増加する輸血なしの手術
◆ 最近,アメリカでは,指導的な外科医たちが輸血をきらうようになっている。ヒューストン市の外科医,クーレイ博士は110人のエホバの証人に輸血なしで心臓手術を施した。同博士は,彼が行なうすべての心臓切開手術の30%は供血者の血液を輸血せずに行なっていると言っている。しかし彼はまた,「大手術の大半は輸血なしで行なえるということは今や明らかである」と語っている。ロサンゼルスのJ・H・ケイによれば,彼の患者の45%から50%は心臓手術中にもはや供血者の血を輸血されない。同氏はその利点として,血清肝炎の危険がないこと,手術後の出血が少ないこと,入院期間が少なくてすむことをあげている。ペンシルベニヤ大学のS・ダドリックは,輸血を施すよりも手術の前後に患者の血液をふやすほうがよいと言っている。彼は,「わたしたちはもはやいやでも血液のビンを振りまわすことはしない」と語っている。