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目ざめよ! 1973
目73 11/8 17–19ページ

これがフィリピンです

フィリピンの「目ざめよ!」通信員

飛行機は下降して,緑につつまれた丘や水田の上を飛びます。そして急に広い湾の上を低空飛行し,モダンな都市の屋根の上をすれすれに飛び,やがて滑走路にはいります。ドアがぱっと開くと,あなたは東洋にいます。中共の沿岸から800㌔ほどしか離れていないフィリピンのある島にいます。

フィリピンは7,000以上の熱帯の島々で成っていますが,それらの島々はどんな標準からみても美しく,また極めて変化に富んでいます。北部には松の木におおわれた山々があり空気は冷たく,空は澄んでいます。南部には非常に暑いジャングルがあります。群島中最大の島であるルソン島の中央部には,いくつかの大きな川が美しい平野の中を曲折して流れています。ここはアジアの大穀倉地帯のひとつであり,世界でも最も肥沃な地域のひとつです。しかし多くの訪問者が特に喜ぶのはヤシの木の散在する浜辺です。明るい太陽に映える砂浜が,暖かい熱帯の海の水に洗われながら遠くまでつづいています。

ほかの興味深い場所としては,絶えず煙を吐いている高い活火山,卵がゆだるほど熱い温泉,地面が歩けないほど熱い所,などがあります。自然の蒸気が動力源として利用されているところもあります。また滝がたくさあります。熱帯の美しい日没や外国産のランの花も見られます。ランは非常に多くて,島々には千種に近いランが繁茂しています。

最大の都市マニラの近くに行くと,タガイタイ・リッジから,タール火山の息をのむような光景を眺めることができます。パグサンジャン滝から舟で急流を下るのもスリルがあり,また別の景色が楽しめます。マニラ市の中には『ナヨング・ピリピノ』―『フィリピンの村』― という所があります。そこは自然の環境の中に,フィリピンの種々異なる文化が描き出されているところです。時間に余裕のない旅行者は,その「村」を見ると,この国全体の様子が大体想像できるでしょう。

フィリピン人

スペイン人のフェルジナンド・マゼランは,1521年という昔にフィリピンを訪れたさい,そこに,ほっそりとした,容姿の美しい人びとを見いだしました。彼らは,つやつやした茶色の肌と,光沢のある黒髪を持っていました。スペイン人のほとんどは去りましたが,島の初期の住民の子孫は今もいます。旅行者のパスポートを調べ,申告する品物があるかどうかを尋ね,それからタクシー,バス,またはジープニーで自分のホテルへ案内するのは彼らです。

フィリピン人はいくつかの人種グループから成っています。ルソン島の北部の山の中に住んでいるのはイゴロト族,つまり「原住民」です。彼らの多くはいまだに彼ら自身の異教の神々を崇拝しており,西洋風の衣服を着ない人もいます。

フィリピンを訪れる人の多くは,けわしい山道を何百㌔も旅をして,このイゴロト族の偉大な業績を見に行きます。バナウエと呼ばれる高地では,イゴロト族の一部族イフガオ族が,1,500年ほどの期間にわたり,山々の斜面全体に,幾列ものひな段式水田を作っています。それは今日でも使われています。それらの水田をつなぐと,地球の円周の半分に等しい長さになると言われています。イフガオ族は簡単な道具を使って,しんぼう強くそれらの水田を作っていったのです。確かにそれは,昔の他の国々の民が成し遂げたどんな偉大なわざとも比較しうる,すばらしい技術上の業績と言えます。

ほかにも知るべきフィリピン人がたくさんいます。ルソン島南部の美しい地域には,心の暖かい,人をよくもてなすビコラノ族がおり,さらに南へ行くと,魅力的で社交性に富むセブアノ族がいます。機敏で進歩的なタガログ族,しんぼう強くて忍耐力のあるイロカノ族もいます。北部ルソンに住むイロカノ族はよく旅行をするグループですから,あなたはすでにこの部族のだれかに会っているかもしれません。

部族的グループの数が非常に多い証拠として,フィリピン諸島には80以上の言語と方言があります。もしあなたがフィリピンに行ったなら,いろいろな人に話しかけてごらんなさい。そして,どこの出身か,どんな習慣やくせをもっているかを尋ねてごらんなさい。

意思の伝達は可能

「ええっ? そんなにたくさんのことばがあるのに? いったいどうやって話すのですか」とあなたは言うかもしれません。

確かに多くの言語や方言が使われてはいますが,英語も一般に使われています。それはアメリカが一時支配したことがあるためです。ですから,いったんアクセントになれれば,意思の伝達はさして問題にはなりません。

実際のところ,多くの言語の存在は,語学にたけた国民をつくるのに役立ちました。旅行をするフィリピン人ならだれでも,その地域のことばを習う覚悟が必要です。人びとはたいてい,3つから4つのことばをりゅうちょうに話します。

エホバの証人のある宣教者は,ずっと南方のサンボアンガ市で行なわれる聖書集会に出席した時のことを話してくれました。出席者たちが勉強していた本は英語で書かれており,研究司会者はほとんどの場合英語で話していました。やがてある人が注解を述べようとして手をあげました。そしてその口からはヒリガイノン語の注解が飛び出しました。別の人はセブアノ語で注解を述べました。また別の人はタガログ語で話し,さらに別の人はチャバカノ語で意見を述べました。みんなはそれがわかり,ちがうことばが使われていることを意識していた人はいなかったようでした。

何を予期すべきか

もしあなたが初めてフィリピンにおいでになるのでしたら,2,3のことをお話ししておかねばならないでしょう。たとえば,もしあなたが英語を話す白人であるとすれば,あなたは「アメリカノ」なのです。「あなたは英国人であるかもしれず,オランダ人,あるいはドイツ人であるかもしれませんが,この国にいる間は,「アメリカノ」と考えられるのです。

もうひとつお話ししておきたいのは,フィリピン人はとりわけもてなすことが好きだ,ということです。そしてここでは,もてなしは食べることと密接な関係があるのです。あなたはきっと,カリカリとか,ラプラプなどの土地料理をすすめられるでしょう。軽食には,いつも人気のあるパンシットやビビンカなどがあります。冷くておいしい飲み物はハロハロです。ここでは中国料理も人気があり,世界で最もおいしい料理のうちにはいると言われています。望めば,アメリカ風,あるいはスペイン風に料理してくれることも少なくありません。

マニラのある場所では外国人を見なれていますから,歩いていても人びとは気に止めません。しかし,キュバオ周辺やパシグという古い町の市場のような,ちょっと辺ぴな場所に行くと,土地の人びとがあなたの興味を引くのと同じほど,あなたは土地の人びとの大きな興味の対象になります。西洋人は確かに,背がとてつもなく高いとか,皮膚の色が薄いとかで,少しばかり目立つ傾向があります。ですから小さな店で品物を見ている時に,振り向いて見たらフィリピン人があなたのそばに立って,あなたとせいくらべをしており,友だちがそれをおもしろそうに見ていた,というようなことがあっても,驚いてはいけません。

あるいは,大ぜいの子どもたちがあなたのまわりに群がり,驚きの目をみはって,じっとあなたを見つめることもあるでしょう。大胆な子どもたちは,アメリカの兵隊がみな「ジョー」だった25年前の状態を反映して,「ハイ,ジョー」とか,「ビクトリー・ジョー」などと,あなたに向かって叫ぶかもしれません。当時アメリカ軍は,日本の占領軍を打ち敗ったばかりだったので,マニラ市内でたいへん人気があったのです。

おぼえておかねばならないのは,だれもがただ親しくふるまっているだけだ,ということです。ある国では感じられるかもしれない,外国人に対する反感などはほとんどないといっていいでしょう。子どもたちはあなたの腕をたたくことさえやり出すかもしれません。それはあなたのひふの柔らかいひげの感触が好きだからです。人はこれ以上の親しみを表わすことができるでしょうか。もしその精神を理解するならば,フィリピンの特色であるうちとけた態度,くつろいだ気分,友好的な態度が楽しめるでしょう。

もしフィリピンに来ることがあるならば,「お定まりの観光ルート」をたどることをやめ,フィリピン特有のジープニーやバスで旅行してみてください。批判的な気持ちを持たずに,むしろ,ここではこういうふうなのだという考えでフィリピン人の生活様式を見てください。もちろん彼らは変わっています。しかし,もしあなたが彼らをあるがままの状態で進んで受けいれるならば,あなたが,陽光ゆたかなフィリピンで暖かい歓迎を受けることは確実です。

[17ページの図版]

イフガオ族のひな段式水田

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