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目ざめよ! 1980
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今日の子供たち,明日の世界

それはどうなるか

「学童の入場は一度に一人ずつに限る」。これは英国のある菓子屋の入口の掲示です。学童が余りにも多くの品物を盗むので,店主は一人一人を見張らなければならなかったのです。新聞の発表記事はさらに次のように続いています。

「その周辺にある何の変哲もない学校から,これまで生み出された子供の中で,最も不作法で,利己的で,粗暴な種類の子供たちが毎日吐き出される。その子供たちは押し合いへし合いバスに殺到し,道路越しに卑わいな言葉を大声で投げかける。そしてうまくやりおおせれば,こそ泥もほむべきことと考えている」。

英国の進歩的な“開放教室”実施校の一教師は,次のように述べて校長を非難しました。

「校長は飛び入りが自由な雰囲気に変えてしまった。それは,全く放縦で,手前勝手の“その時自分のしたいことをする”式の雰囲気である。混乱と無秩序が支配している。しつけは時代遅れであるとしてひんしゅくを買う。子供たちは,何かを学んで進歩するという点にしても,反社会的な行為を生み出すという点にしても,自分たちに害となる方法で振る舞うよう惑わされている。子供たちは成長するにつれて,無知で,利己的で,粗暴で……怠惰で,退廃的になってゆく」。

以上の報道は三,四年前のものです。最近の一報道も,変化の見られないことを示しています。「英国の打ちのめされた学校」という見出しを掲げたその記事によると,一般教養の学力の低下は驚くべきものです。生徒たちは,「読み書き,算数,意思伝達などの基礎技能の点で,最低許容基準に達していない」とされています。その記事は,“当世風”の教科の入り乱れる進歩的な方法を,「教育の掃きだめ」と呼んでいます。

カナダでは,以下のような新聞の見出しが学校の実情を物語っています。「生徒の読書力は低下している」。「落第のない昨今,意味のない高卒の証書」。「生徒に好かれたかったら,落第させないこと」。「やる気のなさ,生徒の価値観の欠如について語る教師たち」。「教育委員会の妨げになる学校の蛮行と暴力」。

オーストラリアから寄せられた報告。しつけが問題になっています。そのために教師たちは職場を去り,補充される教師の質は以前よりも低くなっています。社会の必要などおかまいなしに,自由放任と個人の権利の重視が第一にされます。時には暴力を伴う,仲間の圧力に負けて,酒や麻薬に手を出すようになる生徒が数多くいます。

ソ連の学校では較差が見られます。学校教育の質は,地方では低く,都会では高いというように,大きく異なります。しかし,その制度はどこにおいても,すね者を生み出しており,「典型的な高校生は何も信じていない」と言われています。生徒たちはお金を積んで最も人気のある学校に裏口入学しており,本のやみ市は隆盛を極めています。

中国は特筆すべき国のように見えます。訪問者たちは,子供たちの礼儀正しい,よくしつけられた振る舞いに感心させられます。生徒たちは歌と踊りで訪問者を自分たちのクラスへ迎えます。暗唱は立派なものです。麻薬の問題はないようです。とはいえ,見学は周到に計画され,徹底的に監視されているように思えます。一人の記者は見学コースを離れ,手洗いの中にたむろしている子供たちを見つけました。すると,一人の男の子が大胆にも近寄ってきて,記者の前に立ち,放尿しました。それからほかの者たちも皆,記者の前に来ては同じことをしました。このことがあってから,記者はその見学について,「ある事柄は特に人に見せるようにお膳立てがされている」という結論を出しています。

日本では,教師たちが学力の低下を嘆いています。暴力と蛮行が広まっています。その一例を挙げましょう。ほとんどが中学2年生で成る30人の生徒たちが,木や竹の棒で六人の教師を打ちたたき,学校の窓やガラス張りのドアを壊しました。しかもそのうちの五人は女生徒でした。しかし,日本の学校で特に際立った要素となっているのは試験です。公立の学校の生徒は,高校や大学へ入るために難しい試験を受けさせられています。そして,どんな程度の学校に入れるかは,当人の成績にかかっています。有名私立校に入るための試験は,幼稚園に入るときから始まります。大学入試は幾日にもわたり,“受験地獄”と呼ばれ,春になると決まって数人の自殺者を出します。

インドにおける大学の試験は実に驚くべきものです。インド人の学生は,カンニングや不正行為をするのは自分たちの生得権であると心得ています。昨年の七月,メーラト大学で行なわれた試験は暴動に終わりました。一新聞の発表記事は次のように述べています。

「昨日,学生と警官がメーラトの市街,および隣接する大学町で激戦を交わし,二人の学生が死亡し,30人の警官を含む40人が負傷した。これは,不正行為をなくそうと,試験監督官を助けるため,試験場に武装警官が配置されたときに起きた。自分たちの“生得権”を奪われた学生たちは暴れ回った。

「問題を起こした今回の試験は,大規模なカンニングと不正行為があったために無効とされた二月の試験の続編であった。二月の試験の際には,監督官たちがナイフや短刀で脅されている間に,学生たちが本やノートを写した。ほかの者たちは問題用紙と答案用紙を持って近くの家や食堂へ行ったが,そこには協力的な友人たちが答えを用意して待機している。試験場の外では,問題の解答が,書き取りのできるスピードで,拡声装置を通して読み上げられた」。

その結果,ほとんどの大学の出す学位は無価値なものになり,雇用者も高等な教育機関もそれらを無視します。文字通り文盲の卒業生が,失業者の列をふくれ上がらせています。

20か国ほどにまたがる,9,700校と25万人の学生を対象にした一調査は,工業国の学生の学力と開発途上国の学生の学力の間に途方もない開きがあることを明らかにしました。読み書き,算数の実力は工業国でも低下していますが,開発途上国ではさらにひどい状態が見られます。後者に属する国々では文盲率が高く,学校へ上がる児童の半分は三年生になるまでに退学します。

今日の多くの子供たちの状態からすると,子供たちはどんな大人になるのでしょうか。そのような大人の管理する明日の世界はどうなるでしょうか。

続く一連の記事を読む際に,そのことについて考えてみてください。以下に掲げるのは,世界でも主要な国々の学校で起きている出来事についての報告です。

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