たばこの煙が飛行機にしみる
しばらく前のこと,たばこ嫌いの弁護士がある飛行機に乗りました。ところがその飛行機には,空席が非禁煙区画にしかありませんでした。航空会社には禁煙区画にも十分の座席を備える義務があると述べる米国国家の定めを知っていたこの弁護士は,自分の座るところを禁煙区画にしてほしいと頼みました。この願いは聞き入れられましたが,飛行機が上昇してから別の乗客が不注意にもたばこに火をつけたとたん,口論にも火がつきました。乗客たちが互いに激しく口論したため,ついに機長がやって来て,たばこをやめるようにと言い渡しました。彼らは機長に従いませんでした。機長は,「自分の飛行機で反乱を起こすのは許せない」と語ったと言われていますが,その直後機長は,目的地であるニューヨーク市の手前200-300マイルのところにある空港に飛行機を着陸させました。
これらの愛煙家たちははなはだしく空気を汚染する“権利”を行使したと言えるかもしれません。