ヨルダンからの報告
伝道者 1945 3 1947 23 1952 102 1953 109
昨年のあいだヨルダンでの御国伝道は,すばらしい進歩をいたしましたので,偽りの宗教家たちはあらゆる努力を払つて御国の業を妨げ,止めようとしました。彼らは偽りと噓の訴え言をして,責任ある役人を説き伏せ,6人のアメリカ人宣教者をこの地から追い出しました。その追い出しの命令文には,何の理由もついていませんでしたが,その背後にいた者は誰であるかは分りました。20人以上のものが御国宣明に携つているのを見ることは,牧師にとつて到底堪えることができなかつたのです。
ヱホバの主たる証者であるイエス・キリストは,19世紀前エルサレムのこの同じ町で,国家に反対した行いをしていると訴えられましたが,いまそのことが思い起されます。1900年たつても,もの事は多く変つていません。牧師はいまでも人々をそそのかし,ヱホバの証者に加えられる多くの迫害の張本人です。
証者たちは,難しいことや困難と争つて行かねばなりませんが,それにもかかわらず伝道者の数は良く増加しました。他の羊は,新しい世の社会に集められています。エルサレム,ベツレヘム,そしてエリコの通りの家から家に,この地生まれの兄弟たちは伝道しています。エリコの近くで有名な死海巻物が発見され,最近にはもつと新しい写本が多く発見されました。今日,エリコの中や,その近くにいる小さな群の伝道者たちは,すべてをヱホバの讃美に捧げつつ,それらの言葉を語ることにより,その言葉を生命にもどらせています。
城壁のあるエルサレムの町の中で,今日家庭聖書研究がシオンの山の上でも行われています。一人の姉妹は,オリブ山に住んでいる一人の婦人と聖書研究を司会しております。この婦人と子供たちは,エルサレムの宣教者の家で行われる集会に定期的に来ますし,その御主人は時折り出席いたします。7万人の住民のいる地的エルサレムは,その子たちと共にいまでも奴隷の状態の中にいますが解放の道は囚われている者たちに示されています。エルサレムの兄弟たちは,エゼキエル書 9章にある『町の中エルサレムの中をめぐれ,しかして町の中に行わるるところのもろもろの憎むべき事のために歎き哀しむ人々の額に記しをつけよ』と布の衣を着た人に与えられた命令に従つています。その結果に,昨年中多くの人はヱホバに献身し,近くの有名なヨルダン河で洗礼をうけました。19世紀前,神の子がベツレヘムで人間として生まれた時,天使たちは歌いよろこびました。しかし,最近にヱホバの証者は最初の巡回大会をベツレヘムで開きましたが,この度はヱホバの子が1914年以来王として御座についたことについて,ヱホバに讚美を歌うためでした。そうです,私たちの主の生まれた町であつても,この終りの時にあつて良く証言されています。
(1954年度のヱホバの証者の年鑑より)