タルの中で施された浸礼
● 神に対する忠誠を保ったゆえに投獄されている,ギリシアの奉仕者から,次のような経験が寄せられています。「60人以上の献身した若い奉仕者が,みずから忠誠の道を選んだためにもたらされた結果を甘んじて受けています。しかしながら,これらの若い奉仕者たちは,かなり良い扱いを受けており,彼らがクリスチャンにふさわしい態度を取ることによって,すぐれた証言がなされています。しかし,一つの問題がありました。神の意志を行なおうと最近献身したある人は,バプテスマを受けたいと申し出たのです。しかし,どのようにして施せるでしょうか。必要な施設を整えることはできません。そこで彼らは所長のところに行き,時々フットボールをさせてもらえるが,次の試合では,負けたチームのひとりの選手を,罰として水のいっぱいはいったタルの中に入れることにした,と述べました。所長は微笑をたたえて,『よろしい,好きなようにしなさい』と言いました。試合が終わったとき,若者たちはタルのまわりに集まりました。そして浸礼が施されました。浸礼の話は前もってなされていました」。
― エホバの証人の1970年度年鑑より