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目ざめよ! 1978
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乳ガンとの闘いは勝利を収めていますか

ブラジルの「目ざめよ!」通信員

あなたも,この気がかりな疑問を心に抱いている世界中の多くの女性の一人でしょうか。もうすぐに肯定的な答えが与えられるのでしょうか。ブラジルのカンピナスで開かれた第四回哺乳器学会議ではどのような結論が出されたのでしょうか。

1977年2月,約500人の国際的な専門医たちが哺乳器学,すなわち乳房とその病気を扱う医学における研究結果を発表するため同市に集まりました。会議の内容は,乳がんとその診断,予防,治療に焦点を当てたものでした。幾つかの重要な点を考えてみることにしましょう。

流行と原因

乳がんは現代の苦しみの種となっています。米国だけでも,年に9万人もの患者が出ていて流行病的状態を呈しています。不幸にして米国の女性13人につき一人がこの病気にかかっていることになります。早期に発見されれば回復の見込みがあるにもかかわらず,米国の女性の間では今,がんの中でも乳がんで死亡する人が一番多く,毎年10万人につき26人の割合で死亡しています。英国やフランスなどの他の国でも事情は大して変わりません。実際西欧では,成人女性の4%が乳がんにかかっています。中南米だけは子宮がんと皮膚がんにかかる女性のほうが多く,乳がんの発生率は第三位で,10万人につき10人が死亡しています。いまだに理由は知られていませんが,東洋の女性はあまり乳がんにかからないようです。

同会議では,完全な国際的データが不足してはいたものの,乳がんによる死亡率が40年間変わっていない点が指摘されました。中年の女性は乳がんにかかりやすく,40歳から65歳の間が危険率の高い年齢層で,年齢とともにその危険率は高くなります。さらに,いわゆる先進国の女性は発展途上国の女性に比べ,乳がんにかかりやすいようです。そこである医師たちは,乳がんと地域社会の発展の度合いとを関連付けて考える傾向があります。また,子供が少なく,人工栄養で子供を育て,脂肪質の食品を多くとる,といった先進国における生活の特色に原因があると考える医師もいます。

実際の原因が何であろうと,乳がんは痛みのない小さなしこりから始まります。それはしだいに大きくなり,わきの下のリンパ節にまで広がり,ろっ骨が胸骨とつながる部分のリンパ節にまで達する場合もあります。こうしたリンパ節で止まっている限り,手術も治療も可能です。

早期発見 ― 乳がんと闘う最も確実な方法

この会議で医師たちは,乳がんの治療のかぎが早期発見にあることを一致して強調しました。あらかじめ生検を行なった後,手術によって取り除くことができます。発見されたときのしこりが小さければ小さいほど治ゆの見込みは大きく,95%という高さです。このため,乳がんが死因の第一位となっている国々では,しこりがまだ小さなうちに発見するよう助けるために集中的な努力が払われています。宣伝運動によって注意を促し,自己検診の方法を教え,また定期的な健康診断を勧めています。

米国では,乳房を触診する(手で触って調べる)ことによって患者自身がしこりの90%を発見しています。しかし,こうした単純な方法に加え,近代的で科学的な診断方法があります。では,しこりを見つけたならどうすべきですか。

まず第一に,恥ずかしさや恐れといった誤った意識は命を危険にさらしかねません。しゅようは悪性のものかもしれず,そうでないものかもしれないことを覚えておいてください。実際ほとんどのしこりは無害であると言われています。それでも,ただちに医師の診断を受けねばなりません。もしそれががんであっても,初期の段階で診断し手術によってしこりを取り除くなら,治療の成功率は高いことを決して忘れないでください。ほとんどの場合,がんのしこりを取り除くなら患者の命は延びると言われています。数年たっても新しいがんが発見されなければ,“再発しない”段階に達したとみなされます。一方,悪性しゅようは55日から110日ごとに大きさが二倍になり,わずか22日間で二倍になる場合もあります。では,早期診の方法としてどのようなものを利用できるでしょうか。次に,哺乳器学会議で論じられた事柄をご紹介しましょう。

早期の診断方法

乳房の上皮組織は様々な段階を経て,準臨床的がん,すなわち通常の臨床検査では発見できないものから,臨床検査で発見できるがんへと成長してゆきます。したがって,手で触って分かるようになる前に発見することは非常に望ましいとされています。これは近代的な設備を用いることによって可能となりました。

乳房撮影。これは,特別なフイルムと,乳房に合わせて作られた器械とを用いる従来のレントゲン撮影のことです。しかし,この乳房撮影の際の放射線照射自体がんを誘発する,という最近の新聞の報道についてはどうですか。

米国のフィリップ・ストラックス博士は,そうした研究結果の大半が,他の病気のために以前何らかの放射線治療を受けた経験のある女性の例に基づいている点を同会議の席上で指摘しました。同時に博士は,通常の乳房撮影における組織の吸収線量が1ラド以下という,放射線量の少ない新しい乳房撮影装置の効果を強調しました。米国がん協会の前会長ベンジャミン・F・バード・ジュニア博士は次のように述べ,こうした見解を確証しています。「線量の少ないそうした放射線の効果に関しては決定的なデータがない。……もっと要領良く言えば,利点だけでなく危険性も考えねばならないということである。治療可能な初期の乳がんの発見に乳房撮影の効果は議論の余地がない」。

したがって,乳がんにかかりやすい年齢層の女性や,がんの徴候の見られる女性,またがんの多い家系の女性が放射線量の少ない乳房撮影を毎年行なっても,存在していないがんは誘発されないと考えられています。むしろ米国がん協会は,早期発見の機会を逸するまで乳房撮影を遅らせ,命を危険にさらす女性がいることを恐れています。

熱記録計,すなわち熱走査は赤外線放射によってしゅようを捜します。それは,乳房の正常な組織や良性しゅように比べがん組織は高温である,という考えに基づいた診断方法です。改良の結果,わずか二分間で乳房の温度表が映し出されるようになりました。費用がかかるのが主な欠点のようです。

プレイト・サーモグラフィは,液晶のはいった感光板を乳房に当てる方法です。医師はその結晶の色によって診断を下します。しかし,従来の房内熱記録計のほうが正確だと言う医師もいます。

ゼロラジオグラフィは25年ほど使用されてきました。これは簡単なレントゲン撮影ですが,セレニウムを塗ったアルミニウムの感光板を使います。この方法だと組織の細部まで見ることができますし,たった一枚の写真で検査が行なえることもあります。

治療に思いやりを加える

アイソトープの皮下埋没による様々な実験が進められており,女性の中にも乳房切除術より放射線治療を好む人がいます。しかし今のところ,そうした方法は乳がん治療法としては外科手術に劣っています。外科医は乳がんの心理社会的な面を考えて,患者に対して一層思いやりをもって近付くようになってきています。がん自体への恐れだけでなく,女性的な魅力を失うことに対する不安も関係しているからです。これは,多くの女性が健康診断を受けずに,しばしば余りにも長い期間延ばしておく理由にさえなっています。

ある医師たちは,外科医と患者との間により良い関係を築き,治療方法の選択に関して率直な話し合いを行なうよう勧めています。ブラジル・ヘラルド紙の一記者は,会議中行なわれた個人的なインタビューの際,大半の生検は局部麻酔で行なうことができ,より正確な検査も48時間以内で済むという,ヘンリー・ジェニー博士の意見を聞きました。同紙はこう述べています。「より正確な検査を受けるなら,結果も分からずに全身麻酔を受けるといった恐れが除かれるだけでなく,患者は治療法の選択に関して医師と話し合い,他の専門医の意見を聞く時間を与えられる。乳房の修復を望む場合,形成外科医の助けを貸りて,後で美容整形を行なうのにできるだけ有利な仕方で手術を計画することができる」。

二人のイギリスの医師は集まっていた専門医に対し,思いやりを考慮に入れた独自の取り組み方について報告しました。ピーター・マグワイア博士は,手術前,入院期間,自宅療法という治療の三段階において,訓練を受けた看護相談員を使う計画から優れた成果を得ています。患者が不安を示すことが非常に少なくなっています。もう一方の外科医リチャード・ハンドリー博士は,乳房の完全切除を控え目に行なうというその方法に対して聴衆のかっさいを受けました。これは,乳房の完全切除の際普通行なわれるように筋肉組織を広範囲に取り除くことをせず,乳房の組織とわきの下のリンパ節だけを切除し,腕と肩との間の胸筋を残すという方法で,こうして使用可能な筋肉の機能を最大限に回復させることができます。同様の技術は,サン・パウロのブラジル人外科医フェルナンド・ヘンティル博士によっても開発されています。

思いやりのある方法は高く賞賛すべきものですが,ある権威者は,「現在の知識の範囲内では,乳がんの治療を成功させるには早期の,また完全な外科手術が一番であろう」と述べています。それでも病気の進行状況によっては,がん細胞を殺すために放射線療法を用いる,一時的な治療も可能です。さらに,ホルモン療法や化学療法があり,後者の場合,化学物質とともに毒性の基が使用されます。がん細胞はこうした物質を吸収して死ぬ場合があります。比較的最近開発された多種化学療法も,乳がんとの困難な闘いにおいて攻撃手段となる可能性があるだろうと言われています。

授乳の価値

赤ちゃんを母乳で育てることが乳がんの発生を促すのか妨げるのかはまだ断言できませんが,赤ちゃんに授乳する女性の間でがんの発生率が低いという証拠はあります。その上授乳は,生まれたばかりの赤ん坊の成長や発育,肉体的また恐らく精神的な健康に直接関係があります。それはまた,母親の健康にも影響を及ぼすものです。

ブラジルにおける最近の調査によると,生まれたばかりの赤ん坊の50%は二か月半で離乳させられており,20%は病院を出るまでにすでに人工栄養に慣れてしまっています。母乳で育てられなかった幼児のり病率は10倍にもなります。授乳後に乳房に痛みを感じる母親がいることは確かですし,乳首にひびができる場合さえあるかもしれません。だからと言って,まず医師の診断を受けることもせずに母乳で育てることをやめてしまうべきではありません。哺乳器学会議の議長でありカンピナス大学の医学部長でもあるホセ・アリストデモ・ピノッティ博士は,現代の象徴としての人工栄養に母乳栄養が取って代わるべきであると述べました。「わたしのお乳は薄い」といった言葉には,医学的な根拠はありません。また,授乳によって乳房の外観が変わるといった証拠もありません。

永続的な治療の見込み

この会議とこうした簡単な再検討を通して,人間の努力は賞賛されるべきものではあっても時間のかかるものであることが明らかになりました。しかし,近い将来すべての病気が永続的にいやされるという確かな希望が一つあります。それは聖書の中で予告されています。

近づくキリスト・イエスの千年統治の下で,神によるいやしに関するこの約束は真実のものとなります。「また神は彼らの目からすべての涙をぬぐい去ってくださり,もはや死もなく,嘆きも叫びも苦痛ももはやない」。(啓示 21:4)そのとき,乳がんとの闘いはついに勝利を収めるでしょう。

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