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目ざめよ! 1985
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科学もお手上げの頭脳のなぞ

「常識のわくを超えた新型の超高性能コンピューターが人工知能研究所で造り上げられている」と,「ハイ・テクノロジー」誌は述べています。それら超高性能コンピューターは第二世代の“エキスパート”システムで,第一世代の同システムと同様,人間の専門家<エキスパート>の専門的な知識をそのデータバンクの中に符号化して収めています。新しいほうのシステムはその上,古い型にはなかった問題解決能力を幾らか備えているでしょう。しかし,第二世代のそのシステムは考えることができるでしょうか。

人工知能がコンピューター科学のはっきりと定義された一分野となった1950年代半ば以降,考えるコンピューターを造り上げることはコンピューター技術者の夢となってきました。しかし,これまでのところその夢は実現していません。「真に創造的といえるプログラムや真に創作力のあるプログラム,あるいはある人の複雑な論理を理解できるプログラムを我々は持ち合わせていない」と,エール大学の人工知能研究計画の責任者である,ロジャー・C・シャンクは認めています。事実,「今日の心理学」誌は25年余に及ぶ研究の成果をこうまとめています。「人間の幼児はだれでも,コンピューターにはまだできない三つの事柄をやってのける。すなわち,顔を識別し,自然の言語を理解し,二本足で歩くことである」。

人間の思考の能力と比べると,コンピューターははるかに遅れています。なぜでしょうか。一つの点として,最も進んだコンピューターの集積回路も,普通の人間の脳の中にある推定1,000億(100,000,000,000)のノイロン ― 神経細胞 ― の相互連結と比べるとまだまだ未発達であるためです。一説によると,脳の復旧システムは網の目のように巡らされた連結に基づいていて,「人間の記憶におけるこの豊富な連結網が,人間と機械の間の最も大きな相違となっている。情報を求めて幾百万ものノイロンを同時に検索する脳の能力は全く不思議としか言いようがないように思える」。さらに,「脳は幾百万あるいは幾十億ものノイロン計算を同時に,しかも並行して行なう。連続的に一段階ずつ処理してゆく現在の世代のコンピューターでは全く及びもつかない」と,サイエンス誌は述べています。

確かに,最も明敏な数学者が難しい数学計算をするのにかかる時間の数分の一の時間で同じ計算をやってのけるコンピューターもあります。進んだコンピューターとチェスをすれば,大抵の人は負かされてしまうでしょう。しかし,機械には重大な限界があります。「チェスをするためのプログラムで良くできたものは,上手なチェスの指し手を負かすことはできるかもしれないが,ルールをほんの少し変えるだけで……機械はお手上げになってしまうのに対して,人間の指し手は何とか対処してゆける」と,ニューヨーク・タイムズ・マガジン誌の最近の一記事は述べています。

人間にこうした利点がある理由はどこにあるのでしょうか。人間は推論し,類推します。一つの問題を多くの異なった角度から見,重要なデータと的はずれのデータとを見分けます。さらに,言語の概念を扱ったり経験から学んだりすることに困難を覚えません。簡単に言うと,人間には「常識」があるのです。この「常識」を模倣しようとしてもうまくいかないために,科学者たちは「ある意味で謙虚になり,人間のごく普通の行動の大半がいかに畏怖の念を起こさせるほど複雑で,コンピューター(あるいは人間)があることを少しできるようになるまでに,どれほどのことを知らなければならないかを認識するようになった」と,サイエンス誌は述べています。

登場しようとしているコンピューター・システムの能力が高まっているにもかかわらず,科学者たちは近いうちに人工知能を生み出すための大きな突破口はできないことを認めています。この問題の一部は,わたしたちが自分たち自身の思考過程を十分に理解しておらず,そのモデルを造れるところまでいっていないということにあります。

良いアイディアが脳裏に浮かぶと,「これだ!」とわたしたちは言います。しかし,わたしたちがそのアイディアをどうやって得たのかは,依然としてなぞのままなのです。

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