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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1992
塔92 3/15 31ページ

ウクライナへ向かった救援隊

またもや暗いニュースが報道されました。経済の混乱や食料不足,飢えなどがこの地上に蔓延し,今度はかつてソビエト連邦の一部だった地域を襲ったのです。エホバの証人の統治体は,最近ものみの塔協会のデンマーク支部にウクライナの兄弟たちの必要をまかなう救援活動を組織するよう要請しました。デンマークの兄弟たちは何を行なったのでしょうか。

彼らはすぐに行動しました。支部事務所は急いで兄弟たちを派遣し,市場をまわって食料品を安い値段で洗いざらい買い求めました。またこうした必要の生じたことがすぐにデンマークのエホバの民の会衆すべてに知らされました。支部は次のように報告しています。「すべての会衆がとても喜んで寄付を行ないました。このようにしてそれら苦しんでいる人々を思いやる私たちの気持ちを形にして表わすことができました」。1991年12月7日の土曜日に,5台のトラックと2台のバンと運転手として奉仕する14人の兄弟たちがデンマーク支部に到着しました。支部の兄弟たちは購入した食料品をトラックに積み込みました。

12月9日の月曜日の正午,それらのトラックはヨーロッパを抜けウクライナに至る長い旅に出発しました。「ベテル家族全員が見送りに出て手を振った時は胸の詰まる思いがしました」と支部は書いています。「多くの救援隊が襲撃されていることを知っていたので,兄弟たちが目的地に着くまでの間私たちは彼らの無事をずっと祈り続けていました」。

12月18日,兄弟たちの不安は消えました。デンマーク支部はトラックが無事にウクライナのリボフに着いたという知らせを受けたのです。ウクライナの兄弟たちは救援物資を受け取ることができました。トラックから降ろされた1,100個の箱にはそれぞれ肉,小麦粉,米,砂糖,その他日常の生活に必要な食料品20㌔が詰め合わされていました。それぞれの家庭に配られたこれらの食料品の箱はどれほど大きな助けとなったことでしょう。合計22㌧におよぶ物資がトラックによって届けられました。デンマーク支部は次のように書いています。「私たちは心からの喜びを感じました。そしてエホバの保護と,援助の手を差し伸べる機会を与えていただいたことをエホバに感謝しました」。

衣類を送る計画も進められています。支部はこの点に関しても「諸会衆の反応には圧倒されています」と報告しています。エホバはまさに『あらゆる寛大さのためにご自身の民を富ませて』おられます。(コリント第二 9:11)そして,エホバの民は兄弟姉妹たちに惜しみなく与えることから深い喜びを感じます。ですから彼らの示す愛はイエスの追随者であることを示すしるしなのです。(ヨハネ 13:35)そのような愛はこの貧しい世界にあって非常にまれなものとなっています。

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