継父母家族の実情
「継父と共に住む子供は,調査の対象となった多くの行動の特色すべてにおいて,実父と共に住む子供と同じほどよくやっているか,同じほどよくやっていないかの,どちらかである」。研究者のポール・ボハナンとローズマリー・エリクスンは,106の継父家族を含む合計190の家族を調査して,このような結論に達しました。また,継父や継母の家族にありがちなさまざまな問題はいずれも,「子供たちの精神の健康や,子供たちが社会に十分適応できるかどうかに影響しないらしい」ことも分かりました。
継父母家族の十代の若者がどれほど圧力を感じているかを見定めるためのある調査では,「継父母の家庭の生活の中で問題が起こりそうな11の分野のうち九つの分野で,『圧力を感じる』という回答よりも『圧力を感じない』という回答のほうが多かった」ことが明らかになりました。(下線は本誌。)継父母と暮らす十代の若者103人に関するこの調査報告は,「ファミリー・リレーションズ」誌(1983年7月)に掲載されました。また圧力になると思われる分野は,忠節に関する問題や原則に関する問題,また非現実的な期待や性などに関する問題に分けられました。同調査報告はこのように結論しています。「これは,重要な分野においてさえ,圧力をあまりかけないような方法で問題を処理している継父母家族があることを示すものかもしれない」。継父母の家庭で2年以上生活をしてきた人には特にこのことが言えます。