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ローマ・カトリック教会こそ唯一まことの使徒創立教会であるというのが,これまで常にローマ・カトリック教会の基本的教義でした。教会として統一がとれていること自体,その教義の真正さを示す証拠である,とカトリック教徒は教えられてきました。ところが今日,カトリック教徒は,神学,道徳,教会の運営,典礼などの問題で分裂した教会を目にしています。
信仰と道徳の重要な問題に関する法王の決定にも異議をさしはさむカトリック神学者たちがおり,またその決定に従わない信者も少なくありません。カトリックのある大司教は,異論を持つ司祭たちを養成するための神学校を幾つもの国に開設してきました。誠実なカトリック教徒の中には,当惑し,『わたしの教会はなぜ分裂しているのだろう』と問う人が増えてきています。