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目ざめよ! 1973
目73 10/22 17–19ページ

すべての“安売り”がほんとうの安売りではない

『当方で家を買えば自動車が一台無料』。これはある不動産業者の広告でした。商事改善協会の係員がその業者を訪ねて,自動車はいらないと言うと,業者は54万円を割引いてその家を提供しました。したがって,その自動車は無料だったのですか。そうではありません。自動車の費用はその新築家屋の値段に加えられていたのです。自動車が“無料で”もらえるからたいへんな買い得だと考えて新築家屋を買った人は,広告に欺かれていたことになります。

“安売り”とは,品物がその実際の価値よりかなり安い価格で売られることです。家庭の主婦は安売りを見つけることに大いに関心を持っており,それはもっともなことです。夫の収入をできるだけ有効に使うことは主婦の務めだからです。しかし,安売りを見つけて買い物をするさいには,「買い手は用心せよ」という昔からの言いならわしに耳を傾けねばなりません。それには二つの理由があります。つまり,売り手につけ込まれる危険があるだけでなく,買い手のほうも十分に注意していないなら,得な買い物をしたい,あるいは『ただで物を得たい』といった自分の欲望に災いされて,無思慮な買い物をしかねないからです。

よくある不正商法

客を引き寄せるためにある物を“無料”の景品と称し,実際にはその分だけ値段を上げることは広く行なわれています。それは家具の販売のさいによく見られます。例えば,“ナイロン・フォームを使ったモダンなソファーベッド”に裁縫用のミシンを無料でつけて3万3,800円で売る店がありました。ところが,数か月後,その同じ店が,そのソファーベッドだけを9,880円で広告したのです。

安売りを見つけようとする人が用心するべき別の落とし穴は“卸し値販売”の広告です。ほんとうの卸し値販売であれば,小売りのもうけ分だけ減らせるのですから,買い手にとってはかなりの節約になるはずです。しかし,“卸し値”の広告は,買い手を店の中に誘い込むためのからくり,ごまかし,トリックである場合が少なくありません。それで,近所の店を見てまわり,値段や物の価値に通じておくのがよいでしょう。“卸し値”とされているものが,実際には普通の小売り値より高い場合もあるのです。

実際にはそうでないのに安い買い物をしていると思い込ませる別の工夫は“にせ定価”です。しっかりしたメーカーは製品の包装材に一定の小売り値を表示します。ところが,実際の価格よりずっと高い値段をつけ,売り子がその点を利用して売り込めるようにしている場合があります。『ご覧のようにこの時計の普通の値段は1万3,000円ですが,当店では6,500円でお分けしています』と言うのですが,それは実際には5,000円ほどの品であるかもしれません。

また,品物についての説明のことばが人を欺く場合もあります。かつて,ある宝石商は,“完ぺきな”一カラットのダイアモンド一個を13万円で広告しました。これはいかにも買い得であったでしょう。しかし,調査の結果,そのダイアモンドは完ぺきどころか,きずのたくさんついたしろものでした。政府機関に実情が伝えられ,その宝石商は,そのようなダイアモンドを完ぺきと呼んではならないと命じられました。ダイアモンドや時計のようなものを買う場合には,売り手を信頼するためのなんらかの根拠を求めることが慎重さというものです。

ある品物に対する支払いの契約をするさいにも十分な注意力を働かせるべきです。その契約書が,合意したすべての事項を記載していることを確かめてください。販売員はいろいろな約束をしたり条件を述べたりしますが,それが契約書に含められていないことが少なからずあります。そうしたことばはすべて疑う余地のあるものであり,そうしたことばに基づいて物を買う場合,買い得と思って買ったものが実際にはそうでなかったということになるかもしれません。小さな文字で印刷してある部分を注意深く読み,自分がどういうことに対して支払いをするのかをはっきり理解するようにしてください。販売員の口約束ではなく,自分が記名捺印したことが法的な拘束力を持つのであり,その点を忘れてはなりません。

人間の心理として容易に理解できることですが,売り手には,自分の商品を実際以上にほめようとする誘惑が常にあります。あるいは,故意に買い手の弱みにつけ込もうとする場合もあります。買い手が世間的な知恵を欠いていると思えるような場合は特にそうです。それで,ある購売雑誌が述べるとおり,賢い買い手は「販売員の大げさな話の中から事実を選び取」ります。自分たちの言い分を誇張したり自分たちの製品を実際以上に見せたりして取引きをし,取締り当局から処分を受けた例は,「消費者リポート」誌上にいつも掲載されています。

すべての産業や業者が不正な商習慣にむしばまれているというのではありません。「正直は最良の策」という原則に同意している商人は大ぜいいます。しかし,それが最良の策ではなかったとでもいうような例があまりに多いのです。商事改善協会が非常に多くの仕事をかかえているのはそのためであり,また消費者運動が組織され,その関係の雑誌が大きな発行部数を持っている理由もそこにあります。

買い手におちどのある場合もある

ニューヨークの一警察官は,非良心的な売り手にだまされた人がめったに警察に報告しないことについて述べ,その理由として,そうした報告が買い手の不注意ぶりを,またいかがわしい取引きに故意に関係しようとしていたことなどを露呈するものとなることを挙げました。したがって,ほんとうに有利な買い物をしたいと思うなら,相手方である売り手のほうだけでなく,買い手である自分自身にも用心しなければなりません。販売員にあれこれとほめそやされたり,聞いたこともない有利な条件で提供されているように思ったりするとき,人は容易に心を動かされがちなものです。そして,私欲が先に立つと,分別心を失ったり,判断をゆがめてしまったりすることがよくあります。安い買い物をするとそのことで得意になるのは人情ですが,霊感を受けた古代の箴言のことばがここで思い出されます。『買ふ者は言ふ 悪し悪しと されど去りてのちはみずから誇る』― 箴言 20:14。

“安売り”といっても,値段が安い分だけ質が下がっているのであれば,それはほんとうの安売りではありません。ニューヨーク市の場合,果汁,砂糖,ミルク,クリームなど自然食品だけを原料とする,保証付きのアイスクリーム半ガロン(約1.9リットル)は1.59ドル(約400円)で買えます。一方,そうした保証がなく,人工着色,人工風味等を施したことを表示するアイスクリームは,やはり半ガロンにつき0.79ドル(約200円)で買えます。健康の面を考えれば,どちらが買い得であるかがおそらく決まるでしょう。

同じことは,もう少し費用の張る買い物についても言えます。衣料品を買う場合には,生地と仕立て方の両方に注意しなければなりません。ウールとポリエステルの混紡よりは純毛製品に,そして,レーヨンやアセテートよりはポリエステルに毛を混ぜたもののほうに余分の費用を払うべきことは当然です。地の柄がどのように合わせてあるか,ボタンホールはどのように仕上げてあるか,どんなボタンやチャックが使ってあるかなど,縫い方にも注意を払ってください。安手の衣料は決して買い得にはなりません。

家具類を買う場合には,その品質について特に注意を払わねばなりません。きわもの的な宣伝には気をつけるべきです。応接用の三点セットが2,3万円で買えれば,表面的には確かに安い買い物です。しかし,六か月もたたないうちに足がはずれてきたりしたらどうでしょうか。もっと多くの費用をかけるほうが実際には買い得であるかもしれません。いずれにしても,時間をかけて品物を調べ,それがどのようにこしらえられているかを見てください。

“安売り”がほんとうに安売りである場合

ほんとうに安売りであるものがあります。しかし,実際に良い買い物をするためには,単にそれを望む以上のことをしなければなりません。感情的な要素に負けて,人のことばをすべて真に受ける,うぶで愚直な買い手となってはなりません。多少の時間をかけ,自分の求める商品について幾らかの知識を得てください。季節遅れになったため,あるいは店頭見本であったりたなざらしになったりしたため,さらには同種の製品が品切れになったりしたために安値で広告されているものの中にはほんとうに買い得であるものがあります。名の通った店がバーゲンセールをするときには,実際の買得品を提供している場合が多くあります。その場合には早めに店に行って最良の品を選べるようにするのがよいでしょう。しかし,自分の買う物が自分の好みに合い,また自分の必要とするものであることを確かめてください。

食品の場合には,値段が割引かれていても質がそれほど落ちていないものが少なからずあることに気づいておられるでしょう。また,時間の節約とかむだを少なくすることを考えて,出盛り期でないかぎり,新鮮な野菜より冷凍食品のほうが買い得となる場合もあるかもしれません。マグロやサケのかん詰については,その品質に対する信頼から,名の通った商品を買いたくなるでしょう。しかしそのほうが値段の高いのが普通です。スーパーマーケットの中には独自の商標を付けた品を売り,それが質の点で劣らず,価格の点で割安である場合もあります。卵の赤白で値段に差のある所では,大きさに違いがないかぎり,色にとらわれないほうが買い得です。

もう一つ考慮すべきことは,食品にせよ,衣料品にせよ,家具類にせよ,自分の買う物から得る喜びや満足という点です。背広にしろ,ドレスにしろ,スカーフにしろ,ワイシャツやネクタイにしろ,それを身に着けることからここちよい気持ちを得るべきです。ある衣服を着たりある家具を使ったりすることから大きな楽しみを得られるのであれば,それを買った時にそれほど安くなかったとしても,それは買い得であったと言えます。値段のことはじきに記憶から去りますが,ここちよさや満足感はずっと残るのです。背広をいつも大売出しの店で買う若者がいました。彼はいつでも自分の洋服より友人たちの洋服を感心してながめていました。これはなぜだったでしょうか。彼は,自分が買う時には値段のほうに気を使っていたのに比べ,その友人たちは生地の織り方,柄,色,質などに気を配っていたからです。それで,彼の“買い得”は結局のところそれほどの買い得ではありませんでした。

ほんとうに安売りである安売りを求めるのであれば,その買い物にあたって実に多くの要素を考慮に入れなければなりません。売り手のことばやかけひきに注意するだけでなく,自分の弱みや,「何かうまい話にあずかりたい」といった欲望にも気をつけることが必要です。これは,無思慮な買い物をしないためです。品物の質,またその買い物から得る喜びという面も忘れないでください。

たいていの人にとって同じことですが,お金を得るためには技術とほねおりとが必要です。得たお金を使うさいにも技術を働かせるなら,ことわざに言うとおり,「一銭たまれば一銭のもうけ」ということになります。

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