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  • 喫煙は隣人を愛することであると言えますか
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目ざめよ! 1973
目73 11/22 17–20ページ

喫煙は隣人を愛することであると言えますか

「喫煙はあなたの健康に有害です」。米国内で販売されるたばこの外箱にはこのような警告を表記することが,今では同国の法律によって義務づけられています。昨年,退官前の米国公衆衛生局医務総監ジェッシー・スタインフェルド博士は,「巻たばこの喫煙は命取りである」と語りました。

また,英国のガーディアン・ウィークリー誌は,喫煙に伴う危険について統計上の証拠を取り上げたのち,結論として次のように述べました。「英国内科医師会は,巻たばこの喫煙が『チブス,コレラ,結核などかつての大きな疫病と同じような重要な死因となっている』と宣言したが,この宣言に関して同医師会を人騒がせ呼ばわりすることはできない」。

喫煙が喫煙者に有害であることは明確に立証されています。しかし,他の人々の福祉という点ではどうでしょうか。あなたがたばこをのむ時,近くにいる人たちはどんな影響を受けますか。

たばこをのまない人の中には,たばこの煙に取り巻かれることを好まない人が多くいます。たばこの煙は体や洋服にしみ込んで,家に帰ってからも,たばこのにおいが家族に不快な気持ちを与えます。しかし,この点に関しては,さらに大きな問題があります。

たばこの煙は,たばこをのまない人々を文字どおり病気にならせる場合が少なくありません。「今日の健康」誌1972年4月号はこう述べました。「最近の研究によると,調査の対象となった健康な禁煙家の七割以上は,たばこの煙にさらされる場合,目の刺激,鼻の病的な症状,頭痛,せき,のどの痛み,その他の症状を訴えた」。喫煙家の中には,たばこをのまない人はたばこに対して一種の偏見をいだいていて,いろいろな不快感をただ想像しているのだ,と異議を唱える人がいるかもしれません。

しかし考えてください。初めてたばこを吸うとき,人はどのように感じるでしょうか。吸い込んだ煙のために気分の悪くなるのが普通であり,そのために吐きけをもよおす人さえいます。したがって,たばこをのまない人の中に,他の人のたばこの煙を吸って気分の悪くなる人が多くいるとしても決して不思議ではありません。

たばこの煙にはどんな危険なものが含まれているでしょうか。

煙には何が含まれているか

たばこの煙は極度に有毒であり,有毒性の点では世に恐れられている自動車の排気ガスをさえ上回っています。「そんなことはありえない!」と言われるかもしれません。しかし,「サイエンス」誌1967年12月22日号の論説欄が述べた点に注意してください。

「ガレージやトンネルの中,自動車のすぐ後ろなどでは,一酸化炭素の濃度が100ppm(ppmは百万分の一を示す単位)に達することも珍しくない。ところが,これほどの濃度も,たばこの煙について見られるその数字(42,000ppm)に比べると取るに足りない。喫煙家が死なないでいるのは,大部分の時間はそれほど汚染されていない空気を吸っているからにほかならない」。

しかし,一酸化炭素はたばこの煙に含まれる危険な物質の一例にすぎません。その中にはさらにシアン化水素も含まれています。上記「サイエンス」誌の論説欄は次の点を述べました。「10ppm以上[のシアン化水素]に長期間さらされることは危険であるが,たばこの煙の中のその濃度は1,600ppmに上る」。

危険な大気汚染物質二酸化窒素について,「サイエンス」誌はこう報告しています。「ロサンゼルス市の場合,最高3ppmまでのNO2(二酸化窒素)が検出されており,これが5ppmを超えると危険とされている。たばこの煙におけるNO2の含有量は百万分の250である」。

ついでカドミウムがあります。これは,大量に排出される場合,極度に危険な産業汚染物質であり,すでに日本においてこれを原因とする死者が幾人か出ています。シンシナティ大学医学部のハロルド・G・ピターリング博士によると,たばこの煙の中のカドミウムも無視できない汚染源となります。たばこをのむ人ものまない人も息を吸うさいにこれを吸収します。たばこをのまない人にとってものむ人と同じほどに危険な場合が多いと,ピターリング博士は語りました。カドミウムの大部分はたばこからわきに漂い出る煙の中に放出されるからです。

たばこの煙に含まれる有毒物質としていちばんよく知られているのはタールとニコチンでしょう。そして,興味深いことに,「アメリカ医学協会ジャーナル」(JAMA)の1973年1月15日号は,これらの物質について次のように伝えました。「火をつけたたばこから流れ出る煙の中のタールとニコチンの量は,喫煙のさいに吸引する煙の場合のほとんど二倍に及ぶ。……それで,火をつけたたばこから漂い出る煙は喫煙者が吸う煙の二倍の毒性を持つと言えるだろう」。

たばこをのまない人の健康に及ぼす影響

たばこの煙の中に,ある程度の量に達すれば生命に支障をきたす危険な物質がいろいろとたくさん含まれていることは明らかです。しかしこれらは,室内その他の周囲を囲われた所において禁煙者にも大きな害を与えるほどの濃度に達することがあるでしょうか。

実際の証拠は,たばこをのまない人が周囲に漂う煙のために害を受けることを示しています。「厳然たる統計資料に示されるところであるが,たばこをのんでいない人でも,換気の悪い,煙の立ちこめた部屋にいるなら,その健康は脅かされる」。これは,アメリカ胸部医師会の理事長アルバート・ソファー博士が,昨年の10月,同会の会合の席上で語ったことばです。

最近の医学関係の文書も同じ点を指摘しています。JAMA誌は今年初め次のように述べました。「空気の流通の悪い所がよくあるが,そのような場所でたばこを吸う人は,その場にいるたばこをのんでいない人たちにも健康上のかなりの危害を及ぼすことになる」。そして,1972年2月2日付メディカル・トリビューン紙はこう説明しました。「喫煙は健康上有害であるが,それは単に喫煙者の健康だけでなく,罪のない周囲の人にも危害を及ぼしうるのである」。

このことは,周囲にいる人が心臓病あるいは肺の機能障害を持つ場合に特にそうです。なぜでしょうか。一つには,煙の中の一酸化炭素が血液の酸素搬送能力を損い,体じゅうに酸素を送る点で心臓に余分の負担をかけることになるからです。医師の中には,自分の患者に飛行機旅行を禁じている人もいます。商業航空機の客室内に漂う煙が患者を死なせることになるかもしれないからです。

小さな小どもたちもたばこの煙の害を免れることができません。JAMA誌1973年1月15日号はある研究の結果を紹介しましたが,それによると,「喫煙家の子どもは,禁煙家の子どもに比べて呼吸器疾患を持つ率の高いことが見いだされ」ました。特に呼吸器系のアレルギーを持つ子どもにとってたばこの煙はよくない影響を与えます。

英国内科医師会の一報告はたばこの煙が持つ問題の重要性を指摘して次のように述べました。「喫煙が多くの人に与えている危害から公衆を守るための行動は,わが国の公衆衛生上の見地から見て,予防医学上の他のいかなる行動より大きな意義を持つであろう」。

たばこの煙が有害なものであることは明白です。それで,喫煙の習慣を続けて毒物を空気中にまき散らしながら,なお隣人を真実に愛していると言えるでしょうか。

自動車の運転や仕事に及ぼす影響

考えるべき別の要素は,たばこの煙が満ちた場所における人の行動の機能度です。例えば,人は車の中でだれかがたばこを吸っている場合でも全然影響なく運転できるでしょうか。1972年1月16日付ニューヨーク・タイムス紙は次のように述べました。

「実験の結果から言うと,喫煙者のいる小さな部屋の中の一酸化炭素量は100万分の50にも達する。たばこをのまない人がそのような場所に一時間半もいると,時間・音・物体などを識別する能力が低下する。閉めきった自動車の中で巻たばこを十本吸うと,一酸化炭素量は100万分の100にもなる。たばこをのむ人ものまない人も手と目の連携という点で問題が出て来るはずである」。

喫煙が運転者に与える影響がいちばん大きいのは夜間です。一酸化炭素が夜間の視覚に必要な,目の中の化学物質を破壊するからです。ローレンス・E・ラム博士は,「たばこを続けて3本のむと,夜の視力は25%減退する」と説明しています。

運転中にたばこをのまず,また車の中でたばこをのませないようにすることが勧められているのも不思議ではありません。ある大規模な調査によると,たばこをのむ人は,のまない人に比べて二倍の数の自動車事故を起こしています。1971年,ロサンゼルス農業者保険グループが,二年以上たばこをのんでいないことを証明できた人の自動車保険に二割の割引きを始めたのもこうした理由によります。

したがって,喫煙が勤労者の生産性を低下させるとしても驚くにはあたりません。リーダーズ・ダイジェスト誌(英文)1972年3月号が伝えたところですが,ある銀行の従業員を対象とした注意深い調査によると,「たばこをのむ従業員は,作業能率の低下,怠け,用具やじゅうたんに作る焼けこげなどによって,ひとり一週間あたり七㌦の損失を銀行に与えて」います。

喫煙が運転の安全性と従業員としての生産性にマイナスであるという事実を見ながら,それでもなお,たばこをのんでも隣人愛に欠けることはないと言われるでしょうか。

子孫に及ぼす影響

たばこの煙にはもう一つ有害な影響があります。少なくとも九か国で別々に行なわれた研究の結果が一致して一つの冷厳な結論を提出しています。すなわち,妊婦が吸うたばこの煙の中の何かが胎児に有害な影響を与え,非劇的な結果を招く場合も少なくない,という点です。

米国公衆衛生局医務総監ジェッシー・スタインフェルドは,退官前,「胎児がいたずらに損われていることは恐るべき非劇である」と嘆きのことばを述べ,さらにこう説明しました。「たばこをのむ母親は,胎内の子どもをたばこの悪影響にさらし,結果としてわれわれは赤子を失っている」。同公衆衛生局の1973年1月の報告によると,米国において,母親の喫煙に帰せられるであろうとされる死産が一年に約4,600件起きています。

英国内科医師会は次のような見解を発表しました。「妊娠中の喫煙が胎児の成長を遅らせることはまちがいない。妊娠中にたばこをのむ母親は流産,死産,新生児の死などを経験する率の高いことが知られている」。英国における1万7,400件の出産について行なわれた大規模な調査の結果は,妊娠中の一日一本のたばこの服用さえ胎児の発育に影響することを示しています。

母親の喫煙の習慣は生まれてくる子どもの病気や死という結果になりうるのです。こうした事実を前にしながらたばこをのむ母親は,生まれてくる子どもに愛を示していると言えるでしょうか。

米国ミネアポリス市の医師ドン・モッサー博士は,親の喫煙がその子孫に与える別の大きな影響について述べています。「母親がたばこをのむ場合,その家族の子どもたちがたばこをのむようになる率は倍加する」と同博士は語りました。子どもたちがやがてまねるような危険な習慣に携わるのは賢明なことですか。その結果として若い人々が肺がんになるとしたら,その責任は親にも帰せられるのではありませんか。

聖書は,「あなたは隣人を自分自身のように愛さねばならない」と命じています。(マタイ 22:39,新)しかし,たばこをのむ人は,自分にも,自分の隣人にも害をもたらします。したがって,たばこをのむことと隣人を愛することとが両立しないことは明らかではありませんか。

ほんとうに望むなら,たばこをやめられる

喫煙が全く不健全なものであることは自分も認めている,と言われるかもしれません。そしてあなたも何度かやめようとしたことがあるかもしれません。元米国公衆衛生局医務総監のルーサー・L・テリー氏は,「喫煙者の95%まではその習慣に伴う危険性を知っており,75%はそれをやめようと願いながらできないでいる」と語りました。しかし,強い動機づけと心的な誘因とがあるなら,人はこれをやめることができます。

テリー氏は1960年代初めに医務総監でしたが,それは,喫煙の健康に対する有害性が圧倒的な証拠をもって立証された時代でした。それで,1963年,同氏は,25年間続けてきた喫煙の習慣に終止符を打とうと決意しました。「喫煙が危険なのであり,自分がそれを確信しているのであれば,医務総監はこの点で公衆に手本を示すべきだと考えた」と同氏は説明しています。

しかし,この習慣をやめるのは容易なことではありませんでした。テリー氏はこう語ります。「わたしはずいぶん苦労した。緊張し,不眠ぎみになり,急に冷や汗を流したこともある。幸いなことにこれは二週間ほどのうちにおさまったが,心理的な無りょう感はさらに長く続いた」。今テリー氏は他の人がやめるのを助けることに努めており,「やめる日を前もって明確に定め,その日が来たらつらくともきっぱりとやめることである」と述べています。

確かに,これが最も効果的な方法でしょう。しかし,そこには強力な動機づけが必要です。さもないと,やめた当座の苦しみに決意がにぶって再びたばこをのみはじめるようになるからです。ニューヨーク市クィーンズ区の一主婦は次のように述べています。

「医者に行って,たばこをやめないならガンで死ぬと言われたとしても,わたしはやめなかったでしょう。たばここそわたしの生活の楽しみであり,食事より大切なことでした。わたしはほとんどいつもたばこを吸っていました。灰皿を片手に持って家の中を歩き回ったものでした」。ところが,1969年の8月,この婦人はたばこをやめ,以後全く吸わなくなりました。

彼女はこう説明します。「わたしは,1967年7月,エホバの証人の手でバプテスマを受けました。たばこの悪いことは知っており,やめたいと思っていましたが,あまりにも中毒していたため,実行するだけの力がありませんでした。そののち,わたしの主人も自分の学んでいた聖書の真理を受け入れ,たばこをやめてバプテスマを受けました。わたしはどんなに感謝したことでしょう。わたしたちが受け入れられるような仕方でエホバ神に仕え,エホバがもたらされる新しい事物の体制で命を得ること,これを妨げるようなことはいっさいしたくないと思い,自分もたばこをやめることを決意しました。

「わたしがついにそれを実行したのは1969年8月です。何日かのもだえにはほとんど耐えがたいものがありましたが,常にエホバに祈り,その助けのもとに決意を守り通すことができました。わたしのような中毒者がたばこをやめられたのですから,どんな人もやめられないことはないと思います」。

しかし,そのためには,それだけの動機づけがなければなりません。喫煙が自分にも自分の隣人にも有害なものであるという事実を直視し,また,それがエホバの謙悪される習慣であることをはっきり銘記すべきです。そして,神と隣人に対する愛をほんとうにいだくなら,あなたはたばこをやめるはずです。

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