人を恐れずに良いたよりを宣べ伝える
● イエスが地上を去る前に弟子たちに命令されたように王国の良いたよりは地上のいたる所で伝道されています。そのような所のひとつに伊豆大島があります。16年間そこで生活してきたある家族は,聖書の真理をどのように受け入れたかを次のように述べています。
「1974年2月に若いエホバの証人の訪問を受けました。(製パン業で)忙しかったので,『定休日にでも来てほしい』と言いましたが,実は宗教の話がきらいで,断わったつもりでした。ところが約束通りに再び訪れたため,話を聞くことになりました。興味も関心もありませんでしたが,親切で柔和な話し方をされるので,数回の話し合いの後はその行状にひかれ子供たちと共にその訪問を楽しみにするようになったのです。主人は『勉強するのはきらいだ』といって調べようとはしませんでしたが,子供たちからの熱心な勧めにしたがい半年後に勉強に加わり,1975年5月には3人ともバプテスマを受けました。
「狭い島ですから,エホバの証人のことは評判になっており,古い伝承や因襲を固守している島だけに,先祖崇拝などの問題で反対を強くうけました。定休日を利用して伝道を行なうようになってからは反対も一層厳しいものになりました。親兄弟一緒に仕事をしていますから伝道のたびに家の中は険悪になりました。
「主人の健康がすぐれないこともあって,生活を変化し調整することが祈りのうちに進められましたが,すべてを知っている島の人々は借家を断わることすら度々ありました。
「今は私達にふさわしい住まいと仕事が与えられ,エホバ神の祝福にあずかっています。2週間に一度,区域を網羅している島ですが,マタイ 10章28節に『体を殺しても魂を殺すことのできない者たちを恐れてはなりません』とあるように自分の町を伝道する時にも,人を恐れず王国の良いたよりを宣べ伝える特権にあずかっています」。