ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目71 11/8 21–23ページ
  • ココヤシの木 それはどのように役だつか

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • ココヤシの木 それはどのように役だつか
  • 目ざめよ! 1971
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • ココヤシの木とその実
  • どのように役だつか
  • とびきり有用な木の実
    目ざめよ! 2003
  • “人間に一番役立つ木”
    目ざめよ! 1993
  • 料理の中でココナッツがひときわ目立つ土地
    目ざめよ! 1976
  • 新しい名前をもらったナッツ
    目ざめよ! 1994
もっと見る
目ざめよ! 1971
目71 11/8 21–23ページ

ココヤシの木 それはどのように役だつか

フィジーの「目ざめよ!」通信員

あなたがどこに住んでおられようと,ココヤシの木はなんらかの仕方でおそらくあなたの役にたっていることでしょう。中には,生活の必需品 ― 食物,飲物,住居,衣料その他多くのものをココヤシの木に依存している島民もいます。多くの人がココヤシの木を命の木と呼ぶのも不思議ではありません。

しかし産業国でもココヤシの木の製品は工場・自動車・台所・浴室その他に広く用いられています。ココヤシの木は生活をより安全,かつ,いっそう快くするのに役だっています。

熱帯地方には4万平方キロ余のココヤシの栽培があり,約6億本ものココヤシの木が栽培されています。これには村落その他の場所で成育しているココヤシの木は含まれていません。1本のココヤシの木はたいてい1年間に50ないし100個ほどの実を結びますから,ひかえ目に見積っても年間の収穫量は総計300億個,あるいは世界中のすべての人に毎年9個あて産すると言うこともできます!

ココヤシの木とその実

ココヤシの木はたいてい七,八年たってから実を結び始めますが,十分に実を産するようになるまでには10年ないし15年かかります。その後,50年以上のあいだ,毎年100個ほどの実を結びます。次いで,木は衰えはじめ,やがて樹齢90年ほどに達すると枯死します。

ココヤシの木は年間の大半にわたり相当量の水分と日照そして少なくとも摂氏22度の温度を必要とします。そうした条件が満たされると,ココヤシの木は美しい曲線を描いた枝のない幹を13ないし30メートルも天空にそそり立たせます。その先端には羽毛のような葉,花そして成育中の実がついています。葉は7メートルほどの長さに達する場合もあります。葉には強靭な中肋があり,そこから長い小葉が成長し,葉全体を羽毛のようなかたちにします。

熟したココヤシの実は大きくて,なめらかで淡い色の固い外皮をつけています。ある島を訪れた旅行者はココヤシの実を見上げながら,「あれはなんですか」と尋ねたことがあります。

「ココヤシの実です」との返事を聞いた彼は,こう言いました。「でも,わたしたちの国で買うココヤシの実はもっと小さくて茶色で,きめが荒いですよ」。

その旅行者は,実際のココヤシの実はそれを保護する厚い外皮に包まれているのを知って驚きました。ココヤシの実を輸出する際には,その外皮はたいてい取り除かれるのです。ココヤシの実そのものの大きさは直径平均15センチないし25センチほどです。

実が成熟するまでは約1年かかります。しかし,ココヤシの木が開花期から成熟期までのあらゆる成長段階の途上にある実をいつでもつけているのは珍しいことではありません。

ココヤシの木は内陸でも育ちますが,海に面した場所のほうがはるかに適しています。ココヤシの木の大半は島や半島また海岸で成育します。フィリピンとインドネシアの島々はココヤシの実の主要な産地で,フィジー諸島は10位を占めています。

どのように役だつか

ココヤシの木が人間の生活に役だつ仕方にはほとんど際限がありません。高いココヤシの木の先端にある成育中の芽を使うと,おいしいサラダができます。キャベツのような葉がぎっしりと詰まっているその束は,人間の前腕ほどの大きさがあります。それは“心臓部”とも呼べるでしょう。なぜなら,それが切り取られたり,傷つけられたりすると,木全体が枯れてしまうからです。それで,その芽を用いて作るサラダは高価なごちそうなのです!

ココヤシの木の巨大な葉は多くの方法で利用されます。ある権威者によると,ココヤシの木の葉が100枚もあれば,広々とした住まいを整えられるとのことです。かご,敷物,うちわ,ほうき,その他家庭用品はもとより,屋根,壁,部屋の仕切り,窓,ドアなどはみなココヤシの葉で作られます。スカートや帽子など身につけるものもその葉で作られます。それに,たいまつやたき木として用いることもできます。

開花前のつぼみからは非常においしい飲物を作れます。そのつぼみのかたまりをしっかり縛って,切れ目を入れ,容器の上で折りまげておくと,しゅろ酒と呼ばれる甘い液が少しづつ ― 1日に二,三リットルほど ― したたり落ちます。その果汁を発酵させると,アルコール飲料ができます。あるいは,煮つめるとパンやホットケーキにつける良質のシロップができます。また,その果汁を二,三週間放置しておくと,良質の酢が得られます。

開花前の花は,堅くて荒いせんい質のさやで保護されています。そのさやはふるい,あるいはろ過器として使うのに理想的な材料となります。また,そのさやを利用して,くつや帽子,あるいは圧縮加工の施された一種のヘルメット帽をさえ作れます。

五,六か月たつと,ココヤシの実は十分の大きさに成長します。その時期の実にはおよそコップ2杯分の,ほのかな芳香のある,甘い,そして驚くほど冷たい“水”が含まれています。それはなんとさわやかな飲み物でしょう! その果汁にはビタミン,ミネラルそして1箇の実につき茶さじ2杯分ほどの糖分が含まれているので,それはからだに良い飲み物です。その果汁は驚くほど純粋で,しかも無菌状態なので,人体の体液の代わりに用いられたり,血漿増量剤として用いられています。

実は成熟するままにされておくと,その内部で白い堅果が形成されはじめます。実が熟すころ,その堅果はかたくなりますが,それは実に味の濃厚な食べ物です! その堅果をすりおろしてしぼると,魚や肉そして野菜の味を良くするのに用いる濃厚な白いクリームができます。また,その堅果からは料理用の良質の油,灯油そしてローションなどが得られます。

外皮の短くて堅い繊維はココヤシ皮の繊維と呼ばれています。その繊維からはロープ,撚糸,敷物,ほうき,ブラシ,マットレスの充てん物が作られます。ココヤシ皮の繊維のくずは植物に良い腐植土になりますし,それを利用して壁板も作れます。

ココヤシの実の堅いからは数かぎりない仕方で利用されており,花びん,ブローチ,イヤリング,ネックレス,ランプのかさ,おもちゃ,食器その他さまざまなものが作られています。半分に割ったからは,申し分のないどんぶり,またはコップになります。

ココヤシの木の幹は,シロアリに対する抵抗力が強いので,家屋のりっぱな支柱になります。また,競技場のしっかりした座席,また排きょや小川にかける橋の材料にも用いられます。幹からは用だんすを作るのに有用な“ヤシ材”と呼ばれる黒ずんだ色の固い木材が得られます。

根さえ役だちます。わずかの根で歯ブラシができます。根は赤痢の薬,染料そしてうがい薬などに用いられる場合もあります。

でも,読者はこう言われるかもしれません。「私は本物のココヤシの木など見たことさえないのだから,それが人間の生活に役だっているなどとは理解できません」。とは言え,あなたの食べる菓子やケーキそしてパイなどの材料として,きざまれたココヤシの実として,またそれ以外の形でおそらく役だっていることでしょう。

ココヤシの果肉を乾燥したコプラは年間何百万トンも生産されています。次いで,コプラは加工されて,グリセリンその他の成分を豊富に含むすばらしい油が得られます。この油は自動車のブレーキオイル,シャンプー,ローション,潤滑油,洗浄剤,石けん,ひげそりクリーム,歯みがき,プラスチック,ペンキ,アイスクリーム,マーガリン,植物性ショートニング,そうです,あなたがおそらく使ったり食べたりするさまざまなものに用いられているのです。

あなたがどこに住んでおられようとココヤシの木はあなたの生活に確かに役だっている驚くべき木です。

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする