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目ざめよ! 1985
目85 10/8 24–27ページ

糖尿病とつき合う方法

キャシーは若い女性です。食べ物と体重に気を遣い,たくさん運動をし,掛かり付けの医師の指示にも従っています。毎日インシュリンの注射もしています。キャシーは糖尿病にかかっている幾百万という人々の一人です。

綿密な注意を払ってはいるのですが,「血糖値がどうなるか私には全く分かりません。ある日の午後には300になるかと思えば,翌日には同じ日課に従っても50になることがあり,インシュリン・ショックに陥ります」とキャシーは述べています。つい最近キャシーは治療法のない病気にかかり,病院で数週間を過ごしました。

メイは年配の女性です。食べ物に気を遣わなかったので,標準体重を23㌔も上回っています。掛かり付けの医師の命令にあまりよく従っていないことを本人も認めています。自分の血糖値がしばしば300を超えるのにそれを軽く見て,インシュリンを取り入れようとしません。糖尿病用の錠剤を毎日飲んではいますが,自分の病気には驚くほど無関心に見えます。

ひどく異なって見えますが,この二人は同じ病気を抱えています。それは糖尿病と呼ばれます。二人の状態がこれほど違うのはなぜでしょうか。さらに重要なこととして,この二人の女性は自分の糖尿病とつき合ってゆくために何ができるでしょうか。

糖尿病 ― それは何か

まず最初に,糖尿病とは何であるかを理解する必要があります。この病気の重要な要素は,すい臓が分泌するホルモン,つまりインシュリンが体内で作られることと関係があります。インシュリンのおかげで体は血流中から糖分を取り出し,それを細胞の中に送り込むことができます。細胞の中で糖分はエネルギーを出すために用いられたり,蓄えられたりします。

しかし,もし体内で十分のインシュリンが作られないと,糖分が細胞に送り込まれてエネルギーを出したり,蓄えられたりすることはほとんどありません。むしろ血液中の糖分のレベルが高まり,問題が生じ始めます。簡単に言えばこれが糖尿病です。そして,キャシーとメイの場合に示されているように,主に二つの型があります。

キャシーの場合,この病気はインシュリン依存型,あるいはI型糖尿病と呼ばれます。この病気の問題は,すい臓がインシュリンを作れないところにあります。最近得られた証拠は,この型の糖尿病の少なくとも一部がウイルスの感染によって生じ得ることを示しています。この型の病気を持った人は概して若い時(30歳以下)にこの病気にかかり,大抵やせていて,命を保つためにインシュリンの注射を必要とします。

メイの場合,この病気は非インシュリン依存型,あるいはII型糖尿病と呼ばれます。これは成人型糖尿病と呼ばれることが多く,I型とは異なっています。この病気の問題は,インシュリンがすい臓で作られるとはいうものの,その量が十分ではないということです。すい臓が作るインシュリンの大半は脂肪細胞に吸収されてしまいます。すい臓はそうした事態に対処できるほど十分のインシュリンを作ることができず,血糖値が上昇します。この型の糖尿病にかかった人々は大体30歳を超えており,肥満体で,場合によってはインシュリンの注射を打たなくても生きてゆけます。そのような人たちの糖尿病は遺伝しやすいようです。

I型糖尿病を治療する

キャシーの糖尿病であるI型は,それほど一般的ではありませんが,II型に比べて非常に油断のならない病気です。I型の治療法は簡単なように思えます。インシュリンを補充するだけなのです。しかし,インシュリンの注射で糖尿病患者を生きながらえさせることができるとはいえ,体が必要とするインシュリンのレベルは分刻みで変動するので,その注射ではそうした変動についてゆくことができません。

失明や腎臓障害などの糖尿病の合併症を最小限に抑えるため,血液中と尿中の糖分を減らすのは重要なことです。体内のインシュリンの量は変動していますから,その正常で頻繁な変動に倣うことが必要です。しかし,問題となるのはどのようにそれを行なうかということです。治療は,(1)予防的管理,(2)インシュリンの補充,という二つの段階から成っています。

予防的管理に関しては,体が必要とするインシュリンの量の日々の変動を最小限に食い止めるため,処置を講じなければなりません。重要な要素は摂取する食物です。食物は消化器官によって血糖に変えられるからです。I型糖尿病にかかってはいても賢明な人々は,十分に規制された食餌を取らなければならないことをすぐに理解します。その食餌には,脂肪やたんぱく質,それに,より複雑な形の炭水化物が含まれます。この食餌に,糖分,蜂蜜,菓子パンの類,糖分を含んだ清涼飲料,およびそれらに類する甘い物を加えてはなりません。それらの炭水化物はすぐに血液中に流れ込みます。

このような食餌を一定の間隔を置いて体内に摂取しなければなりません。糖尿病患者が注意を怠り,いつでも気に入った物を食べてしまうなら,インシュリンと血糖のレベルはすぐに釣り合いを保てなくなってしまいます。そうなると人は急性の重い病気や,糖尿病による長期的な合併症にかかりやすくなります。

運動は血糖値を下げます。したがって良心的なI型糖尿病の患者は日課の中に運動を含めますが,運動をして血糖値が下がり過ぎた場合のために,糖分をすぐに補給できるもの(ハードキャンデーのようなもの)を手元に置くよう注意を払います。血糖値が下がり過ぎると糖尿病のショックに陥ることがあるのです。感情も血糖値を乱すことがあり,食事に関して十分に自制できない理由となるかもしれません。病気にかかったらすぐに手当てをしなければなりません。病気になると,血糖のレベルが大きく揺れ動くことがあるからです。

しかし,これらの要素をすべて考慮しても,キャシーのようなI型糖尿病の患者は血糖値を安定させる点でやはり問題に直面するかもしれません。そのような場合はどうしたらよいでしょうか。

治療の主要な面の二つ目は,インシュリン注射の使用です。インシュリンは60年余り前に開発された時,多くの糖尿病患者の命を救いました。後日,1日に1回注射をする方法が開発され,それも当初,非常に便利なものとして受け入れられました。

毎日の注射は便利なものですが,動脈硬化のような長期的な合併症を懸念する声も幾らか聞かれます。したがって,確実に血糖値をコントロールするため,1日のうちに速効性のインシュリンをもっと頻繁に注射することを勧める人もいます。最近の幾ばくの進歩により,これが可能であるばかりか,実際的であることが分かりました。

家庭で血糖値を測定できるようになったことは,「インシュリンの発見以来,治療における真に重要な最初の進歩」と称されてきました。糖尿病患者は簡単な携帯用の機械を用い,1日に数度,血糖値を調べることができます。そうすれば,インシュリンの投与量を頻繁に調整でき,血糖のレベルを一定の正常な値に近づけることができます。

家庭で血糖値を測定することの一つのマイナスは,糖尿病患者が血液検査のため指に針を刺さなければならないことです。しかし,専用の刺らく針があり,その方法を試みた人々は,実際にはそれほど悪くないと述べています。もう一つのマイナスは,機械の価格です。しかし,技術が改善されるにつれ値段も下がるはずです。

進歩の見られた別の点としては,安価で使い捨てができる極めて鋭いインシュリン針の開発があります。この針のおかげでインシュリンの注射があまり痛くなくなりました。また,今日入手できるインシュリンは冷蔵する必要がありません。そのため,運ぶ場合にも極端に不便な状況を避けることができます。

現在では人間のインシュリンと同質のインシュリンが出回っており,I型糖尿病の新しい患者に勧められることがよくあります。新しい製品としてはほかにも,針のない加圧されたインシュリン注射器やインシュリン注入ポンプがあります。このポンプは携帯用のインシュリン注射器で,患者がベルトに着用します。そして,針を通して腹腔に一定量のインシュリンを注入します。注入ポンプは現在用いられていますが,多くの医師たちは,幾分危険が伴うので,専門家の監督のもとでのみ用いられるべきであると考えています。

I型糖尿病の子供たちに関しては,食事にあまり気を遣わないのが最近の傾向です。子供たちは比較的普通の食事を取り,それから必要な量だけインシュリンを補充することができると考える人もいます。もちろん,そのような子供たちも甘い物をたくさん食べるべきではありません。そのような子供たちが比較的普通の生活を送れる本当の理由は,血糖値をこまめに調べ,頻繁にインシュリンの調整をすることにあるようです。

II型糖尿病を治療する

より一般的なII型糖尿病の治療は,I型の場合ほど目ざましい進歩を遂げていません。すでに注目した通り,この病気の問題はすい臓がインシュリンを全く作れないということではありません。体が必要とするインシュリンの量が急増し,普通はそれに太り過ぎの問題も加わって,すい臓が追いついてゆけなくなるのです。

錠剤も広く用いられていますが,錠剤はすい臓に,より多くのインシュリンを分泌させるためのものです。しかし,“疲れた馬”,この場合は疲れたすい臓に“むち打つ”ことのできる程度には限界があります。体重が減るような,また単糖類などを減らした良い食餌,賢明な運動を行なうほうが役に立つでしょう。

食餌,運動,甘い物を断つなどの方法をとっても血糖のレベルが十分下がらなければ,錠剤を処方することができます。この場合でも意見はいろいろ異なっています。II型糖尿病患者に錠剤よりインシュリン注射を使いたがる医師もいます。錠剤には副作用のあることがあり,錠剤が本当に長期的な合併症を防ぐ助けになるかどうかについては多少の疑念が残ります。

どの場合でも,治療法を薦めてもらう前に有能な医師にすべての要素を比較考量してもらう必要があります。その上で糖尿病患者は薦められた治療法を考慮し,自分の行なうべき事柄について最終的な決定を下さなければなりません。

糖尿病とつき合う

このように,糖尿病に対処する方法は,糖尿病の型により異なってきます。II型糖尿病患者の治療法は食餌と減量かもしれませんが,ある医師はこう述べています。「私の経験からすると,現実的に減量に成功する可能性はわずかです。私はほとんどどんな場合にも初めから錠剤,あるいはインシュリンを患者に投与するようにしています」。

I型糖尿病患者にとって,病気とつき合うのはそれほど簡単ではありません。この場合でも,解決策の一部は採用する治療法にではなく,糖尿病に対する個人個人の態度にあると言えるかもしれません。確かに,1日に数回行なうような,毎日の注射のことを考えたり,血糖を調べるために指に針を刺したりするのは楽しいことではありません。それに,毎日ほぼ同じ時に一定の間隔を置いて同じような食べ物を食べ,運動や休息を正しく計画するよう生活を確実に組織するというのも簡単なことではありません。

同時に,現実的な見方とは,現在のところ糖尿病を完治する方法はないという事実を受け入れることを意味します。しかし,鍛練が求められるとはいえ,治療を施さない場合より幾年も長く糖尿病患者が生き,かつ道理にかなった範囲で健康に生活することを可能にさせる治療法はあります。

避けるべき態度

人は両極端を避ける必要があります。第一に,糖尿病を患っている人は,この病気について注意を欠くこと,健全な医学的な指示に従うのを止めること,ひとりでに病気は治ってしまうと考えることを避けなければなりません。病気がひとりでに治るようなことはないのです。

第二に,感情によって血糖のレベルが不安定になるので,病気について過度に心配するのはかえって逆効果となりかねません。いつも恐れを抱き,通常の活動を行なえなくなるほど糖尿病に対して強迫観念にとらわれることは何の役にも立ちません。糖尿病患者の生活を規制することはどうしても必要ですが,圧倒的大多数の人々はよく組織された生活を送ることができます。

糖尿病は他の病気と同じように,恒久的にいやされることがあるのでしょうか。神の言葉聖書は励みになる答えを与えています。そうです,必ずいやされるのです。しかもそれは近い将来に生じます。そのいやしは,神の王国の支配を受けるこの地上で生じます。神の王国とは,イエスが追随者たちに祈り求めるように教えられた政府のことです。(マタイ 6:9,10)その時,「『わたしは病気だ』と言う居住者はいない」のです。―イザヤ 33:24。

[26ページの拡大文]

解決策の一部は個人個人の態度に依存していると言えるかもしれない

[25ページの図版]

糖尿病患者は血糖値をコントロールするため,甘い物を避けるよう自分を訓練する必要がある

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