質問箱
商売に携わっている兄弟たちが,真理のうちにある彼らの兄弟たちとの間で,何らかの製品の販売を押し進めるのはふさわしいことですか。
兄弟たちが,「其の親族,殊に己が家族を顧み(る)」ために,うそ偽りのない商売に携わるのはふさわしいことです。(テモテ前 5:8)もし兄弟たちが良いと信じている製品を持っているならば,一般市場で公正な販売をすることができます。しかしながら,商業的な活動と神権的な活動の間には,明確な一線が引かれなければなりません。
エホバの証人である販売員が,もし何らかの製品を一般に提供すれば,そのことを神権的な活動と混同することなく,別個の活動として行なうべきです。そうしなければ,その兄弟は宣べ伝えるわざと,商業上の計画を同一視するようになるかもしれません。そしてそれは全く間違っていることです。
ある兄弟たちは,自分の商売が,カバン,食品または薬品に関連したとくに良い見込みがあると考えているかもしれません。そして兄弟たちの間で良く売れるという機会に気づきます。しかし,兄弟たちが顧客の対照として,特別の注意を向けられるべきでしょうか。答えは否です。そうすることは商業主義と神権組織とを混合することになります。もしだれかが良い製品を持っていると思うならば,その人はそれを一般の市場に提供すべきです。もし兄弟たちのだれかが,市場にそれが出回っているのを知って,それを買いたいのであれば,それは本人次第です。しかし,商品をとくに,神の組織内の人びとに提供することは,神の神殿の中に商業主義を持ち込むことに等しいのです。ヨハネ伝 2章13-16節は,イエスがエルサレムの神殿でそのような状態を見つけた時に,何をなさったかを述べています。イエスがここで述べられた原則と調和して,兄弟がどんな商品をも販売のために,会衆の集会場所や,王国会館へ持ってゆくことは不適当なことです。商売の事柄を,神権的な活動と結び付けてはなりません。何らかの販売を促進するために,兄弟たちとの霊的な関係を踏み石として利用するのは正直なことですか。わたしたちはそうは考えません。(テモテ前 3:4,8)かえってそうすることは「神のことばを売り歩く者」になるという印象を与えかねません。(コリント後 2:17,新)それで,商売に携わっている人びとは,神権的な活動とは別個に,そして兄弟たちから特別にひいきをしてもらうことを求めないで,それに従事すべきです。そうすれば,組織は商業主義から清く保たれ,まただれもつまずかないでしょう。―マタイ 21:12,13; ロマ 14:13。