エホバは「祈りを聞かれる方」
詩篇作者ダビデは,エホバのことを,「祈りを聞かれる方」と呼びましたが,神が確かに誠実な請願に答えてくださることを示す証拠は数多く見られます。(詩 65:2,新)この点で注目に値するのは,ポルトガルから寄せられた次の経験です。
友人や知人から深く尊敬されている正看護婦がいました。ところが,この人は結婚生活に失敗し,その結果その人の夫は自分の不道徳な生活のために出て行きました。この看護婦は信仰の厚い婦人だったので,ある日のこと,死にもの狂いで祈り,幸福な生活を希求する気持ちを言い表わし,価値のある目的を持っておられるのなら,それを教えてくださいと神に嘆願しました。
まさにその日の午後のこと,家から家の宣べ伝える業に携わっていたエホバの証人たちが,その婦人の家の戸口へやって来ました。その婦人はシャワーを浴びたばかりでまだバスローブを着てはいましたが,エホバの証人の一人が語った簡単な紹介の言葉を聞いただけで,自分の祈りが聞き届けられたと感じました。それで,そのエホバの証人の夫婦を自宅へ招き入れ,数々の質問をし,聖書からの答えを得て喜びました。この婦人との家庭聖書研究が始まり,間もなくこの人はクリスチャンの集会に定期的に出席するようになりました。
時たつうちに,この看護婦自身,「良いたより」の宣明者になり,聖書研究を司会するようになりました。そして,時を経ずして,「祈りを聞かれる方」,エホバに対する自分の献身の象徴として,バプテスマを受けることを計画するようになりました。