「あなたを喜ばすために求めるのですよ」
◆ 自分の人格を改めることを願う人にとって,神のことば聖書はすぐれた助けとなります。次の経験はこのことをよく示しています。レユニオンでのこと,ある全時間の宣教奉仕者は戸別伝道で,若い婦人に「とこしえの命に導く真理」と題する本を配布しました。その婦人は,「あなたを喜ばすために求めるのですよ。夫は宗教に全然関心がありませんわ」と述べました。再び訪問した開拓者は,その婦人の主人が示した反応に驚かざるを得ませんでした。開拓者が驚いたのも無理のないことです。主人はこう述べました。「あの本を読み終えましたが,エホバが人間のため,御国の下に用意された数々の祝福を知って,わたしはほんとうに驚きました。ほんとうのところその時まで,わたしは正義の世界などは決して存在し得ないと確信していました。手をこまねいているわけにはゆきません。妻とわたしは聖書を研究することに決心しました」。1週間後,ふたりはすべての集会に出席するようになり,その夫は2か月足らずで伝道を始め,神権宣教学校にもはいりました。また村の司祭に手紙を書き,以前の教会との関係をすべて断つこと,また神のみことば聖書と一致して神に奉仕しはじめたことを知らせました。そしていろいろの点で生活を改めたため,家族はその益を受け,幸福な生活をするようになりました。夫は以前週末になると,家族を置いてひとりで狩猟に出かけたものでしたが,それをやめ,また多くの時間をかけていたスポーツもやめました。今では夫婦ともに熱心な伝道者です。夫は3人の人に聖書を教えており,ふたりは次の大会でエホバに献身を表わすことを待ち望んでいます。
― エホバの証人の1970年度年鑑より