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目ざめよ! 1985
目85 4/22 12–14ページ

空から流れ落ちる川

ベネズエラの「目ざめよ!」通信員

ベネズエラの華やかな首都カラカスのはるか南方に,ギアナ高地という一風変わった土地があります。アーサー・コナン・ドイル卿の空想科学小説「失われた世界」の舞台になったのはこの神秘的な地域です。その小説の中でドイル卿は,恐竜のまだ歩き回るへき地の高原について書いています。

もちろん,ギアナ高原に恐竜などいません。ただ,頂上が平らな台地になった山々が,くすんだ緑の高原を懐に抱いてそびえており,それは堂々たる要塞を思わせます。山腹が切り立っていて頂の平らなこれらの山々は,テプイスと呼ばれています。

地元のインディオははるか昔に,テプイス中最大で,非常に高い山の一つに数えられる,約2,400㍍の高さに達する山を発見しました。インディオたちはその山を,アウヤン・テプイ,すなわち「悪魔の山」と名づけました。気候条件が厳しく,ハリケーン級の風が吹いたり嵐が起きるため,また,そのテプイの山頂が大抵厚い雲で覆われているために,インディオたちにはその山が悪魔の領地に思えたのです。

悪魔の山の,ごつごつした岩の間から,地下を流れるチュルンという川が勢いよく空中に飛び出し,知られている中では最も高く,美しさの点でも有数の滝となっています。この壮大な滝は,カマラコトス・インディオの間ではチュルン・メルとして,ベネズエラ人の間ではアンヘル滝として,また英語圏ではエンゼル滝として知られています。

「自分で滝を発見!」

今世紀初頭の1910年に,エルネスト・サンチェス・ラ・クルスというベネズエラ人の探険家が金とゴムを探して,曲がりくねったチュルン川峡谷を川上に向かって歩き回っていて壮観なその滝を発見しました。クルスは,『空から流れ落ちて来る』ような川を見たと叫びました。

後にこの滝は,米国の飛行探険家で金を探していたジミー・エンゼルにちなんでエンゼル滝と名づけられました。滝の上空を初めて飛行した時,エンゼルは旅行日誌に(1933年11月16日の日付で),「自分で滝を発見!」と書きました。エンゼルは1937年に再びやって来て,アウヤン・テプイに単葉機を着陸させようとしましたが,かえって断崖の頂上にある台地に不時着しました。11日後,エンゼルは妻を含む搭乗者たちと共にやっとのことで断崖の頂上から降りて来ました。それが評判となって,エンゼルの見た畏怖の念を起こさせる光景が注目されるようになりました。その後の測定で,その滝の高さは979㍍であることが分かりました。実に1㌔近くも,真っ逆さまに落ちているのです。

さて,979㍍と口で言うのは容易ですが,考えてもみてください。それは米国ニューヨーク市にあるエンパイア・ステート・ビルディングの高さの優に2倍はあるのです。その高さはまた,米国カリフォルニア州にあるヨセミテ国立公園のリボン滝の2倍,ノルウェーのシシエ滝やスイスのシュタウプバッハ滝あるいはコロンビアのカンデラス滝の優に3倍もあるのです!

不思議なことに断崖の頂上にある台地には湖がありません。雨期の嵐の時,車軸を流すような雨が降り,深い裂け目や山峡や峡谷に集まってチュルン川に流れ込みますが,この川の大半は地下を流れています。

エンゼル滝は今も隠れて見えないか

この隠れた創造の驚異を見物できるでしょうか。それは可能です。二つの方法で見物できますが,どちらも楽ではありません。プエルト・オルダスから,カヌーで2週間の旅に出る方法があります。

あるいは,カラカスかプエルト・オルダスから飛行機に乗ってエンゼル滝のそばを通る方法もあります。小さな飛行機が,曲がりくねったチュルン川の峡谷の両側にそそり立つ山々の間を抜け,山々の尾根よりも低い所を飛びます。滝が幾つもあるのでまごつきますが,エンゼル滝が急ながけを落ちているのをついに目にすれば,疑問は全くなくなります。エンゼル滝はほんの一瞬見えるだけなので,条件が良ければ,パイロットは旅行者のために2回通過してくれます。

しかし,天候は全く予測できないので,エンゼル滝を見られるという,あるいはその写真を撮れるという保証はありません。雨や霧や厚い雲にすっかり覆われて滝が見えないこともよくあるのです。壮大な景色を眺めようと思って時間とお金を掛けた人は,がっかりさせられます。しかし,どんどん狭くなっていく,行き止まりの峡谷を飛行機で下って行くというスリルそれ自体にお金と労力を掛ける価値があると感じる人は少なくありません。

もっとも,最後に残された方法が一つあります。そのまま飛行機に乗って行くと,間もなく,ピンクの砂で覆われたカナイマに着きます。そこで,案内者を立てた小旅行の手配をして,エンゼル滝の滝つぼの近くまで行くことができるのです。この旅行は,カルラオ川とチュルン川をカヌーで進み,次いでジャングルの中を徒歩で登って見晴らしの良い所まで行くもので,片道だけで二,三日かかります。着いたら,雲が協力して雲間を見せ,晴れてゆくのを待たねばならないかもしれません。雲が晴れると,アウヤン・テプイの尾根の下方からきらめきながら落ちるエンゼル滝が壮観な姿を現わします。

『その断崖の頂の台地には何があるのだろう』と思う人もいるでしょう。台地の上を探険したことのある人たちはごく少数ですが,その人たちはそこでじめじめした寒さに耐えるという経験をしました。夜になると気温が摂氏零度にまで下がることがあるのです。表面は割れて,超高層ビルの大きさの奇妙な岩や亀裂で峡谷ができています。

霧の立ちこめる銀色の滝を最後にもう一度眺めながら,エンゼル滝が,悪魔の領地を連想させるどころか,ご自分の楽しみと人間の喜びのために壮大な滝を造られた創造者のみ手の業のすばらしい表われだということをしみじみと感じます。

[13ページの図版]

滝は霧や雲のために見えないことが多い

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