ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目70 8/8 20–22ページ
  • 中国料理をどうぞ

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • 中国料理をどうぞ
  • 目ざめよ! 1970
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • 市場へ買い出しに
  • 台所で
  • 作り方
  • 中国風の料理法
  • 野菜料理 ― 中国風
    目ざめよ! 1988
  • 万里の長城 ― 皇帝の夢の記念建造物
    目ざめよ! 1986
  • 中国料理の味をおぼえる
    目ざめよ! 1979
  • 日本の味を楽しんでください
    目ざめよ! 1974
もっと見る
目ざめよ! 1970
目70 8/8 20–22ページ

中国料理をどうぞ

台湾の「目ざめよ!」通信員

中国料理を作ったことがありますか。最近台湾に来たばかりの私にとってこれはおもしろい経験でした。近所に住む陳さんは,私が家族6人分の中国料理を作るのを手伝うことを承諾してくれました。陳さんはたいへん乗り気でした。

約束の日,陳さんは早々と朝の8時にやってきました。私たちは中国語でその日のあいさつをかわしました。私もこの程度の北京官話ならもう話せます。でもふたりはすぐ英語にもどり,彼女は,「さあ,あまりこまないうちに市場へ行ってきましょう」と言いました。

市場へ買い出しに

私たちは狭い裏道を通り抜けます。どこを見ても小さな子供がいっぱいです。女の人たちは洗濯物を外に干しています。長い竹ざおに洗濯物を広げ,路地の両側のへいにそれをかけ渡すのです。私たちは洗濯物の下をくぐったり,身をかわしたりしながら路地を行きます。

市場に近づくと人数がふえてきます。毎日買物をするのが習慣なのです。家庭用冷蔵庫がしだいに普及してきてはいますが,これはいく世紀にもわたる習慣なのです。10時ごろになると市場は人で混雑し,肉,魚,野菜など,よいものはみななくなってしまいます。ですから,早く来てさいわいでした。

長春路(永遠の春の道)市場は,およそスーパーマーケットの部類にははいりません。光るかんづめや袋づめの食品,冷凍食品などがずらりと並んでいるわけではありません。大市場は方形屋根になっていて,その下に60以上の小さな店があり,なにもかも生で売っています。そこを出ると,長春路の両側に,無数の小店が並んでいます。

「まず豚肉を買いましょう」と陳さんが言います。

そうでした。わたしたちはきょう酢豚をつくる計画でした。

ちょっとこの肉売台はどうでしょう! 腰肉,肩肉,脂肪のひも,骨,もつなどが目の前にぶらさがっています。つっついたり,握ってみたり,指でひねくりまわしたりして,好みのものが選べるようになっているのです。

陳さんは,きめの細かい,薄桃色の,柔らかそうな腰肉を1“斤”(“ギン”と発音する)求めました。1斤は約600グラムで,16両に分けられています。肉屋は手でぶら下げる分銅計りを使います。わたしたちの肉は,短かいほうの端についているカギにつるされ,肉屋は分銅をバランスが取れるまで反対の方向にすべらせます。バナナの葉に包んで,その上を草のひもでしっかりしばった豚の腰肉1斤をもって私たちは肉屋を出ました。

つぎに陳さんは野菜を選びはじめました。鶏肉とほうれんそうのスープを作りますから,玉ねぎとしょうがとほうれんそうがいります。酢豚のつけあわせはキャベツと生椎茸の野菜料理です。少しばかり掛け合って,椎茸を安く買いました。値切るのはどうやら習慣のようです。

くだものを買いたいのですが,これは大市場の外の道路沿いの店でなければありません。外に出るまでの道すじには,ニワトリやアヒルの精肉がいく列にもぶらさがっています。生きた鳥を買いたい人のためには,大きなやなぎかごの中に,鳥がいっぱい入れられていて,コッコッ,ガーガーと騒ぎたてています。私たちは,スープに入れるのに,ニワトリの胸の部分をひと切れ買いました。店を出るときにふと見ると,女の人がひとり,浅い水槽に入れてある生きた魚を選んでいました。水槽の中には魚やうなぎがいっぱいいて,死を前にしていっしょにうごめいています。

外に出てからは一軒の果物屋でミカンを少しと,おいしそうなすいかを半分買いました。すいかはわたしたちが計画している料理のデザートにとてもよく合います,と陳さんは言いました。

台所で

いよいよ料理がはじまりました。野菜と肉は,ハシではさみやすい大きさと形に切ります。このように気を配るのは,ハシで食べやすくするためもありますが,もうひとつは見た目にきれいだからです。中国の人は,見ばえ,香り,そしてもちろん味蕾の反応を,料理をするうえでの三つの重要な要素と考えているようです。

いま私が切り終えた野菜は,たしかに第1の条件にあっています。色どりがよくて食欲をそそります。陳さんがストーブの上にかけている鶏肉のだしは,第2の条件を満たしはじめました。そうです,しょうがと鶏肉のおいしそうなにおいがします。鶏肉はあとでこまかくほぐします。それに,ほうれんそう,バーミセリ,調味料,少量のお酒を加えると,鶏肉とほうれんそうのスープができあがります。

作り方

陣さんは椎茸を手ぎわよく切ります。野菜料理,キャベツと椎茸の炒めものの下ごしらえです。私は彼女に頼まれて,1斤の豚の腰肉を2.5センチほどの角切りにします。つぎに,大さじ1杯半の酒(シェリー酒でもよい),大さじ2杯半のしょうゆ,大さじ2杯半の小麦粉,大さじ1杯半の片栗粉をいっしょにして混ぜ,その中に角切りの豚肉を入れてよくからませます。

ごま油はすでに煮立っていて,陳さんは豚肉をキツネ色にからっと揚げます。台所には食欲をそそるかおりが立ちこめます。揚げた豚肉はそのまま別にしておきます。

こんどは甘酢あんを作ります。大さじ8杯の砂糖,大さじ5杯のしょうゆ,大さじ1杯半の酒,大さじ2杯半の酢,大さじ5杯のトマトケチャップを混ぜ合わせます。これが甘酢ソースの原料です。

私が下ごしらえした野菜はピーマン4個。四つ切りにして種を出しました。中位のタマネギ1個,これも4等分しました。中位のニンジン1個。小さくくさび形に切り七,八分ゆでました。たけのこ1個も小さくくさび形に切り,3切れのパイナップルは,それぞれ四つ切りにしました。これで準備はすべてととのい,あとは料理するだけです。料理する時間はほんの数分しかかかりません。

中国風の料理法

中華なべは,直径約35センチ,深さは13センチほどで,割合に薄い鉄でできています。底が丸いために熱が集中します。また角がないので,食物をとり出したりたまった油を取ったりするのに骨が折れる,ということもありません。

陳さんは大さじに6杯ほどの油を強火で熱します。油は煙が出るほど熱くなければなりません。さあ煙が立ちはじめました。用意しておいた野菜が入れられました。熱いなべにふれてぱちぱち大きな音をたてます。このように高温で炒めると,野菜のもちまえの色や風味や組織が失われないのです。

野菜がこげはじめても火を弱くしてはいけません,と陳さんは教えてくれました。そういうときには油をたして手ばやくかきまぜます。野菜が煮えたかどうかの決め手は,色です。黄色にならなくても,ぱりぱりした状態で,緑が最高にあざやかになったら,野菜は煮えています。中国人の食通にとって,煮えすぎた野菜ほどまずいものはないのです。もちろん生煮えでもいけません。

陳さんは注意深くころ合いを見はからい ― 秒が問題になるのです ― 甘酢あんを加えます。甘酢あんはすぐに煮え立ち,それに大さじ1杯半の片栗粉を3分の2カップの水で溶いたものを加え,汁がかたまりはじめると揚げた豚肉を入れてよくまぜます。これでできあがりです!

家族は,はしを使ったことがないので,少々苦労しましたが,それでも一生懸命にはしを使って,おいしい酢豚と,ふっくらと盛られた白いごはんを味わいました。野菜料理のキャベツと椎茸の炒めものも,王者の食物にふさわしい,とたいそうな評判です。中国の習慣として最後にスープが出,料理の総仕上げを楽しみます。最後にスイカを食べ終えたとき,私たちは,中国料理の味を心ゆくまで楽しませてくださった陳夫人に,心から賛辞と感謝を述べました。

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする