ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目95 6/8 26–27ページ
  • 耐震建築の家に住んでおられますか

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • 耐震建築の家に住んでおられますか
  • 目ざめよ! 1995
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • 耐震にするための特色
  • 耐震構造の建物を建てる
  • 地震を分析する
    目ざめよ! 2002
  • 地震 ― 生き残るためにどのような備えができますか
    目ざめよ! 1987
  • 地震のつめあとに対処する
    目ざめよ! 2002
  • 地震警報! あなたは何をすべきですか
    目ざめよ! 1977
もっと見る
目ざめよ! 1995
目95 6/8 26–27ページ

耐震建築の家に住んでおられますか

日本の「目ざめよ!」通信員

「助けてくれ! 助けてくれ!」 1994年1月17日の早朝まだ暗い中,上の二つの階が崩れ落ちてホットケーキを重ねたようになったアパートの1階から一人の男性の悲鳴が聞こえました。マグニチュード6.6の地震が米国カリフォルニア州のロサンゼルス市を襲い,その建物で16人の命を奪いました。その地域での死者の数は50人を超えました。

1993年9月30日には,マグニチュードのわずかばかり低い地震がインド西部のマハラシュトラ州を襲いました。その地震で3万人もの死者が出ました。「これが,……家がしっかり建てられたどこかほかの場所で起きていたら,こんな大惨事にはならなかったであろう」と,地震学者のスリ・クリシュナ・シンは語りました。被災地の家屋のほとんどは日干しれんがで建てられていたのです。

一方,1985年にインドで起きたのと同じほどのマグニチュードの地震が東京を襲ったことがありました。その辺りを襲った地震としては,56年ぶりの最大規模の地震でしたが,死者も,火災も,資産の大規模な破壊もありませんでした。どうして,このような違いが出たのでしょうか。

一つには,建物の工法が関係しています。地震の起きやすい国の多くは,構造物を地震に耐える造りにするため厳しい建築法規を守るよう構造設計者に求めています。一例として,日本で耐震構造の建物がどのようにして建てられるか見てみましょう。

耐震にするための特色

日本の伝統的な建物には,耐震の特色が秘められていました。ほとんどの家屋は木造でしたから,様々な仕口・継ぎ手が用いられていました。それにより,家は地震の震動に合わせて揺れるに任されますが,崩壊せずにすむのです。この原則にそって建てられた仏塔や城郭は,中世からそのまま残っています。これらの建造物を調べたところ,その秘密は剛直であるよりも,むしろ柔軟性に富んでいる点にあることが分かりました。この概念は現代の建物にも生かされています。

高層建築の場合,建物が地震に耐えられるかどうかは鉄筋や鉄骨の効果的な使用に左右されます。鉄骨の大梁や横げただけでなく,鉄筋がコンクリートの柱や床,壁などの内側に網の目のように張り巡らされ,強くて柔軟性に富んだ構造を造り上げます。鉄が粘り強さを付与し,地震に遭っても建物が崩れずに済むのに役立ちます。

最近の研究により,地震がどのように建物を動かすか分かるようにもなりました。これにより,耐震の建物を設計する際に考慮すべき重要な点が明らかになりました。それは,振動の周期です。小さな建物や剛構造の建造物の場合,振動の周期は短く,そのために,より高層の,柔軟性に富む建物より破壊されやすいのです。それに加えて重要なのは,建物がその下にある地面とは異なった周期で振動するように設計することです。そうすると,共振の作用を減らすことになります。共振は,振動の力を増幅するからです。

考慮すべき別の点は基礎です。ある会社は,粘性ダンパを使ったゴム製のベアリング・パッドの上に建てた建物の実験に成功しました。そうしたものが衝撃を吸収し,上部構造物に対する地震の力を実際に60%ほど和らげるのです。よりしっかりした支持地盤まで杭を届かせなければならない場合もあります。建物が傾かないよう支える力を,地下室に持たせることもできます。

耐震構造の建物を建てる

ものみの塔協会の日本支部は1989年に印刷工場を増築しました。それは長さ67㍍幅45㍍の地上6階地下1階建ての建物です。この建物を耐震構造にするため,465本のコンクリート杭がドリルを使って地面に埋め込まれました。

その現場では,杭打ちのために騒音や震動の出ない方法が採用されました。直径80㌢長さ12㍍の杭は管になっていました。その杭の中に,先端にドリルの刃が付いたきり状の刃を入れてから,杭を打とうとしている場所に杭が垂直に立てられました。先端のきり状の刃が回転し,杭の中空部を通して土は除かれ,杭はまさにそのためにあつらえた穴に,徐々に,しっかりと入ってゆきました。さらに深くまで届かせようと思えば,すでに打ち込まれた杭の上に,もう一本の杭を溶接で接ぐことができました。

望みの深さまで達したら,きり状の刃の先端に付いているドリルの刃が広げられ,杭の基部に大きな穴が掘削されました。きり状の刃が取り出されると,この穴に向かって杭の中にコンクリートが流し込まれ,それが固まって杭はしっかりと動かなくなりました。

こうして,すべての杭が基礎として据えられると,梁でそれらの杭が結び合わされ,そのうえに地下室の床と壁が据えられます。そのような基礎があれば,建物はかなりの震動にも持ちこたえられるはずです。

地震に遭っても,お宅は安全ですか。どんなに設計の粋を集め,事前の注意を尽くしても,建物が地震に遭った時に破壊されずに残るという保証はありません。1月に阪神地方を襲った激しい地震からも分かるように,地震の規模が大きすぎてどんなによく設計された建物でも破壊を免れないこともあります。しかし,良心的に建てられた建物に住むことにすれば,地震が起きても幾らか安心していられるでしょう。

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする