国連に期待をかける法王
◆ 去る12月中旬,法王パウロ6世は,「平和は可能である」と言明した。人間の努力に焦点を置いたメッセージの中で,強力な国際平和維持機関の必要を一部次のように述べた。「国際連合を初めとするそうした諸制度は設立されてきた。…それらには,国際秩序,団結,および民族間の同胞愛を促進する手段として,世界中から積極的な期待が寄せられている。これらの制度の中に,平和は自らの住まいと仕事場を見いだす」。しかし,その『平和の制度』なるものが働きをなさないならどうだろう。法王によれば,「もしそれらが役に立たず,人々が全くの幻滅を味わわされるなら,それによって平和は敗れ,それとともに文明の進歩もなくなる。