地震の等級を定める
地震に関する欧米の新聞の報道は,多くの場合,地震の強度をリヒターのマグニチュードで示しているが,その種の等級は地震の及ぼす影響の点で何を表わしているのであろうか。
リヒターのマグニチュードの1から8までを簡単にまとめると,地震の影響は次のとおりである。1: 地震計によってのみ感知できる微震。2: つるしてある物品がわずかに揺れ,少数の人が振動を感じる。3: 室内にいる人がいくらか揺れを感じる。4: 建物が震動し,ガラス器具がこわれる。5: 家具が倒れ,壁から絵画類が落ちる。6: 石造建築物にき裂が生じ,ある家屋は損壊し,窓ガラスが割れ,煙突が倒れる。7: 多くの建物は倒壊し,ダム,堤防,橋などに相当の被害が生じる。8: すべての建造物が壊滅的な被害をこうむる。
1970年5月31日ペルーで起きた地震では5万人以上が死亡し,80万人が家を失ったが,その震度はリヒターのマグニチュードで7.8と測定された。