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目ざめよ! 1973
目73 9/22 26–28ページ

香港を知る

香港の「目ざめよ!」通信員

香港は1972年11月に,その年100万人目の観光客を迎え,赤いじゅうたんを敷いて歓迎しました。この英国の植民地を訪れる人の数が1年のうちに100万人台に達したのはこれが初めてでした。

観光客の大多数は,カイタク空港に毎日何十機となく飛来する国際線の飛行機で到着します。他の大勢の人びとは,観光街の出入口である,九竜半島の先端でブイに係留されるか,あるいは近代的なターミナル港に横づけされる貨物船や客船に乗って到着します。

もし,船が夜到着するなら,港の両側で光り輝く,まるでオーロラのような色とりどりの宣伝用のネオンの光のもてなしを受けるでしょう。また,光を放ちながら水上を動き回るムカデのようなものも見るかもしれません。実際には,それは乗客を乗せたフェリーですが,島と本土との間をのろのろ行き来するときに,光が窓に映って,たくさん足のある,光を放つ爬行動物のように見えるのです。

非常に興味深い面

おおぜいの外国人がここ香港を訪れますが,それらの人びとは決して香港を「見る」ことはありません。それはどういうわけでしょうか。

彼らは到着すると,観光街の中にあるホテルへ車で直行し,その同じ地域の中で買物をして滞在時間のすべてをそこで過ごします。ですから,それらの観光客は,みやげ品と人びとの顔と漢字以外の東洋的なものは何も見ないことになります。しかし,それよりもはるかに興味深い香港の一面は人びととその生活様式です。

香港のきらびやかな商店の飾りの向こうには,勤勉で独立心が強く,いつも友好的で礼儀正しい中国人がいます。その大多数は何らかの機会に中共から移住した人びともしくは彼らの子どもたちです。年配の人びとの大半は地方の出身で,思いやりがあり,信頼の置ける,いわゆる田舎人の気質を携えて来ました。互いに関心を払い,友好的で,犯罪など知られていないような小さな村に住んでいたのでしょう。しかし,不幸にも人びとは変化してしまいました。

道徳の崩壊とその影響

わずか10年前にはほとんど耳にすることもなかった,性犯罪や暴力行為が今は日常茶飯事になりました。

犯罪が増加し,その結果人びとの不信感が強くなりましたが,そうなる以前には,訪問者は当然のように家の中に招き入れられ,お茶を勧められたものでした。しかし悲しいことに,今では大多数の人は,盗難よけの鉄製の門ごしに,あるいはドアののぞき穴を通してまず訪問者を見てから,知っている人だけを中に招じ入れます。香港の犯罪発生率は世界の他の場所より低いにもかかわらず,路上を行きかうほとんどすべての人は不信感と恐れをいだいています。

また,今は若い人びとが自分自身のお金を持っており,しばしば自分の望むままに行動するので,旧来の家族の親密なきずなは失われつつあります。若い時分に貧しくて学校に行けなかった親たちは,教育のある子どもたちから見下げられる場合が少なくありません。このように中国人も他の国の人びとと同様に,家族関係の崩壊というにがにがしい経験を味わわされています。

見物

観光客が香港を知るには,観光業者に頼む必要はありません。フェリー,バス,市街電車など,ほとんどすべての交通機関はひとつのターミナルから出て,他方のターミナルに着くようになっています。ですから,これらの交通機関のどれかに乗ってターミナルに行き,その付近を見物し,それから同じ交通機関を利用して道に迷うことなく出発地点に帰ることができます。

香港島の市街電車の運賃は島の端から端まで乗ってもわずか20香港セント,つまり約9円です。二階付電車の二階に乗るなら,この土地の生活をゆっくりながめることができます。毎日の買い物をしている主婦や積荷を降ろしている船,お客を乗せて走っている人力車,海産物店,古びた家や新しい家などが見えます。九竜半島を走っているバスは多くの場合,政府の建てた大きな住宅街のひとつが終点になっています。その付近を少し歩いてみると,香港の住宅建築のために残されている唯一の方法は上に伸びることであるとすぐに気づきます。

さて,別の角度から香港を見物してみるのはどうでしょうか。香港島にある山,ビクトリア・ピークに登ると,この植民地の壮大な全景をながめることができます。電車が登って行く時には,思わず息をのみます。というのは,軌道の勾配は世界で最も急と言われており,最高45度もあるからです。

港そのものも魅力のあるところです。「水上生活者」の生活を見たいと思うなら,最善の方法は自分も水の上に出ることです。これらのがんじょうな人びとの大多数は魚貝類を取ったり,毎日入港する船舶の積荷をジャンクで運んだりして生計を立てています。しかし,水上生活者の数は減少の一途をたどっています。というのは,政府はできるだけ多くの水上生活者を陸上に定住させようとしているからです。この政策は,陸上でより魅力的な,また収入の多い,それほどほねのおれない仕事につける若い人びとに喜ばれています。

中国大陸との関係

九竜市の後方に広がっている,中国大陸の一部は新界地と呼ばれます。新界地は1898年に英国政府が中国から租借した土地であり,その結果,植民地の広さはニューヨーク市を幾分上回るほどになりました。

この地域の農村部では,人びとは幾つかの面で何百年来変わらない生活を送ってきました。肩にかついだ太い竹ざおの両端に散水用のバケツをぶら下げて,畑に水をやっている農夫の姿が見られます。農夫たちは巧みに,2列の野菜に同時に水をかけるのです。ここには現在でも,東洋のトラクター,つまり水牛がいます。

昨年は,3,000人以上が中共を離れて国境を越え,この植民地で生活することを許されました。さらに,6,000人以上の難民が種々の方法で不法出国を企て,英国の領土に入りました。そのような避難民はたいていの場合,そこにとどまることを許されます。それにもかかわらず,香港と中共の関係は一般に良いものです。

このことは,何千人もの香港の住民が定期的に中共に行き来するのが許されていることからみても明らかです。また,大量の食物や,年間570億㍑以上もの水が中共から絶えず供給されています。香港の生活はこれらに大きく依存しています。両者の間の通商も禁じられてはおらず,共産系のデパートは植民地内で非常に繁昌しています。

食べ物と買物

食通にとって香港は味覚を楽しめる所です。試食できる料理は際限がないほどあります。中国大陸のほとんどすべての地方の料理を専門に出すレストランもあります。それらの興味深い料理には,北京ダックと呼ばれる中国産のカモ,ベガーズチキン,干しシイタケ,セロリを添えたイカ,ポークと油揚げの取り合わせ,フライド・ミルクなどがありますが,これらはそのほんの一部です。

中国人は非常によく人をもてなし,お客や友人を楽しませるためには,分不相応にお金をかけることがあります。彼らは自分の家や手作りの料理で十分だとは考えずに,たいていお客をレストランに連れて行きます。しかし実際には,たいていの主婦は料理が非常にじょうずですし,家庭にはレストランよりもはるかにくつろいだふん囲気があります。

食事の作法に関しては,特別に禁じられていることはありません。料理はたいてい円いテーブルに載せて出され,その回りに10人ほどの人が座わります。そして各人にご飯の入ったお茶わんが配られます。スンと呼ばれる主な料理はテーブルの中央に置かれ,各人は席から自由に取れます。箸を使って一口分ずつ取り,ご飯といっしょに食べます。もし,西欧人の訪問客が思い切って箸を使ってみるなら,それは食卓にいる人全部にとって楽しいひと時になるでしょう。何も口に入らないで餓死してしまうのではないかと考える人もいるかもしれませんが,忍耐強い努力を払えば,この東洋のフォークを使うこつはやがて覚えられます。

宗教に対する態度

教会関係の多くの学校,病院,社交クラブなどを見るとキリスト教世界の諸教会はここ香港の原動力となっているように見えるかもしれません。しかし,ほとんどの人にとって,宗教は単に目的のための手段にすぎません。もし,近くに教会の付属学校があり,授業料もそれほど高くなければ,その家族は子どもに教育を受けさせるために喜んで子どもを教会に入れます。また,「近所の人がそうしている」ので,多くの人は教会に入っています。

教会の大きな呼び物は,その社会活動とさまざまな形の財政援助です。一度バプテスマを受け,その後教会を離れるなら,自分たちは住居,学校教育,福祉援助,さらには埋葬といった事がらに関する物質的な益を失うかもしれない,という考えが教会員を強く捕えています。このように実際には,教会は改宗者を買っているのです。

カトリックおよびプロテスタント系の学校は学生たちに,真の神と神のみことば聖書に対する信仰を持たせることに実際失敗しています。それどころか,学生たちの信仰を打ち砕いています。その例として,プロテスタント系の学校で用いられている宗教のある教科書には,創世記の創造の記録は神話であり,それは科学の知識を持たない無知で迷信深いユダヤ人によって書かれたものであると,述べられています。

それでは,仏教や先祖崇拝がここ東洋の家庭の中では大きな比重を占めているのでしょうか。一般にはそうではありません。おおかたの仏教徒や先祖崇拝者たちは幸運や繁昌を祈って,香をたいたり,供物をしたりします。しかし,この種の崇拝は目先の利己的な目的のためだけに行なわれています。若い世代の人びとはこの伝統的な宗教からしだいに遠のいており,家族の中の主に年配の人びとにまかせています。若者たちはそれに代わって,快楽の追求やお金の獲得のために自分たちの時間を費やしています。

宗教が香港の人びとにそれほど魅力がないのはなぜでしょうか。観察力の鋭いある漫画家はそれを,「香港はお金の光で輝いている」とうまく説明しました。事実,株,競馬その他,合法,非合法のギャンブルまであらゆる形態の金もうけが奨励されています。人びとは金銭と金だけを真の安全のより所と考えるようになっています。「チン・ハウ・トウン・スン」,つまり「お金は神々をも買うことができる」という中国のことわざは,宗教とお金の関係に関して多くの人がいだいている態度を良く要約しています。

しかし,富の盲目的な追求のむなしさを知り,より永続的で満足を与えてくれるものを求める人も数多くいます。そして,その多くは若い人びとです。(伝道 5:10; 7:12)香港に住む250人以上のエホバの証人は,それらの人びとが創造者とその目的を学ぶよう助けています。これら関心を持つ人びとの多くは,8月8日から12日にわたって開かれた,香港のエホバの証人の「神の勝利」国際大会に出席しました。九竜市のグランタム大学で行なわれたこの大会は,香港を知ろうとしてやって来た何百人もの訪問者の関心を捕えました。

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