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目ざめよ! 1983
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インフレ ― その背後にあるのは何か

行きつけの喫茶店へ行って,既にインフレで高くなった価格のコーヒーを1杯注文します。ところが,レジに行ってみると,そのコーヒーを飲んでいる間に価格が2倍近くになったことを告げられます。そんなことは起こり得ないと言えるでしょうか。ドイツの人々は1920年代にまさにそのような経験をしたのです。インフレがどれほど加速し得るかを示す背筋の寒くなるような例です。

読者がインフレを経験されたとしても,これほど激しいものではなかったかもしれません。それでも,アルゼンチンは500%のインフレ率を経験し,破壊的で急激なインフレに悩まされている数か国の一つに挙げられています。しかし,聖書を研究する人々はこうした事の成り行きに驚くことはありません。啓示 6章6節は,一日分の賃金で「小麦一リットル」しか買えなくなる時のことが予告されているからです。

しかし,ほとんどの人と同様に,読者もインフレの責任がだれ(あるいは何)にあるのかよく分からないと考えておられるかもしれません。ですから,“専門家たち”に尋ねてみることにしましょう。経営者や政治家や経済学者たちの集まった法廷を想像してみてください。審理をつかさどる厳粛な特権はあなたに与えられます。

そしてあなたは,裁判官の槌を振り下ろし,威厳をもってこう言います。「静粛に願います! 世界経済は死にひんしており,ここにいるいずれかの人物に責任があります。最初に自らを弁護したいと思う人がいますか」。

経済学者はこう語ります。「法廷のお許しがあれば,起きた事柄について少し説明してみたいと思います。インフレは単に需要と供給の法則の結果にすぎません。銀行が多額の信用貸しをすれば,通貨供給量が増えます。さて,人々の持つお金の量が増えれば,物資の需要も高くなります。物資の需要が高まれば,価格も上がります。実際のところ,ごく簡単なことなのです」。

「責任を我々銀行家に転嫁するのはやめていただきたい」と,ビジネス・スーツを着込んだ男の人が反論します。「我々が信用貸しをしなければ,経済全体が不況に落ち込んでしまいます。銀行の融資がなければ,人々は住宅を買うことも車を買うこともできず,家庭電気器具さえ買えません。企業や産業もひどい目に遭います。投資家がその資金を引き出すので,株式市況は下落します。確かに,我々の融資に幾らか行き過ぎのあったことは認めます。しかし,そもそもその資金を我々に回したのはOPECでした。そして,あの禁輸措置で物価を目が飛び出るほどつり上げたのはOPEC諸国でした。(そうだ,そうだとつぶやく声が聞こえる。)しかし,真の犯人は政治家たちです」。怒った政治家が口を開く前に,銀行家は政治家を遮ってこう言います。「そうです,あなたたちこそお得意の政府計画にあれだけの資金すべてをつぎ込んでいる張本人です。あなた方が資金を使い過ぎるから,需要が大きくなるのです。だから,物価は当然上がるのです!」

「人を非難するのもいい加減にしたまえ」と政治家は言います。「そもそも,この世界を何回も爆破しつくすだけの爆弾が既にあるというのに,自分たちのあのような“おもちゃ”のための予算を絶えず要求する軍部がいけないのだ。そして言っておきますが,インフレを抑えるために金利が上がれば,泣きを見るのは君たち銀行家ですぞ」。

経済学者はこう言います。「しかし,そのすべてが成し遂げたことといえば,世界を不況に陥れただけです。その上,物価は一度上がると,決して下がることがありません。原材料の価格の下がったことが幾度かありましたが,企業経営者の中にはどんなことをした人がいると思いますか。差益を消費者に還元する代わりに,自分たちの商品の消費を増やそうとしてその差益を広告費につぎ込んだのです!」

企業経営者は顔を紅潮させてこう言います。「ちょっと待ってください。労働者が絶えず賃上げを要求しているのに,どうして価格を下げることができるでしょうか。時には労働組合がインフレを予想して,つまりインフレがまだ起きる前にそれを計算に入れて賃上げを要求したことがありました。価格を上げる以外に何ができるというのですか。それだけではなく,我々のお陰で人々は失業せずにすんでいるのです。我々の成長がインフレを引き起こすからどうだというのですか」。

この言葉で法廷は混乱状態に陥り,あなたが裁判官の槌をたたいて初めて収まります。そしてあなたはこう言います。「もう言い訳は十分です。私は経済学者ではありませんが,この問題を引き起こした原因の一端はあなた方すべてにあることは明らかです。それゆえあなた方に判決を言い渡します……」。

ところが,あることにふと気づいて,振り上げた槌を振り下ろせなくなってしまいます。自分のポケットにある,ありとあらゆるクレジット・カードのこと,そして自分がそれをどれほど使い過ぎてきたかについて考えたのです。そして,必要からではなく,過度の欲望から,また価格が上がるのではないかという恐れから購入してしまった品々について考えます。裁判官としての自分に対する確信が揺らぎ,あなたは頭を低く垂れて,罪ありとされた人々の列に加わります。

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インフレの原因の幾つか

● 過度の融資

● 政府の出費

● 軍事費

● 高い賃金要求

● OPECの石油禁輸

● 高金利

● 国際金融市場での変動為替相場

● 先例のない,消費者の要求

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