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  • ハワイの火の泉
  • 目ざめよ! 1987
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目ざめよ! 1987
目87 5/8 24–25ページ

ハワイの火の泉

夜空は赤々と光り,辺りには鼻を刺すような臭いが立ちこめています。大気が汚染されているために目がひりひりと痛みます。何が起きているのでしょうか。人々が自分の家から避難する準備をしているのはなぜですか。山火事でしょうか。そうではありません。再び活発になってまたもや華やかな火のショーを演じている火山が騒ぎの原因なのです。

ハワイの“ビッグアイランド”(ハワイ島)では,火山の噴火が割合よく起こります。例えば,キラウエア火山では1983年の1月3日に噴火が始まって以来,活動期が48回ありました。通例それらの活動期の持続時間は24時間以内で,そのときには溶岩の泉が百数十メートルないし300㍍近くも噴き上げられ,時には火口から数キロ先の地点まで溶岩流がつづくこともあります。

大噴火

ところが1984年の春の噴火は異例でした。海底から頂上までの高さがおよそ1万㍍もある世界最大の活火山マウナロアが息を吹き返したのです。1975年7月に起きた短い1日だけの噴火以来鳴りをひそめていたマウナロアは,1984年の3月と4月のあいだに22日間活動しました。その活動のほぼ全期間中,この火山は,1時間に平均約100万立方㍍の溶岩を噴出しました。わずか1時間でこれほど多くの火山噴出物があれば,ホノルルから約8,000㌔離れているニューヨークまでの全区間に,厚さ約10㌢,幅約120㌢の歩道を敷くことができます!

膨大な量の溶岩が噴出した結果,いくつかの主要な溶岩流ができました。そのうちの何本かは,3万5,000人以上の人口を有する,ハワイ島最大の都市ヒロに向かい始めました。関係当局は状況について厳重な監視を続けましたが,一本の主要な溶岩流がヒロ市から約6㌔以内のところまで流れてきたとき,不安は頂点に達しました。しかし結果として,噴出したそれらの溶岩のために命や所有物が重大な危険にさらされることは全くありませんでした。

マウナロア山が噴火していた最中に,今度はキラウエア山が轟音とともに一時的に息を吹き返し,噴き出された溶岩の泉は200㍍ほどの高さにまで達しました。こうして島では,二つの活火山が同時に噴火するという異例の事態が生じました。同様の事態は1868年に生じましたが,それ以来こうしたことはありませんでした。

ハワイの言い伝え

予想されるとおり,人々はこのような畏怖の念を起こさせる自然の力の表われを目にすると,言い伝えに基づく反応や,時には迷信的な反応を示します。ハワイの言い伝えによれば,火山は火の女神ペレーの住まいであり,火山活動によって命や所有物が脅かされるのは,ペレーが怒りを表わしているためだと言われています。そのようなときに昔のハワイ人は,ペレーをなだめるために食物や酒を供え物としてささげました。

今日のハワイ人の中にも,それらの伝統の幾つかに固くつき従っている人たちがいます。1984年にマウナロア山が噴火したとき,少なくとも一人のカフーナ,つまりハワイ人の宗教指導者がマウナロア山に登って火口付近まで行き,火の女神マダム・ペレーに赤い魚とタロイモをささげたと言われています。

マウナロア山とキラウエア山が同時に噴火したときにも,ハワイの伝説が目をさましました。その夜,国立公園事業団の職員をはじめとする多くの人々が,広い範囲を明るく照らす閃光と空をよぎる一条の白光を目撃したと報告しました。ハワイの言い伝えによれば,その光は,自分の縄張りを主張するために火の玉つまりポポアヒの形を取って火山から火山へ移動するペレーだと説明されています。

この火山活動の最中に,さらに別の現象が生じました。マウナロア上空の気象条件のため,溶岩を泉のように噴き上げている最中の山に一時的に雪が降ったのです。科学者たちは,大気中に噴煙と火山灰が放出されると雪が降りやすくなるという説明をしましたが,ハワイの伝説を知っている人たちには,別の説明がありました。

言い伝えによれば,火山に雪が降ったのは,二人の女神 ― ペレーと,その姉妹である雪の女神リリノエ ― がマウナロアをめぐって縄張り争いをしている証拠なのです。そして,溶岩に触れた雪がたちまち溶けたということは,ペレーが縄張り争いに勝ったことを意味します。

最近の火山活動

1984年以来,マウナロア山は鳴りをひそめてきました。一方,1983年1月以来48回におよぶ周期的な噴火がみられたキラウエア山では,1986年7月18日を境にして溶岩がとぎれることなく噴出するようになりました。1日に38万立方㍍以上も流出していた溶岩の流れは,昨年11月に海に達しました。全長約13㌔にわたる溶岩流はカラパナ幹線道路を寸断し,新たな土地を海岸線に加えました。しかし,12月までにすでに26戸の家屋が倒壊しており,現在もなお80戸が危険にさらされています。

一般にハワイの火山の有害な影響は比較的少なかったのですが,最近では,所有物に深刻な被害が出はじめています。これらの火山や溶岩流は人里離れた地域にあるので,生命が危険にさらされることはほとんどありません。仮に溶岩流が人家のある地域に近づきはじめた場合でも,当局は,安全かつ整然とした避難を行なえるよう十分前もって警告を発することができました。

火山は,地球を人間の住まいに適した場所とする上で重要な役割を果たしてきましたし,土壌を富ませ,気候を穏やかなものとする点でも大いに貢献してきました。ハワイの火の泉は,迷信的な恐れを持たなくとも,見る者に畏怖の念を抱かせる光景です。むしろわたしたちは,全創造物の神であられるエホバに栄光を帰すよう動かされます。

[24ページの図版のクレジット]

National Park Service photos

[25ページの図版のクレジット]

National Park Service photo

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