“無断借用”
● 公表された推定額に従えば米国で図書館から“無断借用”つまり盗まれる本は,米国の納税者に年額2億5,000万ドル(約750億円)の負担になっている。例えば,ニューヨーク市の公立図書館から毎年1,350万ドル(約40億5,000万円)に相当する資料が盗まれ,この損害の中には88万冊の本も含まれている。カリフォルニア州ロサンゼルスでは年間の損失が100万ドル(約3億円)を超える。別の例としてイリノイ州レイク・フォレスト高等学校東分校の図書館では「内輪に見積っても」年に600冊の本が盗まれ,西分校においても損害は「ほぼ同じ」と報ぜられている。警備員を雇う図書館もあれば,探知装置を設置する図書館もある。これは出版物に感応物質を入れておき,退館の際にそれが“反応”しなくても,電子的に監視されている出口を通る時に警報が鳴る仕掛けである。