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  • 私は吃音症にこう対処してきました
  • 目ざめよ! 1998
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目ざめよ! 1998
目98 1/22 13–15ページ

私は吃音症にこう対処してきました

スフェン・ジーフェルスの語った経験

私は子供のころからずっとどもっていました。以前のことを振り返ると,この問題に対する両親の取り組み方をありがたく思います。私がどもると,両親は私の話し方を直そうとはせず,私が言いたいと思っている事柄にいつも注意を集中するよう心がけてくれました。言語療法士によれば,親が子供の吃音に絶えず注意を引くと,その障害は悪化することがあります。a

私が3歳のころ,母はエホバの証人になりました。私は十代のころ,母の手本に従うことに決め,聖書を徹底的に研究するよう助けてもらいました。そして1982年7月24日,ドイツのノイミュンスター市で開催された大会で,献身した神の僕としてバプテスマを受けました。その後,南アフリカに移り,真のクリスチャンすべてが参加するよう命じられている公に宣べ伝える業に,その地で引き続き携わりました。(マタイ 28:19,20)吃音者の私がどのようにしてやっていけるのだろう,と思う方がおられるかもしれません。

積極的な態度を保つことの報い

積極的な態度を保つのは私にとって難しい場合があることを認めないわけにはゆきませんが,そういう態度を保つと,確かに大きな違いがあることに気づきました。実際のところ,私はいつもなんとか意思を伝えることができます。話をして意思を伝えられない場合には,メッセージを書いたり,聖書文書を人にただ見せたりして意思を伝えます。積極的な態度で取り組むと,話を始めるときの難しさを克服しやすくなります。出だしの言葉はごく簡単にするよう心がけています。会話の始めのほうで,できるだけ家の人に話をさせます。人々は話すのが好きですし,話に耳を傾けることは相手の考え方を知る機会ともなります。それから,人々が関心を抱いている事柄をもとにして会話を続け,聖書の音信を強調します。人の言うことに注意を集中すると,自分の言語障害を忘れる助けになり,あまりどもらないですみます。

また,積極的な態度で取り組むと,クリスチャンの集会で発言する点でも助けになります。聖書に基づく討議に参加すればするほど,それだけ聴衆や司会者は私に慣れ,私の言い方ではなく,私の言っていることに耳を傾けてくれるようになることが分かりました。

問題を首尾よく克服する喜びを味わうには,絶えず努力しなければなりません。そのため,自分を哀れむようになったり,内向的になったりしないですみます。自分を哀れむ気持ちとの戦いは,不断の戦いです。もし落馬したなら,その馬に乗り直して自信を取り戻すのは大切だと言われています。ですから,集会で注解をしている際,言葉に完全に詰まって話すのをやめなければならなくなったなら,すぐ次の機会に発言することにより,いわば馬に乗り直すよう心がけています。

他の人たちはどのように助けることができるか

電話をかけたり,見知らぬ人に何か尋ねたりしなければならない場合,気の利いた仕方で助けていただくのは本当にありがたいことです。しかし,助けたいと思うあまり,私を物事の判断ができない子供のように扱う人もいます。

私は愛情深い妻トレーシーの援助にも感謝しています。妻が私の“口”の代わりをする前に,二人で当面の状況について細部にわたって話し合い,妻は私が何を成し遂げたいと思っているかを理解します。(出エジプト記 4:10,14,15と比較してください。)そのようにして,妻は夫の私に敬意を示し,私が依然として自分の思う通りに生活しているという自覚を持たせてくれます。

もう一つ大きな助けとなってきたのは神権宣教学校です。毎週開かれるこの集会で,研究生は人前で聖書を朗読したり,聖書に基づく様々な論題の短い話をしたりします。私は自分が聴衆の前でかなり上手に読んだり話したりできる場合が少なくないことを知って驚きました。もしこの学校に入っていなかったなら,多分,このような能力があることに決して気づかなかったでしょう。

神権宣教学校では様々な割り当てをいただきましたが,教訓者は私がどのように言うかではなく,何を言うかに注意を集中してくださったので,大いに励まされました。「神権宣教学校案内書」b の内容のある面は,どもる人にとっては,普通に話せる人の場合よりもずっと大きな課題になるとはいえ,私はこの「案内書」から大きな益を受けてきました。例えば,あまりどもるため,指定された時間内に話を終えられない場合が時々あります。しかし教訓者は,私が努力できる点に注目してくださるので,大変励まされます。

より大きな奉仕の特権

これまでに私は,集会で研究するキリスト教の出版物の資料を人前で朗読する特権や,資格のある奉仕者がほかにいない場合,研究を司会する特権もいただきました。今日でも研究の司会は定期的に行なっています。最初は不安な気持ちになりますが,そうした割り当てを果たす際,神に助けていただくという経験をしてきました。

しかし何年もの間,私にとって会衆の演壇で読んだり教えたりする機会は限られたものでした。それはもっともなことでした。自分の考えを理解してもらうのに時間がかかりすぎる場合があったからです。それで,他の割り当てを果たすことに自分の活力を存分に用いました。まず最初に,会衆の「ものみの塔」誌や「目ざめよ!」誌の在庫を扱う補佐として奉仕しました。その後,奉仕の僕として任命されてからは,聖書や書籍その他の文書類の世話をしました。後日,公の証言の業に使う区域カードをチェックする仕事を割り当てられました。これらの割り当てを果たすことに注意を集中して良い仕事をしようと心がけた結果,多くの喜びを味わいました。

また,これまでの8年間,トレーシーと共に全時間の福音宣明者として奉仕してきました。エホバはこの面でも確かに祝福してくださいました。実際,どもるという私の弱点をエホバが活用しておられるのではなかろうかと思うことさえあります。これまでに5人の人を献身したクリスチャンになるよう助ける特権を得ましたが,そのうち二人はどもる人たちなのです。

会衆の長老として任命された喜びの日のことを今でも覚えています。私の場合,演壇で教える能力は限られていますが,他の人たちを個人的に援助することに注意を集中するよう心がけています。どもるからといって,重大な問題に直面している会衆の成員を助けるために聖書関係の資料を調査する能力が限られているわけではありません。

これまでの5年間,話をする割り当てはしだいに増えてきました。神権宣教学校で話をするほかに,他の集会で短い発表も扱えるようになりました。流暢に話す能力は徐々に向上しました。しかしその後,ひどい状態に逆戻りしました。『話の割り当てはもういただけないだろう』と思い,心配しましたが,驚いたことに,次の予定表に私の名前が載っているではありませんか。私たちの会衆の主宰監督は,もし私が言葉に詰まって話を続けられなくなったら,主宰監督のほうを見さえすれば,監督が演壇に上がって来て,その後を引き受けることができると言ってくださいました。私は一,二度この優しい提案を活用しましたが,最近何か月間かはそうしてもらわなくてもよくなりました。私の話し方がよくなるにつれ,公開講演をはじめ,より長い話を割り当てられました。最近,エホバの証人の巡回大会で行なわれる二つの実演に参加してほしいと依頼された時,私は初めて,自分の遂げた進歩をしみじみと実感しました。

率直に言って,自分の話し方がなぜ改善されたのかはよく分かりません。その上,将来,私の話し方がまただめになるかもしれません。実際,演壇で話をする点では確かに進歩してきたように思えますが,人々と個人的に話す点では,ひどい状態に何度か逆戻りしたことがあります。ですから,これは吃音を克服した成功物語などではありません。逆戻りして苦労する場合には,自分の限界を認めなければならないこと,また,『慎みをもって神と共に歩ま』ねばならないことを自分自身に思い起こさせるようにしています。―ミカ 6:8。

近づいた,神の新しい世では,吃音症は完全に克服されることを知っているので,今後何が起ころうとも,引き続き努力してゆくつもりです。「どもる者たちの舌でさえ明快なことを話すのに速くなる」と,聖書は述べています。霊的な意味だけでなく,文字通りの意味でもその通りになり,「口のきけない者の舌」でさえ「うれしさの余り叫びを上げる」ようになることを,私は確信しています。―イザヤ 32:4; 35:6。

[脚注]

a 本誌,1997年11月22日号の「どもることへの不安な気持ちを理解する」という記事をご覧ください。

b ものみの塔聖書冊子協会発行。

[15ページの写真]

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