読者の声
職業指導
学校長という立場にある関係で,私は最近,県立のある中等教育特殊専門学校の理事に頼まれて,職業学校入学前に行なわれる一連の講演の一部を担当いたしました。その講演は,11月に基礎科に入ることになっていて,現在職業を選択しなければならない難しい時期にある40人の若者に,その地域の専門家が行なう講演です。私は1時間余りにわたる講演の資料をすべて,「目ざめよ!」誌の四つの号から,特に「大学へ行くか……それとも職を身につけるか」という記事(1985年1月22日号)と「若い人は尋ねる……どのように職業を選べばよいだろうか」(英文,1985年3月22日号)という記事から得ました。先生方や学校の理事から,説明が明快で実際的な教訓が含まれていたとのほめ言葉をいただきました。しかし,この誉れは貴誌に帰すべきだと思います。「目ざめよ!」誌は確かに啓発的で教育的な雑誌です。
J・E・C ホンジュラス
共働きの夫婦
勤めに出ている妻という立場から,「共働き ― うまくやってゆくための秘訣」という記事(1985年5月8日号)はとてもすばらしい記事だったことをお伝えしたいと思います。一部の男性にとって家事を手伝うのが非常に難しいのはなぜか私にはとても理解できませんでした。しかしその記事を読んで,人にとって当然のことでない事柄は見過ごされかねないということを一層よく理解できるようになりました。例えば,私が洗濯をしていて,流しには汚れた皿がいっぱい置いてあるといった,一目見れば分かるような事態でも見過ごされる場合があるということです。私たち夫婦は,その記事を二人で一緒に読んだのがきっかけになって,事態の改善を図る取り決めについて(言い争うのではなく)話し合えたと思っています。夫婦共々感謝を申し上げます。
V・S・P ブラジル
テレビの影響
「若い人は尋ねる……見てもよいテレビ番組がひとつでもあるだろうか」という記事(1985年2月8日号)を興味深く読みました。しかし,最後の節に述べられていた,「番組には危険なものがある……。テレビを規制することを学びましょう。さもないと,あなたがテレビに支配されることになりかねません」という,その記事の基本的な見解には異論があります。テレビ番組が人間行動に危険な影響を及ぼすことは決して証明されているわけではありません。テレビが人間を「支配」し得るという意味のことが述べられていますが,それは人間をロボットとみなしていることにほかならないと言えます。人間は創造者から自由意志を与えられています。人間には,自分の選んだ娯楽から自らの行動にどんな影響を受けるか受けないかに関して選択する力があります。
D・H 米国コロラド州
確かに,本人が支配されるままにならなければ,テレビ番組は人間を支配しないと言えるかもしれません。また,人の行動に,テレビよりも大きな影響を及ぼすものもあります。しかし,目と耳からの効果をねらったテレビ番組が強力な影響を及ぼし得ることを無視するのは現実的ではありません。人間には確かに自由意志がありますが,ぞっとするような暴力行為で思いを満たすことをためらわないなら,何らかの影響はあります。英国の研究者,ウィリアム・ベルソンが報告の中で挙げていた証拠,(米国の)国立衛生研究所が下した結論,イリノイ大学のレナード・エロン博士の行なった研究,ウィスコンシン大学の心理学の教授であるレナード・バーコウィッツ博士が最近語った事柄などはいずれも,テレビをいつも見ている人に暴力番組が悪影響を及ぼすことを確証しています。―編集者。