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目ざめよ! 1971
目71 11/8 6–8ページ

聴視者は教会が政治に加担していることを知らされる

カトリック教会にかんするフランス国のテレビの番組は別のことも明らかにしました。つまり,聴視者の多くが気づいていなかった,僧職者たちの政治活動の度合いを明らかにしたのです。

まず第一に聴視者は,スペインの司教たちがフランコ将軍の前で国家に忠誠を誓うときの宣誓を聞かされました。また,修道僧,修道尼などが,多かれ少なかれ,公然とスペイン政権に対して反逆的であることを示した一連のインタビューもきわだっていました。これは国家に対して忠節を誓う高位僧職者たちを非常に当惑させました。

バルセロナの近くで撮映されたひとつの場面は,尼僧たちのはからいで自由に使える女子修道院内の一室における反抗的な司祭たちの集会でした。フランス・テレビの係員が司祭のひとりをインタビューし,政治活動は司祭の職と相いれるかという質問をしたさい,彼は「はい。公教会はいつも政治に関係していますから」と答えました。長髪の『ヒッピー』タイプのイエズス会の司祭は,「スペインでは司祭は福音書とマルクスを読みます」と言いました。二つは矛盾してはいないかと聞かれたとき,彼は「していない」と答えました。

別のインタビューはある教会の中で行なわれました。秘密政治集会の場所として使われるときには,その教会の祭壇はカーテンで仕切られます。ここではひとりの司祭が,「教会と国家のあいだの不義の結婚に対して,人々の目を開く必要がある」とそっけない態度で述べました。ひとりの労働者司祭は,「教会は国際帝国主義と手を結んでいる。宗教的なものであろうと経済的なものであろうと,この帝国主義は破壊されねばならない」とつけ加えました。

しかしこれらの司祭たちは,神のことばを人々に教えることよりも政治活動のほうにより大きな重要性を付しているのでしょうか。テレビの聴視者は,インタビューを扱った係員が,スペインのベネディクト会修道士にこの質問をしているのを見ました。そしてその修道士が,「はいそれは事実です」と答えるのを聞いて多くの人がおどろきました。

ついでフランスのダニエルー枢機卿が,スペインのカトリック教会にかんするこのフィルムについて注解を求められました。ダニエルー枢機卿は次のように述べました。「私はこれらの司祭たちの純粋さに心を打たれました。……また,自分たちの革命闘争が神への信仰にいささかも影響しないと,彼らが常に断言していることにも心を打たれました」。しかし,多数の聴視者はほかのことに心を打たれました。枢機卿が司祭たちは革命家であるという考えを受け入れられるのはおかしいと考えたからです。

フランスの僧職者たちの間の混乱

このテレビ番組の別の部分は,フランスの僧職者たちの政治活動を概見するものでした。同番組は反抗的な司祭たちの一グループを映しましたが,フランスには彼らのような司祭が約千人いるといわれています。

それら司祭たちの代弁者は,われわれは,「はなはだしい不平等と不正をかもし出しかつ永続させる,わが国や他国におけるすべての圧制的勢力に対し,市民として戦うべくわれわれを動員する政治活動に」身を投じた。「第三世界は西で起こる。だからわれわれはすでにこの解放のわざに参加しているすべての人とともに,ここから出発する必要がある」と宣言しました。

テレビの聴視者たちは,自分たちが聴いているのはいったい司祭の話なのか,またはカール・マルクスの「共産党宣言」なのかと迷ったにちがいありません。次の場面で彼らのこの疑いに正当な根拠のあることが明らかにされました。

次の場面では,土地の司祭とともに「階級闘争」に参加している,左翼の好戦的なカトリック教徒たちが映し出されました。その司祭の考えによると,人類は神を信ずる者と無神論者とに分けられるのではなく,人類の解放のために戦っている者(信者と無神論者の両方を含む)たちと,この戦いに参加しようとしない者たちに分けられます。「私個人としては,この闘争の外側にいる信者よりも,マルクス主義者や無神論者の友人たちのほうに親しみを感ずる」と,彼は自分の本心を明らかにしました。

アメリカにおける政治的意見の相違

テレビジョンの報道の一部は,アメリカのカトリックを取り扱いました。それによると,アメリカにおいても,僧職者間の政治的な意見の相違はますます明白になってきています。

ル・モンド紙は,テレビの報道のこの部分を評して,「プロテスタントを主とするコミュニティーに受け入れてもらうために,みずからを既成体制に結びつけた[カトリック]教会の強い親米主義」について述べました。

しかし,この番組のあいだにインタビューを受けたひとりの司祭は,アメリカのカトリック教徒の多くが,「もはや自らを超愛国主義者として示す必要を感じていない」ことを認めました。そしてこれが事実であることは,ベトナム戦争に対するカトリック教徒の相反する見方を取りあげた別の場面によって証明されました。

アメリカの一部のカトリック教徒は,この戦争をベトナムのカトリック教徒を救うための十字軍と考えました。しかし他のアメリカのカトリック教徒たちは,司祭をも含めて,戦争反対の激しいデモを行ない,刑務所に入れられることも辞しませんでした。

また,一連の著名なカトリック教徒のインタビューがあり,彼らはカトリック教会が現代のベトナムで果たした重要な役割について述べました。そして,19世紀にフランスがインドシナを植民地にした根源の理由のひとつは,そこで迫害されていたカトリック宣教師たちを保護することであったことが明らかにされました。

フランス,ベトナム間のインドシナ戦争(1947-1954年)のあいだも,現在のベトナム戦争においても,カトリックの権益の防衛が主要な要素のひとつであったことをテレビの聴視者は知らされました。テレビ報道員はベトナム人の村のあるカトリックの司祭をインタビューしましたが,その司祭は自分が村人たち ― 男女子ども ― に軍事訓練を施したことを誇らしげに認めました。

1954年以後北ベトナムを去ったカトリックの難民について,ル・モンド紙は,彼らは「奇兵タイプの司祭たち,福音について語るのと同じほど機関銃について語る将校司祭」によって組織されている,と伝えています。

ラテンアメリカの教会

最後の番組では,ラテンアメリカにおけるカトリック教会のことが報告され,征服者たち,およびヨーロッパから彼らに同行した司祭たちによってカトリック教がラテンアメリカの人々に強制的に押しつけられたことが示されました。この番組はまた,ローマ・カトリック教会が,人々を圧倒した官憲主義的な政府を支持したことも明らかにしました。

その圧制の一部は,教会が5世紀近くそこに存在し,学校教育を長いあいだ独占していたにもかかわらず,人々を無知のままにとどめておいたという事実に見ることができます。今日でさえ,ラテンアメリカには文盲率の高い国が少なくありません。

特にこの番組を評して,カトリック派パリの日刊紙ル・フィガロはつぎのように述べました。「この番組のプロデューサーたちが,重要な点,すなわち,人間らしい扱いをうける価値がないと考えられたために今日流民のような状態にある『辺境居住民』の人々 ― ボリビア人,コロンビア人,ペルー人,ブラジル人 ― のひどい貧困をわれわれに忘れさせなかったことは,彼らの誉れと言わねばならない。[カトリック]教会と政府が共謀して行動することは長いあいだ当然のことのように思われてきた。現在は新しいものがある。一部の司祭と信徒は,教会と国家の結婚を破壊することを試みている」。

その証明として,テレビはボリビアのインディオのあいだで働くひとりの司祭を紹介しました。彼は「政府にこびて私腹をこやした強大な[カトリック]教会」について語りました。貧民のあいだで働いているコロンビアの一司祭は,「教会の使命は貧しい人々と働くことである。しかしここコロンビアでは教会と国家とが結婚し,世帯をともにしているために,すべてが異なっている」と言いました。それらの司祭とその上に立つ司教との関係はいずれもよくいっていません。それどころか彼らに加わって革命家になる他の司祭が出てきています。

ル・モンド紙はこのテレビ番組の論評の中で次のように述べました。「4番目の番組はラテンアメリカ,とくにコロンビア,ボリビア,グアテマラ,ブラジルにおけるカトリック主義の複雑な様相を伝えた。それは飢え,貧困,死,文盲,そして僧職者間の著しい態度の相違から成る,苦しい連とうともいうべきものであった」。

カトリック僧職者のあいだの道徳的,政治的見解の相違の増大が,他の領域にも反映していることは想像にかたくありません。それは事実であり,テレビ番組はその一部を見せました。

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