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目ざめよ! 1981
目81 12/22 16–17ページ

本能 ― 生まれる前に組み込まれた知恵

小さな脳の並みはずれた離れ業

「それらは本能的に賢い」― 箴言 30:24,新

信じられないような旅

ズグロアメリカムシクイという小鳥が進化の体制の“挑戦を受けて立つ”とはとても思えませんが,実際に受けて立っているのです。この北米の鳴き鳥の体重はわずか20㌘に過ぎず,体長は13㌢しかありません。ところが,並みはずれた渡りの離れ業をやってのけます。

秋が近付くと,この鳥はアラスカにある夏の間の住みかから北米大陸を南東へ向かって飛び,大西洋岸にまで達します。ムシクイの旅はまだ始まったばかりなので,この間の食欲はおう盛です。

米国のニューイングランド地方の海岸沿いで,ズグロアメリカムシクイは天候を見計らって待っています。どういう方法でかは分かりませんが,この鳥はどんな天候が望ましいかをはっきりと知っています。それは,南東へ向かって海岸線を越え,大西洋に張り出す勢力の強い寒冷前線です。

この寒冷前線の到来と共に,小さなムシクイは旅立ち,南東の海の方へ追い風を受けて飛んで行きます。寒冷前線に乗るので,途中やっかいな熱帯性の嵐にも遭遇せず,賢明な天候の選択です。

南東に飛ぶこの小鳥は次にアフリカに向かいます。距離的にもとてもたどり着けませんし,その目的地でもありません。しかし,ズグロアメリカムシクイは方向を変えません。ノンストップでバミューダ島を越え,アンティグア島に近付くと高度6,300㍍まで上昇します。その高度では温度は低く,酸素は希薄になります。どうして小さなムシクイはこのような高度まで上昇するのでしょうか。その高度に達すると,この鳥の本来の目的地である南米まで西へ向かって運んでくれる卓越風が吹いているからです。3昼夜余り3,800㌔以上の距離をノンストップで飛んで,ムシクイはお目当ての別の大陸に到着するのです。

科学者たちはこの小鳥が毎年やってのける離れ業に目をみはります。どんな天候状況がおあつらえむきかどうして知るのでしょうか。南米まで運んでくれる風に乗るためにいつ行動を変えたらよいかを一体どのようにして知るのでしょうか。海洋上のほど良い場所でその風と交差する,寸分たがわず正確な進行方向をどのようにして選ぶのでしょうか。科学者たちには説明できません。当然,進化説でも説明できません。

ところが,このアメリカムシクイのまれに見るようなルートの背後にはそれなりの理由があるのです。南米へのその海上ルートは,“島づたい”の旅よりもずっと短く,捕食動物に食べられる心配も少なくてすみます。その特別に設計された新陳代謝作用のお陰で,ズグロアメリカムシクイは1,600㍍を2分で走る競馬ウマのペースで,80時間ノンストップで飛行することができます。ある科学者は,「体に蓄積された脂肪の代わりにズグロアメリカムシクイがガソリンを燃焼させているとしたなら,リッター当たり30万㌔の燃費を誇れるであろう」と述べています。

シロアリ ― 空調技師

シロアリに悩まされているなら,その体のもろさに同情することなどはないでしょう。その体は柔らかくてもろく,温度と湿度が注意深く調節されなければ生きてゆけません。こうした昆虫は熱帯の厳しい気候の中ではとても生きてゆけないと思えます。ところが,熱帯でも大いに繁殖しているのです。どのようにしてですか。

その答えはシロアリの建築及び工学上の技術によります。熱帯のシロアリの巣は土で堅く固めた塚であり,おのでたたくと火花が飛び散るほどです。オーストラリアのシロアリの中には必ず南北を指す長くて細い,くさび形の塚を築くものもいます。これはどうやら暑い真昼の太陽をしのぐ工夫のようです。遠くから見ると人間の作った小屋のように見える塚を築く種もあります。

シロアリの塚の外側が熱くて触れられないほどでも,その内部は摂氏30度ほどで快適です。どのようにして温度が調節されるのでしょうか。厚い壁も一役買っていますが,それだけではありません。ある種のシロアリは巣の下の地面に40㍍のトンネルを幾つも掘って水を得,乾燥した砂漠の熱気の中でも,その水を利用して,蒸発作用により巣を涼しく保ち,ほど良い湿度を保っているのです。“地下室”や“屋根裏”の付いた巣を築くシロアリもいます。換気のために,塚の外側には温度を調節し巣の中に新鮮な空気が十分入るようにするための中空の管が通っています。この管の中でシロアリが絶えず働いているのが観察されています。この管を開けたり閉じたりして,その空調は完璧と言えるまでに調節されるのです。

建築と工学のこうした技術をシロアリに誰が教えたのでしょうか。盲目的な進化ですか。それとも識別力のある腕の良い設計者でしょうか。

ダンスをするハチの投票

ミツバチの本能的な離れ業のことはご存じでしょうが,この小さな生き物は短い一生の間になすべき数多くの仕事を持っているのが普通です。まずは女王バチや幼虫の保母虫として一生を始め,徐々にハチの巣の作り手や巣の番人や営繕係になってゆきます。しかし,みつやその他の必要物を求めて食糧を探しに行く責任の重い割当てを受けるのは比較的年のいったハチです。そして,最も驚嘆に値するのはこのハチの本能なのです。

食糧を探すハチがみつのある所を新たに見いだすと,巣へ戻ってその良い知らせを伝えます。これはダンスで伝えられます。ダンスの速さ,その形(円を描くか,8の字型を描くか),そしてダンスをしているハチがどれほど腹部を振るかで,他のハチはみつのある所までの距離を知ります。太陽との関連で見たみつの場所の方角もダンスで示されます。「昆虫」という本は,「ハチの言語は信じ難いように思えるが,無数の実験によって確証されている」ことを認めています。

ハチの巣が込み合ってくると,そのうちの幾匹かは古い女王に連れられて新居に移ります。では,その群れはどのようにして行くべき所を知るのでしょうか。この新しい群れから斥候が四方八方へ飛んで行きます。しかし,今回は花を探すのではありません。新居になるような木のうろや壁の裂け目を探すのです。帰って来ると,斥候はその新居の位置を示すため,花の位置を示すダンスとほとんど同じようなダンスをします。良い場所を見いだした斥候は非常に熱心にダンスをし,他のハチの多くがその精力的なダンスを見て刺激を受け,そこを見に行こうという気になるまで何時間も踊っていることがあります。たいして望ましい場所を見つけたのではない斥候はそれほど長くあるいはそれほど熱心に踊らないので,見に行こうという気になるハチは余り多くありません。

やがて,そのハチの群れは候補地を数か所に定め,続いて斥候に出たハチの熱心なダンスに引かれて最善の場所への支持が増えてゆき,最後に一つだけが残ります。事実上,この群れは幾つかの候補地を見て,自分たちの最も好む場所に票を投じているのです。このすべての過程を踏むのに五日間かかることもありますが,それが済むと群れは全員一致で新しい住みかへと飛んで行きます。

偶発的な突然変異と無作為の出来事がこのようなすばらしい意思伝達の離れ業と社会的な調和を生むでしょうか。偶然の出来事と混乱で調和が生まれるような社会がどこかにあるでしょうか。

[16ページの図版]

ズグロアメリカムシクイ ― 海洋を飛び越える賜物を持った渡り鳥

[17ページの図版]

空調のきいた快適なシロアリの家

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