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目ざめよ! 1981
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人々はなぜスウェーデン教会から離れるか

スウェーデンの「目ざめよ!」通信員

「スウェーデン教会は下り坂,脱退者は増加,受洗者は減少」。「教会を脅かす重大な危機」。「教会内部に将来への深い憂慮」。「教会はスウェーデン国民に対する統率力を失った」。

スウェーデンではこうした見出しや意見がしばしば新聞に載ります。これらは次の事実を証しするものです。つまり,スウェーデン教会は,教会内の多くの人がかつてない最悪の危機と考えている状態を経験しているということです。ある牧師はその状態を新聞紙上で次のように評しました。「スウェーデン教会内部の状態は現在のところ極めて暗い。実際に,我々教会人はどん底に落ちたと言える」。

スウェーデン国内で歴史的に強固な位置を占めていたこの教会に一体何が起きたのでしょうか。1593年,同教会は信条については福音ルター派を信奉するということが正式に宣言されました。1686年には国家に所属するものとされ,スウェーデン国教会となりました。このことは事実上スウェーデン人すべてが生まれながらその教会の会員となることを意味しました。

初めのころ教会員は永久会員で,だれも脱退することができませんでした。1686年に制定された教会法によると,どんな形の離脱や背教も許されず,違反者には相続権のはく奪や国外追放などの罰が科されました。1952年1月1日に宗教自由法という新しい法律が制定されるまで,教会から脱退することは不可能でした。

最初の脱退者はエホバの証人

新しい法律が制定されてから何年かの間,脱退する権利を行使した人はほとんどいませんでした。一般のスウェーデン人にとってそんなことはどうでもよいことだったのです。エホバの証人は例外で,ほとんどすぐに脱退しました。エホバの証人は,自分たちが一つの国際的な,兄弟関係にあるクリスチャン団体,いかなる国家や政府の影響も受けない,み子イエス・キリストを通して神のみが支配される教会に属していることを示したい,とはっきり述べました。今までに教会を脱退したスウェーデンのエホバの証人の数は1万7,000人を上回っています。

スウェーデン教会の当局者が現在憂慮しているのは,過去10年間にエホバの証人以外の人が多数脱退したことです。約11万人が地元の教会の牧師に脱退届けを出したのです。その上に,最近の調査によると,教会員の10%が脱退を考えています。これはさらに80万人が脱退することを意味します。

婦人牧師の問題

スウェーデン宗教社会学協会の調査が明らかにしたところによると,人々が教会を脱退している最大の理由は,教会に対する信仰と関心の喪失です。多くの場合それは,現在教会内部で吹き荒れている,婦人牧師の問題をめぐる激しい論争の結果です。

1958年にスウェーデン議会は婦人を牧師に叙任することを決めました。スウェーデン教会には牧師が全部で2,900名ほどいますが,今ではそのうちの約330人が婦人です。このことは牧師と平信徒の間に大きな反響を巻き起こしました。牧師の過半数,すなわち58%は大抵男女平等ということを理由にして婦人牧師の叙任に賛成しています。しかし監督と牧師の約42%は,コリント第一 14章34節にある,「女は会衆の中では黙っていなさい」という使徒パウロの言葉を指摘して,その考えに反対の態度を示し,一部の人々は極めて強硬に反対しています。

週刊誌のベッコ・ジャーナレンの1978年3月20日号は,「婦人牧師の問題は教会の悪性かいようのようなものになってしまった」と報じています。また同じ雑誌のインタビューの記事の中で,大監督のオロフ・サンドバイは,婦人牧師の問題を理由に教会員が脱退することについてこう述べています。「問題は,この事柄に関する意見の相違というよりも,むしろ反対に対する我々の対応の仕方にある。我々のやり方は愛と寛容に欠けている場合が多い」。

1979年1月27日付の日刊紙,スマランズポーステンはこう述べています。「教会や牧師たちに対する敬意がすっかり失われ,聖所から最も重要なもの,すなわち人々がいなくなってしまわないうちに,教会の紛争が収まることを希望する」。

しかし激しい紛争は依然として続いており,“聖所”からは人々が徐々にいなくなっています。最近の調査によると,教会出席者の数はスウェーデン人口のわずか1.98%に過ぎません。首都のストックホルムではその数は0.78%で,1%を割っています。教会の地区監督の一人である一牧師は最近,教会当局に対し,スウェーデン国内の教会の半数を閉鎖して少なくとも1,000人の牧師と教会楽士を,礼拝式の準備や司式の勤めから解放してはどうかと提案しました。節約される労力を,「危機に向かう教会と社会を救い出す」ことに向けようというわけです。―1980年11月20日付スベンスカ・ダグブラベット。

聖書から逸脱

脱退者の増加には別の理由もあります。宗教社会学協会によると,牧師たちの示す見解や人々に対する行動は聖書からはずれている場合が多い,と考える人が少なくありません。例えば,ローマ 1章26,27節やコリント第一 6章9,10節などの聖句を指摘して,多くの人は,同性愛を容認したりそれを祝福することさえいとわない牧師が増えていくのを,苦々しく思っています。また,人々を教会に出席させようとして,この世的な政治家や歌手,音楽家や芸人などに聖所を開放し,礼拝の時間まで与えてしまうのは節度を欠いた行為と考える人たちもいます。つい最近も,ストックホルムの主教が占星術者と占い師を幾人か大聖堂(ストゥールチュルカン)に招いて彼らの考えを述べさせ,訪問者たちを対象に十二宮図による運命判断をさせて,スウェーデン全土の教会員にショックを与えました。

教会員はまた,性道徳に対する甘い見方が牧師たちの間に広まっていることにも反感を抱いています。最近退職してストックホルムに住んでいるある監督は,自分の教会内の若い人々に,自由に同棲することを公然と勧め,結婚する意志が固まりしだい私が式を執り行なってあげると言いました。

妊娠中絶の自由化に賛成の牧師も多く,現在のスウェーデンでは3人の妊婦につき一人が中絶するという状態になっているために,恐れをなして国教会を去る人たちもいます。

1980年10月22日付の日刊紙,ノーラ・シェーンで,ある副牧師は教会内の“世俗的風潮”について次のような見解を述べています。「近ごろ,我々の教会の中では,ほとんどどんなことでも許されている。牧師志望者たちは,聖書の大部分を否定しても牧師に叙任されるのである。説教には,純粋で明快な神の言葉を除いてそれこそ何でも取り上げられるが,それに対して異議を申し立てる者は一人もいない。聖書と教会の信条に従ってみ言葉を説くという聖職者の誓いは何の重要性も決意も伴わない,むなしい誓いのように思われる」。

当然のことながら,スウェーデン人は自分たちの霊的指導者の間に信仰がないのを見て,神とキリストへの信仰を失いつつあります。スウェーデン教会のある大聖堂の名誉参事会長であるグスタフ・アドルフ・ダネルは,1980年1月3日付の日刊紙スマランズ・ダクブラッド紙に厳しい内容の一文を寄せ,次のように述べています。「聖書の真理を疑うように教育されている牧師たちが,自分も持っていない信仰にどうして他の人々を導くことができようか。国教会はスウェーデン国民の非キリスト教化を続けるためのこの上ない器となりつつある」。

[21ページの図版]

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