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  • 傷つきやすい地球 ― 将来はどうなるか
  • 目ざめよ! 1996
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目ざめよ! 1996
目96 1/8 12–14ページ

傷つきやすい地球 ― 将来はどうなるか

今から200年前に,米国の政治家パトリック・ヘンリーは,「過去を知らなければ,将来について判断を下すことはできないと思う」と述べました。過去において,人間は環境を踏みにじってきました。将来は心を入れ換えるでしょうか。今のところ,明るい兆しは見られません。

称賛に値する進展もありましたが,それらはおもに,原因ではなく症状に取り組む表面的なものでした。家の木部に腐れが生じた場合,そこにペンキを塗っても家の倒壊を防ぐことはできません。大々的な改築をするしかありません。同様に,人間による地球の用い方も改めなければなりません。被害対策だけでは不十分です。

ある専門家は,米国における20年間の環境対策の結果を分析して,「環境への攻撃を効果的に制御することは不可能だが,何としてもそれを未然に防止しなければならない」と結論しています。明らかに,汚染を防止するほうが,生じた悪影響をぬぐい去るよりもずっと価値があります。しかし,そうした目標を達成するには,まさに人間社会や大企業の視点の根本的な変化が必要なのです。「地球を大切に」という本は,地球を大切にするには「今日行き渡っているものの大半とは異なる価値観,経済,社会」が必要であることを認めています。地球を救うために変化させる必要のあるそうした価値観にはどんなものがあるでしょうか。

危機を招いた根深い原因

利己主義。環境を守るためにまず最初にしなければならないのは,地球を乱開発している人間の益よりも地球の益を優先させることです。そうではあっても,豊かな生活様式を進んで捨てようとする人はほとんどいません。子孫の代には地球を滅ぼすことになろうとお構いなしです。西ヨーロッパで最も汚染されている国の一つであるオランダの政府が,汚染反対キャンペーンの一環として自家用車の使用を制限しようとしたところ,方々から反対の声が上がり,計画はだめになりました。オランダの道路は世界一混雑していますが,自家用車を運転する人々は自分たちの自由を放棄しようとはしませんでした。

利己心は一般大衆だけでなく,決定を下す立場にある人々にも影響を及ぼします。政治家は票を失いかねないような環境政策を実施することに乗り気ではありませんし,企業経営者は何であれ利益や経済成長を脅かすような計画を見るとしりごみします。

貪欲。利益を取るか,保護を取るかということになれば,多くの場合,お金のほうに引かれてしまいます。強大な企業はロビー活動によって,汚染対策を最小限に抑えたり,政府の規制を全面的に逃れたりします。オゾン層に及んだ被害はこの問題のよい例です。つい先ごろの1988年3月に,米国の大手化学薬品会社の会長は,「現時点で,科学的な証拠は,大幅なフロン排出削減の必要性を示していない」と述べました。

しかし,同社はクロロフルオロカーボン(フロン)の段階的な完全削減を勧めました。心境の変化でしょうか。国連環境計画(UNEP)の事務局長モスタファ・トルバは,「環境に破壊が及んでいるかどうかには少しも関係がなかった。だれが[経済的な]優位に立つかが問題だったのだ」と説明しました。今では多くの科学者が,オゾン層の破壊は人間がもたらした史上最悪の環境災害の一つであることを理解しています。

無知。人間が知らないことは,知っていることよりもはるかに多いのです。「熱帯雨林にどれほど多くの生物が存在するかは,いまだにあまりよく知られていない」と,ミズーリ植物園の園長ピーター・H・レイブンは説明しています。「驚くべきことに,月面に関することのほうが詳しく,ずっと詳しく知られている」。大気に関しても同じことが言えます。どれほどの二酸化炭素であれば,地球の気候に影響を与えることなく空に放出しつづけることができるのでしょうか。だれにも分かりません。しかし,タイム誌が述べたように,「どんな結果になるか分からず,考えるのも恐ろしいようなことが生じるかもしれないのに,自然を用いてそうした桁外れの実験をするのは無謀なこと」です。

UNEPの推定によると,1990年代の終わりまでに,オゾンの消失によって毎年新たに何十万もの人が皮膚ガンにかかる可能性があります。作柄や漁獲量に対する影響はまだ分かっていませんが,かなりの影響があるものと見られています。

近視眼的な見方。環境問題は他の大災害とは異なり,わたしたちが知らないうちに忍び寄ります。そのため,取り返しのつかないような被害が生じる前に一致した行動を起こそうとする試みは妨げられます。「地球を救う」という本は,わたしたちが現在置かれている状況を,1912年に船体を損傷したタイタニック号上で死ぬはめになった乗客の状況に例えて,「どれほど凄惨な悲劇が起きるかを察知している人はほとんどいない」と述べています。同書の著者たちは,地球を救うには政治家や実業家たちが臆せず現実に立ち向かい,目先の利益の代わりに長期的な実行可能性の観点から考える以外にないと信じています。

自己中心的な態度。1992年の地球サミットで,スペインの首相フェリペ・ゴンサレスは,「問題が世界的規模のものなので,解決策も世界的規模のものでなければならない」ことを指摘しました。確かにそのとおりです。しかし,全世界に受け入れられる解決策を見いだすのは,うんざりするような大変な仕事です。地球サミットに出席した米国の代表者の一人はそっけなく,「アメリカ人の生活様式については話し合いに応じられない」と言いました。一方,インドの環境問題専門家マネカ・ガンジーは,「欧米の子供は一人で東洋の子供125人分を消費している」と訴えました。彼女は,「東洋における環境破壊のほとんどすべては,欧米における消費が原因で生じている」と主張しています。環境を改善しようとする国際的な試みは,自己中心的な国家の利益という岩ゆえに何度もざ折してきました。

こうした根本的な問題すべてにもかかわらず,確信を抱いて将来を待ち望むべき理由があります。その一つは,地球の防御システムの回復力です。

地球の病をいやす

地球は人体同様,自らをいやす驚くべき能力を持っています。その際立った例は19世紀に見られました。1883年,インドネシアのクラカタウ(クラカトア)という火山島で大噴火が起き,その爆音は5,000㌔ほど離れたところでも聞くことができました。21立方㌔近くの物質が空に吹き飛ばされ,島の3分の2が海中に没しました。9か月後,生きているものと言えば,顕微鏡でやっと見えるようなクモしかいませんでした。今日では全島に熱帯植物が繁茂しており,そうした植物は何百種もの鳥や哺乳類やヘビや昆虫の住みかとなっています。元の状態に戻ったのは,島をウジュン・クロン国立公園の一部として保護してきたからに違いありません。

人間が与えた被害も元の状態に戻すことができます。十分な時間があれば,地球は自らをいやすことができます。問題は,人間が地球に必要な休息を与えるかどうかということです。恐らく与えないでしょう。しかし,地球に自らをいやさせようと心に決めている方がおられます。その方は地球の創造者です。

「地は喜べ」

人間が地球を滅ぼすことは,決して神の意図されたことではありませんでした。神はアダムに,エデンの園を『耕し,世話をする』ようにとお命じになりました。(創世記 2:15)エホバが環境保護に関心を抱いておられることは,イスラエル人にお与えになった律法の多くにも表われていました。例えば,彼らは7年に一度の安息年には土地を休ませるようにと命じられていました。(出エジプト記 23:10,11)イスラエル人がこの命令や神の他の命令をたびたび無視したとき,ついにエホバはバビロニア人がその地から人を絶やし,『その地がその安息を払い終えるまで』70年間荒廃させることを許されました。(歴代第二 36:21)この歴史上の前例を考えると,聖書に,神が「地を破滅させている者たちを破滅に至らせ」,地球が環境に対する人間の攻撃から回復できるようにする,と述べられているのも不思議ではありません。―啓示 11:18。

しかし,そうした行動は第一段階にすぎません。生物学者のバリー・コモナーは,地球の存続は「自然との戦いを終わらせることと,人間同士の戦いを終わらせることとに同程度依存している」と指摘していますが,この指摘は当を得ています。その目標を達成するために,地球の人々は互いを大切にすることや地球という住まいを大切にすることを「エホバに教えられ」なければなりません。その結果,人々の平安は「豊か」になります。―イザヤ 54:13。

神は地球の生態系がよみがえることを保証してくださっています。砂漠は容赦なく広がることをやめ,「サフランのように花を咲かせる」ことでしょう。(イザヤ 35:1)食糧不足がなくなり,『地に穀物が豊かに実る』ことでしょう。(詩編 72:16)地球の川は汚染で死滅する代わりに,『手をたたく』ことでしょう。―詩編 98:8。

そうした変化はいつ実現するのでしょうか。「エホバ自ら王となられた」時です。(詩編 96:10)神の支配は地上の生きとし生ける物に必ず祝福をもたらします。「地は喜べ」と詩編作者は言います。「海とその中にあるすべてのものはとどろけ。野とその中のあらゆるものは喜びに満ちよ。その時,森林のすべての木々は喜び歌うであろう」。―詩編 96:11,12,「新国際訳」。

創造者に祝福され,義の支配を受ける地球には,輝かしい将来があります。聖書はその結末を次のように描いています。「義と平和 ― それは互いに口づけしました。真実がまさしく地から芽を出し,義がまさしく天から見下ろします。また,エホバは良いものを与えてくださり,わたしたちの地は収穫を与えます」。(詩編 85:10-12)その日が始まるとき,地球は永遠に危機から脱することでしょう。

[13ページの図版]

地球は人体同様,自らをいやす驚くべき能力を持っている

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