良いたよりを伝える ―「良いたより」の本を用いて
1 2月は「良いたより」の本が一般の人々の益のために際立ったものとして扱われるはじめての機会となります。この本の中には,聖書が霊感によるものであること,聖書に収められている内容,それがどのように保存されたか,そしてその価値などが述べられているので,東洋に住むわたしたちには特に有益なものと言えるでしょう。この本の正式な題は「あなたを幸福にする良いたより」であることを覚えておきましょう。幸福を強調することができます。なぜなら人々は今日幸福を見いだすことが困難になっているからです。
2 家の人に話す時,もしできればまず最初に聖書について話し合うようにしてください。適切な聖句を示した後,「良いたより」の本に2冊の雑誌を添えて提供できるでしょう。
3 聖書から話した後,もし本の中に話を移して行きたいなら,用いることのできる多くの良い点があります。ここでわたしたちは聖書の話し合いから書籍へ移行してゆく点で,また多くの人の心に訴えると思われる幾らかの顕著な点について述べたいと思います。
4 次のように言うことができるかもしれません。『人によって書かれた書物が本当に神からの清い音信でありえようかといぶかったことがおありですか』。それから16,17ページのさし絵を指摘して,神がみ言葉の一部となるよう望まれた事柄が,確実に書き留められるようにするために神がお用いになったさまざまな方法や,その正確さを神がどのように監督なさったかを示すことができます。さらに,神に仕えた人々の記録を読み,その生き方に倣うのは,確かに心の温まるものであり,また意義深いものであることも述べることができます。それら神に仕えた人々は,わたしたちと同じ感情を持ち,しばしば同じような問題を持っていた人々なのです。信仰の人々が神の側にいかに固く立ったか,そして神がいかに公正に,あわれみ深く人々を扱われたかを調べるのは,とても価値のあることです。実際の例はしばしば単なる言葉以上のものがあります。わたしたちはそれらの人々の立場に自分を置いてみることができます。温かみのない単なる事実や命令を記している以上のものであり,なおかつ信頼の置ける本であるのは,なんとすばらしいのでしょう。
5 用いることのできる別の顕著な点として12,21そして26ページの歴史的図表があります。なぜなら多くの人は聖書の年代や聖書中のある人物が生存していた年代に関し ― 洪水前か後か,キリスト前か後かなどに関して混乱しているからです。こうした事を知っていれば,聖書を読む時たいへん助けになります。またキリストによって成就を見た預言の一覧表(145ページ)もありますが,こうしたものの研究は聖書の真実性やイエスがメシアであることに対する信仰を強めるものです。
6 聖書の話し合いを始めるに当たり,神の親切,あわれみ,公正などについて話すようにしたいと望む方もあるでしょう。偽りの宗教組織の中に見られる偽善を見て,神に対する信仰から人々が離れてしまったような区域では,104,105ページのさし絵を示して,キリスト教世界の宗教指導者が神と聖書を誤り伝えていることを指摘できるでしょう。
7 もちろん幸福という主題はいつでも使うことのできるものです。もし家に子供たちがいるなら,19章を開いてページをめくってみるのは訴えるものとなるでしょう。もし啓示 21章3,4節を用いて会話を始めるなら,この本の17章,特に158,159ページは家の人に喜びを与えるものとなるでしょう。さらに,安全について述べられている5,6ページも,ある人々には訴えるものとなるでしょう。
8 もし最初に聖書を用いることができないようならば,32ページの「山上の垂訓」から聖句を用いて目的を達成することができるでしょう。
9 1月からわたしたちは会衆の書籍研究で「良いたより」の本を一通り学び始めています。この集会のため,各人は十分に予習を行ない準備したいと思うでしょう。書籍研究司会者も野外の奉仕でこの本を用いる際に特に役立つと思われる点や強調したい点を目ざとく見付け,効果的に研究を司会してください。みなさんの良い配布に貢献できます。
10 「良いたより」の本が人々の手に配布される時,それは聖書研究のための良い道具となります。この本は多くの人々を真理の知識に導くのに助けとなり,「真理」の本では関心を示さなかった人々をも動かすことになるかもしれません。また,「真理」の本を持っている人々も「良いたより」の本を読む価値を認めることでしょう。