「おそれはある」が危険はない
● ある種の生物をとりまく環境が改善された結果,絶滅の危険にひんする生物のリストからその生物をはずすことが行なわれた。これは絶滅の危険にある生物に関する法律が1973年に成立して以来二度目のことである。米国において絶滅の危険にひんしている動物のリストからはずされた動物として,1月にワニが発表された。ナサニエル・P・リード内務長官補佐によれば,米国のワニの約75パーセントは「それほど制限の厳しくない」とされる「絶滅のおそれがある」動物のリストに載せられた。これらの動物を救う運動に率先したのは南部の自然保護団体および政府関係者であったと,リードは考えている。「皮をとるためにワニが無差別に濫獲され,その生息地が開発によって次第に破壊されていた20年前には,ワニは「絶滅の方向に向かっていた」ことが指摘された。1976年には三種類のニジマスが危険リストからはずされている。