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目ざめよ! 1977
目77 5/8 25–27ページ

ナクル湖で鳥と共に過ごした一日

ケニヤの「目ざめよ!」通信員

「鳥の作り出す,地上最大の景観」。「鳥類学者のパラダイス」。「鳥類観察者にはセレンゲティ国立公国とも言える場所」。そのような場所を訪れる機会を,どうして捕らえないでいられるでしょうか。それは,東アフリカのリフト峡谷にある,面積65平方㌔ほどの湖,ナクル湖です。この浅いアルカリ性の湖は,時には幾百万羽を数えるフラミンゴがいることで,世界中に知られるようになりました。それはまさに,「景観」です。

ケニヤの首都ナイロビに住む友人は,親切にも,一日かけてナクル湖に鳥を見に行くよう私たち家族を誘ってくれました。私たちは朝早く出発し,車に乗って160㌔ほど走り,間もなく目的地の湖に到着しました。太陽の降り注ぐ地面から立ち上る暖かい気流に乗って,鳥が早くも空高く舞い上がっていました。

私たちは,湖の西岸にある見晴しの良い地点へ向かいました。そこに立つと,湖全体が見渡せました。深さが3.7㍍にも満たない湖水に,これほど多くの鳥が集まっているとはとても信じられない思いでした。

ある時数えられた112万5,000羽(推定では200万羽とも言われる)のフラミンゴに加えて,ナクル湖には幾百種類もの鳥が生息しています。リフト峡谷には幾つかの塩湖が並んでいますが,中でもナクル湖は,フラミンゴや魚のえさとなるランソウ植物が育つのに理想的な化学的,および物理的な特徴を備えています。それに加えて,塩分やアルカリ成分の複雑な混じり具合,水中の養分,淡水の流入,日照や蒸発の具合などのお陰で,ナクル湖はこの「鳥類学者のパラダイス」を存続させてゆくのに最適の条件を備えているのです。またこの湖は,遠く北極海の沿岸部からもやって来る渡り鳥の生存にも不可欠です。世界旅行をするこうした鳥の中には,毎年,遠方にある自分たちの繁殖地で過ごすよりも多くの時間をこの湖のほとりで費やすものもいます。

私たちは鳥類学者であるなどとはとても言えませんが,岸辺の棒に止まっていたワシタカを見分けるのはそれほど難しくはありませんでした。双眼鏡で見てみると,その鳥は頭のてっぺんから尾の先まで体長約50㌢ほどありました。ワシのような猛鳥には,その美しい外見や雄大な飛び方から来る,特異な魅力があります。

ナクル湖国立公園の中をさらにドライブしようとして車に乗り込むやいなやワシ科の別の鳥が目に入りました。枯木の切り株に止まっているのはウオワシです。頭,胸,背,そして尾は白く,腹は栗色で,翼は黒いこの鳥の外見には,王者の風格があります。ウオワシの甲高い鳴き声は,ナクル湖特有の音の一つです。鳴く時に頭を後ろに振るこの鳥独特の動作は,野性のかもめのようなその鳴き声を出すのに一役買っているようです。ウオワシが食物を求めて高さ9㍍の地点から水面まで急降下する場面や,魚を捕食する他の鳥を追い掛けて,その獲物を横取りしようとする場面が見られるかもしれません。この点について言えば,このようなアルカリ性の湖では,ウオワシが他の水鳥を主食とするようになることもあります。その上,フラミンゴは容易に捕らえることができます。しかし,ウオワシは本質的にはやはり魚を主食とする鳥です。足先のつめは,すべりやすい魚を水中でしっかりつかめるようにできています。

見晴らしの良いその場所からは,岸辺や湖面にいる実に様々な水鳥の泳ぐ姿が見られ,すばらしい眺めでした。例えば,“葬送”ハゲコウは肉眼で見分けることができます。この鳥は,大小のフラミンゴや白いペリカンに混じって,葬儀屋を思わせるような姿で立っています。

双眼鏡で眺めると,この湖でよく見られる39種類の渉禽の幾種類かが目に入ります。その大きさは,細長い脚をしたセイタカシギから10㌢前後の小型のシギまで様々です。小型のシギは,スカンジナビアやシベリアで繁殖します。私たちは,これら別の大陸からの小さな旅行者が,アフリカの日差しを浴びながら上げるさえずりに耳を傾け,楽しみました。

頭上には30羽もの白いペリカンが群れを成して飛んでいました。その中に混じって,優雅な飛び方,および臀部と翼に白い斑点のある黒い羽毛を特色とするベローワシが見られました。一緒に鳥を見ていた人が,この堂々とした鳥は,聖書の中で岩たぬきと呼ばれているヒラックスを主食としていることを指摘しました。(レビ 11:5,口)湖の岸まで迫ってきている西側の急斜面の絶壁には,ヒラックスが数多く住んでいます。この翼を持ったハンターを見てから間もなく,急斜面の木の上にいるハゲワシを威嚇している二羽のわしを見ました。自分たちの巣にその猛鳥が近付いて危険だと感じたからに違いありません。このベローワシの別の顕著な特徴は,ケニヤの標高3,400㍍から4,100㍍もある高山で繁殖することです。

日が高くなるにつれて,私たちは,湖岸の鳥類にもっと近付いてみたくなりました。そこで湖の西岸を車で走って行くと,アフリカヘビウをすぐ近くで見ることができました。この鳥の長い首には独特の“ねじれ”があるので,普通のウとは区別されます。あちらこちらにアフリカヘラサギも見られます。

ペリカンズ・コーナーから見た景色

やがて,私たちはペリカンズ・コーナーにやって来ました。この地名は確かにその場所にふさわしい名称です。そこには,幾百羽もの白いペリカンがいます。そのペリカンは大抵編隊を組んで泳ぎますが,湖面を堂々と泳ぐその姿は美しいものでした。一列になったペリカンを数えてみると,その列には12羽のペリカンがいました。この“水上飛行場”では,離着水がひっきりなしに行なわれていました。

ペリカンの離水は,見た目には少し重々しく映りますが,驚くほど能率的です。身の重そうなこの鳥は,大きな翼を羽ばたかせ,完全に飛び上がるまでに,三回,四回,五回,あるいは六回と水かきのある足で水面をけりながら飛び上がります。頭を十分うしろにそらせたその飛行姿勢は,まさに優雅さや華麗さそのものと言えます。ペリカンが着水する様は,昔の飛行艇を思わせます。

ペリカンは,魚を取る本能的な特質を示します。時には一群のペリカンが半円形を描いて魚の群れを浅瀬に追い込み,共同で魚を取ることもあります。

ペリカンズ・コーナーでは,数百羽のフラミンゴを見ることもできました。数が多かったのは,ピンクの羽毛をした小フラミンゴの方でした。大フラミンゴの方は,背丈が1.2㍍もあります。そこの羽毛の大半は小フラミンゴよりも白く,翼には黒と真紅で彩られた部分があります。フラミンゴは飛ぶ時,その長い首を前方に,そして竹馬のような脚を後方に伸ばします。フラミンゴの主食は,ミネラルに豊んだ水の中に生える藻類です。これらの鳥のくちばしには細かくてかたい剛毛が網の目のように付いており,舌をそれに押し付けて水を出すと,藻類がそこに残り,それを呑み込むわけです。

フラミンゴは,本当にナクル湖に光彩を添えるものと言えます。この鳥が幅数百㍍,長さ800㍍ほどの場所に一団となって集まると,一羽ずつ飛び立つことは不可能になり,大編隊で飛び立つ工夫が必要になります。一日中えさを食べた後,この鳥は夕方になって一斉に飛び立ち,湖の他の場所や近くの水のある場所へ向かうことで知られています。この光景を一目見ようと,世界中から鳥類愛好家たちがナクル湖へやって来ます。

私たちを待ち受ける他のすばらしい光景

ペリカンズ・コーナーにもっといたい気がしましたが,まだナクル湖を半周したにすぎないことに気付きました。湖の南岸では,別のすばらしい光景が私たちを待ち受けていました。一本の木の上方の枝に,ステップワシが威風堂々と止まっていたのです。望遠鏡でそのワシを見ると,青紫色のそのくちばしの両側には,鮮やかな黄色のはん点があり,そのはん点は曲線を描いて眼の下の辺りまで続いていました。そこを除けば,この鳥は全体にこげ茶色でした。その名が示す通り,ステップワシは,アジアのステップ地帯で繁殖します。

ヘビクイドリに忍び寄ろうとしましたが,草原を大またで歩くその足並みにはとても追い付けなかったので,木の上に止まっていたもう一羽の方にカメラを向けました。ちょうどその時,くちばしの黄色いコウノトリ二羽が飛んで来たのが見えたので,私はヘビクイドリの代わりに,その二羽のコウノトリの写真を撮りました。ナクル湖で鳥を観察していると,しばしばこのように驚くことがあります。

湖の東側を進んで行った私たちは,湖岸を離れて,森林地帯とやぶの中を縦走しました。私たちは,ある時,四羽のジャクソン・シャコが道を横切れるよう車を止めました。またライオン丘の近くにある穴の中では,三羽のサイチョウの家族を見付けました。その顔面とのどにある赤い皮膚のはん点は,飼い慣らされた七面鳥を思わせるものでした。魅力的なヤツガシラが時々飛び交います。その鳥を見ると,それがモーセの律法の中で汚れた鳥とされていることが思い起こされます。―レビ 11:13,19; 申命 14:11,12,18,口。

“ハイド”と呼ばれる写真撮影用の隠れ場所がなければ,立派な鳥類保護区域とは言えません。ナクル湖にも,訪問者のためにそのような設備があります。美しいマダラカワセミがほんの数㍍先に止まっているのを見ることができたのは幸いでした。この鳥は水面を下に見ながら空を舞っていたかと思うと,魚を取るためにまるで石が落ちるかのように水中へ飛び込みます。そこには,コシグロトキやエジプトガンもいました。水辺の草原で草を食べている,おとなしいミズレイヨウの小さな群れは,“ハイド”の覆いで縁取られた光景を一段と引き立たせてくれました。

こうして,ナクル湖で鳥と共に過ごした一日は終わりました。私たちは,約30種類ほどの鳥を見分けることができました。しかし,鳥類学者がこの地区でたっぷり一日を掛けて観察すれば,容易に120種の鳥を見つけることができる,とされています。

鳥を観察した私たちの小旅行はごく短いものでしたが,間もなく全地に回復されようとしている楽園に対する私たちの希望を一層明るいものとしてくれました。その時,創造者のみ手の業のこうしたすばらしい表われである鳥類は,数多くなって地を美しく飾り,澄み切った,静かな空に羽ばたくことでしょう。

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