が捧げられても,神に近づく人が律法*によって完全になることは決してありません+。 2 もし完全になるとすれば,神聖な奉仕をする人は一度清められれば罪の自覚がなくなるので,もう犠牲は捧げられていないはずではないでしょうか。 3 ところが逆に,犠牲は毎年捧げられ,罪を思い出させるものとなっています+。 4 雄牛やヤギの血は罪を取り去ることができないからです。
5 それで,キリストは世に来る時,こう言いました。「『あなたは犠牲や捧げ物を望まず,私に体を与えてくださいました。 6 あなたは全焼の捧げ物や罪の捧げ物を喜ばれませんでした+』。 7 私は言いました。『ご覧ください,私は来ました。巻物に私について書いてある通り,神よ,あなたの望まれることを行うためにです+』」。 8 キリストは初めにこう言っています。「あなたは,犠牲や捧げ物,全焼の捧げ物や罪の捧げ物を望まず,喜ばれませんでした」。これらは律法に従って捧げられる犠牲です。 9 それからこう言っています。「ご覧ください,私はあなたの望まれることを行うために来ました+」。キリストは,第二のものを確立するために,第一のものを除き去るのです。 10 この「望まれること+」により,イエス・キリストの体が一度限り捧げられたので,私たちは神聖なものとされています+。
11 また,祭司は皆,毎日持ち場に就き,聖なる*奉仕を行い+,同じ犠牲を何度も捧げます+。そうした犠牲が罪を完全に取り去ることは決してありません+。 12 しかしキリストは,永遠に罪を取り去る1つの犠牲を捧げて神の右に座り+, 13 それ以来,自分の敵たちが足台として置かれるまで待っています+。 14 キリストは,1つの犠牲により,神聖にされている人たちを永遠に完全にしたのです+。 15 さらに,神は聖なる力によって私たちに保証を与え,まずこう述べています。 16 「エホバ*はこう言う。『これが,そうした時代の後に私が彼らと結ぶ契約である。私は,私の律法を彼らの心の中に入れ,彼らの頭の中に書き記す+』」。 17 それからこう述べています。「私は彼らの罪と不法な行いをもはや思い出さない+」。 18 罪や不法な行いが許されているのであれば,罪のための捧げ物はもう必要ありません。
19 従って,兄弟たち,私たちはイエスの血により,確信を持って*,聖なる場所に入る道を歩む*ことができます+。 20 その道は,イエスが自分の肉体という幕を通って私たちのために開いて*くださった,新しい生きた道*です+。 21 そして私たちには,神の家を治める偉大な祭司がいます+。ですから, 22 誠実な心と揺るぎない信仰を持って神に近づきましょう。私たちの心は血を振り掛けられて,汚れた良心から清められ+,体は清い水で洗われました+。 23 私たちの希望をしっかり表明し*,ふらつかないようにしましょう+。約束してくださったのは信頼できる方だからです。 24 また,互いのことをよく考えて*,愛を表し立派な行いをするよう勧め*合いましょう+。 25 仲間と集まることを怠ってはなりません+。よく欠席する人たちに倣わないようにし,いつも励まし合いましょう+。定められた日が近づいているのですから*,ますますこうしたことを行っていきましょう+。
26 もし私たちが,真理の正確な知識を得た後に故意に罪を犯し続けるなら+,罪のための犠牲はもう何も残っていません+。 27 恐れつつ処罰を待つしかなく,逆らう人は神の燃える憤りによって焼き尽くされます+。 28 モーセの律法を無視した人は誰でも,2人か3人の証言に基づいて,容赦されずに死ぬことになります+。 29 では,ある人が神の子を踏みつけ,自分を神聖にした契約の血+をありふれたものと見なし,神の惜しみない親切の表れである聖なる力をひどく侮った場合,はるかに厳しい処罰に値すると思いませんか+。 30 私たちは,「復讐は私がすることであり,私が報復する」と述べた方を知っています。また,「エホバ*はご自分の民を裁く+」ともあります。 31 生きている神の手に掛かる*のは恐ろしいことです。
32 以前の日々をいつも思い出してください。皆さんは,啓発を受けた後+,数々の苦しみに遭いながら大きな戦いに耐えました。 33 ある時には,人々の前で*非難にさらされて苦難に遭い,別の時には,そのような経験をしている人たちに寄り添いました。 34 捕らわれている人たちに同情し,持ち物が奪われても喜んで耐え忍びました+。もっと良い,永続するものを持っていることを知っているからです+。
35 それで,勇気*をなくしてはなりません。勇気は豊かに報われます+。 36 皆さんには忍耐が必要です+。神の望むことを行った後,約束されたものを受けるためです。 37 あと「ほんのしばらく+」すれば,「来ることになっている方は到着します。遅れることはありません+」。 38 「私に仕える正しい人は信仰のゆえに生きる+」,また,「おじけづくなら,私はその人のことを喜ばない+」とあります。 39 私たちは,おじけづいて滅びに至る者ではなく+,信仰を抱いて生き続ける者です。
11 信仰とは,望んでいる事柄が実現するという確信*であり+,目に見えないものが実在するというはっきりとした*証拠を持っていることです*。 2 この信仰によって,昔の人たち*は神に高く評価されました。
3 信仰によって私たちは,さまざまな体制*が神の言葉によって形作られ,見えるものが見えないものから存在するようになったことを悟ります。
4 信仰によってアベルは,カインの犠牲+よりも価値のある犠牲を神に捧げ,その信仰のゆえに正しい人と評価されました。神はアベルの供え物を良いと認めたのです+。アベルは死にましたが,今も信仰によって語っているといえます+。
5 信仰によってエノク+は,死を見ないように移されました。神によって移されたので,どこにも姿が見えなくなりました+。移される前に,神に喜ばれて高く評価されたのです。 6 信仰がなければ,神に喜ばれることはありません。神に近づく人は,神が存在し,熱心に仕えようと努める人たちに報いてくださる+,ということを信じなければなりません。
7 信仰によってノア+は,まだ見ていない事柄について神から警告された後+,神への畏れを示し,自分の家族を救うために箱船を建造しました+。そして,この信仰により世を断罪し+,信仰のゆえに正しいと認められました。
8 信仰によってアブラハム+は,神に招かれた時に従い,神から与えられることになる場所へ向かいました。行き先も知らないまま出掛けたのです+。 9 そして信仰によって,約束の地で外国人として暮らし+,自分と同じ約束を与えられたイサクやヤコブと共に+天幕に住みました+。 10 アブラハムは真の土台を持つ都市を待ち望んでいたのです。その都市の設計者および建設者は神です+。
11 信仰によってサラも,すでに老齢になっていた*のに子孫をもうける力を得ました+。約束をした方は信頼できる方である,と信じていたからです。 12 こうして,老齢の*アブラハム1人から+,たくさんの子孫が生まれました+。その数は天の星のように多く,海辺の砂のように数え切れません+。
13 これらの人は皆,信仰を抱いて死にました。生きている間には約束されたものを受けませんでしたが+,それをいわば遠くから見て喜び+,自分たちがよそ者で一時的居住者であることを人々に伝えました。 14 そのように語る人は,住むことになる場所を心から求めていることをはっきり示しています。 15 もし彼らが,後にした場所をいつも思い出していたのであれば+,帰る機会もあったことでしょう。 16 しかし今,彼らは,より良い場所,つまり天と関わりのある場所を切望しています。それで神は,彼らを恥じてはおらず,彼らから神として呼び掛けられることも恥じていません+。彼らのために都市を用意しています+。
17 信仰によってアブラハムは,試された時に+イサクを捧げたも同然でした。約束を与えられて喜んだ人が,自分の独り子を捧げようとしたのです+。 18 「あなたの子孫*と呼ばれる者はイサクから出る+」と言われていたにもかかわらずです。 19 アブラハムは,イサクが死んでも神は生き返らせることができる,と考えました。そして,いわばイサクを死から取り戻し,それは1つの例となりました+。
20 信仰によってイサクは,将来起きる事柄に関してヤコブ+とエサウ+のために祝福を願いました。
21 信仰によってヤコブは,死ぬ間際に+ヨセフの息子たちそれぞれのために祝福を願い+,つえに寄り掛かりながら神を崇拝しました+。
22 信仰によってヨセフは,死が近づいた時にイスラエルの子孫の脱出について語り,自分の骨*について指示*を与えました+。
23 信仰によってモーセの両親は,モーセを生後3カ月の間隠しました+。その子が美しいのを見たからであり+,王の命令を恐れなかったのです+。 24 信仰によってモーセは,成人した後+ファラオの娘の子と呼ばれることを拒み+, 25 罪のつかの間の快楽にふけるよりも神の民と共に虐待されることを選びました。 26 任命された者*として非難を受けることは,エジプトの宝より価値がある,と考えたからです。報いを一心に見つめたのです。 27 信仰によってモーセは,王の怒りを恐れることなく+エジプトを去りました+。目に見えない方を見ているように,しっかりと立ち続けたのです+。 28 そして信仰によって,過ぎ越しと血を掛けることとを執り行い,滅ぼす者が民の初子たちに危害を加える*ことがないようにしました+。
29 信仰によって民は,乾いた陸地を通るかのように紅海を渡りました+。一方,同じように渡ろうとしたエジプト人は,海にのみ込まれました+。
30 信仰によって民は,7日間エリコの城壁の周囲を回り,その後に城壁は崩れ落ちました+。 31 信仰によって娼婦ラハブは,不従順に行動した人々と共に滅びないで済みました。偵察者たちを親切に迎え入れたからです+。
32 これ以上,何を言えばいいでしょうか。さらにギデオン+,バラク+,サムソン+,エフタ+,ダビデ+,またサムエル+やほかの預言者について語っていくなら,時間がなくなるでしょう。 33 信仰によって彼らは,幾つもの王国を打ち破り+,正しいことを推し進め,約束を与えられ+,ライオンの口をふさぎ+, 34 火の勢いを食い止め+,剣の刃を逃れ+,弱かったのに強くされ+,力強く戦い+,攻めてきた軍隊を敗走させました+。 35 女性たちは,死んだ家族を復活させてもらいました+。ほかの人たちは,さらに勝った復活を経験するために,何らかの贖いによる釈放を受け入れなかったので,拷問に掛けられました。 36 さらにほかの人たちは,あざけられたり,むち打たれたりしただけでなく,鎖につながれたり+,投獄されたり+することによっても試練を受けました。 37 彼らは石打ちにされ+,試され,のこぎりで切り裂かれ,剣で切り殺され+,身に着ける物は羊やヤギの皮で+,困窮し,苦難を味わい+,虐待されました+。 38 世は彼らにふさわしくなかったのです。彼らは砂漠や山々,また洞窟+や地下の穴をさまよいました。
39 しかし,これらの人は皆,信仰のゆえに高く評価されながらも,約束されたものを受けませんでした。 40 神は,さらに勝ったものを私たちに与えることにしていたので+,私たちなしでは彼らが完全にされることがないようにしたのです。
12 それで,これほど大勢の*証人たちに囲まれているのですから,私たちもあらゆる重荷と,すぐに絡み付く罪を捨て+,参加している競走を忍耐して走りましょう+。 2 私たちの信仰を導き,完全にしてくださる方であるイエスを一心に見つめながら走るのです+。イエスは,前途にある喜びのために,恥を物ともせず苦しみの杭*に耐え,神の座の右に座りました+。 3 罪人たちは自分に害を招く敵対的な言葉を語り+,イエスはそれを忍耐しました。そのイエスのことをよく考えてください。そうすれば,疲れて諦めてしまうことはないでしょう+。
4 皆さんは罪と闘っていますが,まだ血を流すまで抵抗したことはありません。 5 そして,皆さんに子と呼び掛けている次の言葉をすっかり忘れてしまっています。「わが子よ,エホバ*からの矯正を軽く見てはならない。神に正されるとき,諦めてはならない。 6 エホバ*は愛する人を矯正するからだ。ご自分が子として迎え入れる人を皆むち打つ*のである+」。
7 皆さんは矯正*の一環として忍耐する必要があります。神は皆さんを子として扱っています+。父親から矯正を受けない子がいるでしょうか+。 8 もし皆さんが矯正を受けていないとすれば,子として正式に認められていないことになってしまいます。 9 また,私たちは人間の父親から矯正を受け,父親に敬意を払いました。ではなおのこと,天の父*に従って生きるべきではないでしょうか+。 10 人間の父親は,自分が良いと思うように私たちを短い間矯正しましたが,天の父は,私たちのために矯正を与え,私たちが神のように聖なる者になれるようにしてくださいます+。 11 確かに,どんな矯正も,その時は喜ばしいものに思えず,痛みを伴います*。しかし後に,それによって訓練された人は平和を味わい*ます。正しく生きられるようになるのです。
12 ですから,垂れ下がった手と弱った膝を強くしましょう+。 13 そして,自分の足のためにいつも真っすぐな道を作ってください+。弱い部分が脱臼したりせず,かえって癒やされるようにするためです。 14 全ての人と平和な関係を築き+,神聖なものとされるように努めましょう+。神聖にされなければ,誰も主を見ることはできません。 15 誰も神から惜しみない親切を受け損なうことがないように,注意深く見守ってください。有毒な根が生え出て問題を起こし,それによって多くの人が汚される,ということがないようにしましょう+。 16 そして,皆さんの中に,性的に不道徳な人*や,神聖な物事の価値を認識しなかったエサウのような人がいないよう,見守ってください。エサウは1度の食事と引き換えに長男としての権利を手放しました+。 17 ご存じの通り,後になってエサウは祝福を受けることを望みましたが,退けられました。父親に考え直してもらおうと涙ながらに頼み込みましたが+,無駄でした。
18 皆さんが近づいたのは,触れることができるもの+ではありません。火で燃えているもの+ではなく,暗い雲や濃い闇や嵐+でもなく, 19 ラッパの大きな音+でも言葉を語る声+でもありません。その声を聞いた民は,それ以上何も語り掛けないでほしいと懇願しました+。 20 「たとえ獣でも,山に触れるなら石打ちにしなければならない+」という命令に,民は縮み上がったのです。 21 また,その光景があまりにも恐ろしかったので,モーセは,「私はおびえて震えている+」と言いました。 22 一方,皆さんが近づいたのは,シオンの山+,生きている神の都市である天のエルサレム+,無数の*天使たちが 23 集まった大群+,天に登録されている初子たちの会衆,全ての者を裁く方+である神,聖なる力に導かれて生きる+,完全にされた+正しい者たち, 24 新しい契約+の仲介者であるイエス+,そして,アベルの血+よりも優れたことを語る,振り掛けられた血です。
25 皆さんは,語っている方を無視する*ことがないようにしなさい。地上で神からの警告を伝えていた者を無視した人たちが逃れられなかったのですから,私たちは天から語る方に背を向けるなら,なおのこと逃れられません+。 26 あの時にその方の声は地を揺り動かしました+。その方は今やこう約束しています。「私はもう一度,地だけでなく天をも揺り動かす+」。 27 「もう一度」というこの表現は,揺り動かされるものが取り除かれることを示しています。つくられたもの*が取り除かれ,揺り動かされないものが残るのです。 28 それで,私たちは決して揺り動かされない王国を授けられることになっているのですから,引き続き惜しみない親切を受けられるようにしましょう。その親切によって私たちは,神に受け入れられる神聖な奉仕を行うことができます。神を畏れて敬いつつ奉仕しましょう。 29 私たちの神は,焼き尽くす火なのです+。
13 兄弟愛を持ち続けてください+。 2 人をもてなす*ことを忘れてはなりません+。そうすることによってある人たちは,知らずに天使たちをもてなしました+。 3 捕らわれている人たちのことを覚えていてください+。自分たちも一緒に捕らわれているかのようにです+。また,虐待されている人たちのことも覚えていてください。皆さんも同じ体を構成しているから*です。 4 結婚は全ての人に尊ばれるべきであり,夫婦の関係は汚れのないものであるべきです+。神は性的に不道徳な人*や姦淫をする人を断罪するからです+。 5 お金を愛するような生き方をせず+,今あるもので満足しましょう+。神はこう言っています。「私は決してあなたを離れず,決してあなたを見捨てない+」。 6 それで,私たちは勇気を持ってこう言えます。「エホバ*は私を助けてくださる。私は恐れない。人が私に何を行えるだろう+」。
7 皆さんを教え導いている*人たちのことを心に留めてください+。皆さんに神の言葉を語った人たちです。その人たちの行いがどのような結果になるかをよく見て,その信仰に倣ってください+。
8 イエス・キリストは,昨日も,今日も,そして永遠に同じです。
9 さまざまな怪しい教えに惑わされてはなりません。食べ物*によって心が強くされるより,惜しみない親切によって心が強くされる方がよいのです。食べ物に気を取られることは当人のためになりません+。
10 私たちには祭壇があり,天幕で神聖な奉仕をする人たちにはその祭壇のものを食べる権限がありません+。 11 動物の血は罪の捧げ物として大祭司により聖なる場所に持っていかれ,動物の体は宿営の外で焼かれます+。 12 それでイエスも,自分の血で民を神聖なものとするために+,都市の門の外で苦しみました+。 13 ですから,私たちはイエスが負った非難を負い+,宿営の外に出てイエスのもとに行きましょう。 14 私たちは永続する都市をここに持っておらず,これから来る都市を心から待ち望んでいるのです+。 15 イエスを通して,絶えず神に賛美の犠牲を捧げましょう+。神の名を人々に伝えて+,言葉*で神を賛美するのです+。 16 さらに,善を行うことや,持っている物を分け合うことを忘れてはなりません+。神はそのような犠牲をとても喜んでくださいます+。
17 皆さんを教え導いている*人たちに従い+,進んで応じてください+。その人たちは皆さんを見守っており,そのことに関して責任を問われることになります+。それで,その人たちが喜んで働けるようにしてください。もし嘆きながら働くことになれば,それは皆さんのためになりません。
18 私たちのために祈り続けてください。私たちは,鋭敏な*良心を持っていると信じており,何事においても正直に行動したいと願っています+。 19 特に祈っていただきたいのは,私が早く皆さんの所に戻れるようにということです。
20 平和の神は,羊の偉大な牧者+である主イエス,すなわち永遠の契約の血を携えた方を生き返らせました。その神が, 21 皆さんにあらゆる良いものを与えて,皆さんが神の望むことを行えるようにしてくださいますように。神がイエス・キリストを通して働き掛けてくださり,私たちが神に喜ばれることを行えますように。神がいつまでも永遠にたたえられますように。アーメン。
22 兄弟たち,ぜひこの励ましの言葉に辛抱強く耳を傾けていただきたいと思います。私は短い手紙を書いたつもりです。 23 私たちの兄弟テモテが釈放されたことをお知らせします。彼が早く来れば,一緒に皆さんに会いに行けるでしょう。
24 皆さんを教え導いている*人たちと他の聖なる人たち全てに,私からのあいさつを伝えてください。イタリア+にいる人たちが皆さんによろしくと言っています。
25 皆さんに惜しみない親切が示されますように。
用語集参照。
または,「時代」。用語集参照。
または,「立場」。
または,「ひざまずき」。
または,「強くし」。
または,「公僕」。
または,「神は歓喜の油をあなたの仲間よりもあなたに多く注いだ」。用語集の「油を注ぐ」参照。
または,「人々のための」。
または,「漂い出ない」。
直訳,「しるし」。
用語集参照。
または,「過分の」。
用語集参照。
付録A5参照。
または,「肉体を持つ者」。
または,「肉体を持つ者」。
直訳,「種」。
または,「人々を神と和解させる」。
または,「公言」。
神の会衆のこと。
または,「を証明するものとなりました」。
または,「分け合う」。
直訳,「恐れて」。
ギリシャ語,プシュケー。用語集参照。
ギリシャ語,プネウマ。用語集参照。
直訳,「関節」。
または,「惜しみない親切の座」。
または,「身勝手な」。
または,「優しく」,「穏やかに」。
直訳,「肉体でいた」。
または,「請願」。
または,「よくかんで食べる物」。
または,「よくかんで食べる物」。
または,「大人」。
または,「知覚力」。
直訳,「再び土台を据えては」。
直訳,「死んでいる」。
用語集参照。
または,「経験し」。
または,「時代」。用語集参照。
神の約束と誓いのこと。
用語集参照。
直訳,「配分し」。
または,「族長」。
用語集参照。
直訳,「腰から出た」。
直訳,「彼はまだ自分の父祖の腰にいた」。
付録A5参照。
または,「悔やむ」。
または,「を揺るぎなく支持し」,「から離れず」。
神の子のこと。
付録A5参照。
または,「公僕として奉仕」。
または,「奉仕を人々のために」。
付録A5参照。
付録A5参照。
付録A5参照。
付録A5参照。
用語集参照。
または,「和解」。
または,「贖罪の場所」。
直訳,「さまざまなバプテスマ」。
直訳,「贖って」,「買い戻して」。
直訳,「死んでいる」。
用語集参照。
神と人との間の契約のこと。
または,「仲介者」。
または,「仲介者」。
または,「赤い」。
または,「巻物」。
または,「人々のための」。
直訳,「顔の前」。
または,「時代」。用語集参照。
もしかすると,「人々」。祭司たちのことかもしれない。
または,「人々のための」。
付録A5参照。
または,「大胆に」。
または,「使う」。
直訳,「献じて」。
または,「命に至る新しい道」。
または,「人々に伝え続け」。
または,「を気遣って」,「に関心を払って」。
または,「意欲を起こさせ」,「奮い立たせ」。
または,「のを見て」。
付録A5参照。
または,「神から処罰を受ける」。
または,「劇場の見せ物のように」。
または,「大胆さ」,「気後れせずに語る態度」。
または,「保証」。
または,「納得のいく」。
または,「証拠です」。
または,「私たちの先祖」。
または,「時代」。用語集参照。
または,「子供を産める年齢を過ぎていた」。
直訳,「死んでいた」。子孫をもうけられなくなっていたということ。
直訳,「種」。
または,「自分を葬ってほしい場所」。
または,「命令」。
直訳,「キリスト」。
直訳,「に触れる」。
または,「大きな雲のような」。
用語集参照。
付録A5参照。
付録A5参照。
または,「罰する」。
または,「訓練」。
または,「聖なる力によって生活を導いてくださる父」。
または,「耐え難いものです」。
直訳,「平和な実を結び」。
用語集の「性的不道徳」参照。
または,「幾万もの」。
または,「に耳を傾けるのを拒む」,「に言い訳をする」。
神以外の者によってつくられた事物のこと。
または,「見知らぬ人に親切にする」。
もしかすると,「自分たちも一緒に苦しんでいるかのように」。
用語集の「性的不道徳」参照。
付録A5参照。
または,「皆さんの中で率先している」。
食べ物に関する規則のこと。
直訳,「唇の実」。
または,「皆さんの中で率先している」。
または,「曇りのない」,「正直な」。
または,「皆さんの中で率先している」。