読者からの質問
● 列王紀下 2章11節には,「彼らが進みながら語っていた時,火の車と火の馬があらわれて,ふたりを隔てた。そしてエリヤはつむじ風に乗って天にのぼった」と述べられています。またヨハネによる福音書 3章13節には「天から下ってきた者,すなわち人の子のほかには,だれも天に上った者はない」とあります。これらの聖句は矛盾しませんか。
「エリヤはつむじ風に乗って天にのぼった」とありますが,これは神や神のひとり子また天使が住む目に見えない霊界に行くという意味で天に上ったのではありません。950年後に,人間として天から地上に来られた神の御子は,ユダヤ人の指導者ニコデモに次のように述べました。「天から下ってきた者,すなわち人の子のほかには,だれも天に上った者はない」。(ヨハネ 3:13)さらに,エリヤはエリシャと別れた直後に死んだのではないという証拠があります。エリヤが天に“のぼって”から7年以上ものちに,預言者エリヤはアハブ王の義理のむすこでありエルサレムにいたヨラム王にあてて,一通の手紙を送りました。聖書は次のように述べています。
「その時預言者エリヤから次のような一通の手紙がヨラムのもとに来た,『あなたの先祖ダビデの神,〔エホバ〕はこうおおせられる,「あなたは父ヨシャパテの道に歩まず,またユダの王アサの道に歩まないで,イスラエルの王たちの道に歩み,ユダとエルサレムの民に,かのアハブの家がイスラエルに姦淫を行わせたように,姦淫を行わせ,またあなたの父の家の者で,あなたにまさっているあなたの兄弟たちを殺したゆえ,〔エホバ〕は大いなる災をもってあなたの民と子供と妻たちと,すべての所有を撃たれる。あなたはまた内臓の病気にかかって大病になり,それが日に日に重くなって,ついに内臓が出るようになる」』」。(歴代志下 21:12-15,〔文語〕)このようにエリヤはイスラエルの預言者だけでなく,天に“のぼった”のちにユダの国の預言者ともなったのです。―『すべてのことを確かめよ』の165,168頁もごらんください。