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目ざめよ! 1976
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聖書によって真理の道を見いだす

● 自分の選んだ生涯の仕事によって真理の一端を探求しようとする人は多いようです。そのように努力している人の中には,聖書によって本当の真理の道を見いだしている人々が多くいます。ひとつの経験をご紹介しましょう。

「私は演劇に青春のすべてをかけて,これこそ私の生涯の仕事だと心に決めて生活していました。なぜなら,演劇という芸術を通して真理の一端を探求することができると信じていたからです。したがって生活のすべては劇団の芝居作りのために調整されていました。

「そんなある日,カトリック信者の妻から,聖書研究者の訪問を受けたことを聞きました。日ごろ私は妻に,全宇宙をつかさどる膨大なエネルギーを称して神というのなら,その神を素直に認めてもよいと言っていたのですが,その人が聖書の神はまさにそのような方であると言っていたと申しました。私は大きなショックを受けて,少なからぬ関心を持ちました。妻もまた,その伝道者の聖書からの矛盾のない見解に動かされて関心を持ちました。そして,もう一度お話を伺いたいと思っていた折に再訪問を受けて,1974年の7月に夫婦そろって研究を始めました。

「研究が進むにつれて,その伝道者の巧みな励ましによって,エホバの証人の集会に出席するようになりました。そして集会の価値を認識するようになると今度は定期的に参加したくなりました。そのためには時間を買い取らなければなりません。私にとってこれが一番難しい問題でした。テレビ関係の仕事は時間が不期則で,それもいつなんどき入ってくるかわからないという,いたって不安定な職業だからです。もっともそのころまでには,真理の光に照らされて,演劇のかかえている矛盾が徐々に明らかになってきました。私たちが携わっていた現代演劇の大方は,人間の罪深さを賛美したり,あるいは真理と義を装った巧みな欺きで覆われていることがわかりました。それでテレビ関係の仕事を整理して,以前から手掛けていたある著名な著作権の管理の仕事のみにしぼって,定期的に集会に参加できるように生活を調整しました。そして1975年の定期公演を最後に,永年築いてきた舞台の仕事をやめる決心をして,次の目標である伝道の業に携わるための調整をしました。そして5月の『王国ニュース』の配布を機会に,宣べ伝える業にあずかる特権を得ることができました。

「大勢のクリスチャン兄弟姉妹からの愛ある励ましによって妻と共にバプテスマを受けることができたこと,そして今,神のみことばを学んで以来,過分の祝福によって私たち家族が平和と一致のうちに暮らせることを喜びをもって心から感謝しています」。

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