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  • 味覚 ― 愛ある創造者からの贈り物
  • 目ざめよ! 1998
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目ざめよ! 1998
目98 8/22 23–25ページ

味覚 ― 愛ある創造者からの贈り物

「味覚は五感の王国の女王です」と,味覚の研究で指導的なリンダ・バルトシャクは言いました。物の味を知るのは楽しいことです。それは,食べられるものと害になるものとを見分けさせて,わたしたちの保護ともなります。

驚くべき味覚の働きで,もぎたてのオレンジの甘ずっぱさを,ミント・アイスクリームのさわやかな清涼感を,朝のコーヒーの引き締まるようなほろ苦さを,さらにはシェフ秘伝のソースの絶妙な味付けを楽しめます。物の味はいたって強力な要素であるため,人の性格とも結び付けられてきました。

もしかしたらあなたは,ある人たちを甘くて優しい人とみなしてきたかもしれません。一方では別の人について,いつも渋い顔をしている,と言ったことがあるかもしれません。他の人に敵意を抱いている人は,苦々しい気持ちの人と言われることがあります。例えば聖書も,「苦々しい魂」の者たちについて述べ,「苦々しい言葉」に言及しています。

味覚と世界史

味覚は,15世紀から16世紀にかけて多くの発見をもたらした大航海を促した要素の一つでした。500年ほど前,バスコ・ダ・ガマはアフリカ大陸の先端を回ってインドまで航行し,船荷として香辛料をポルトガルに持ち帰りました。その後の3世紀間,ヨーロッパの国々はぶつかり合うようになりました。英国,オランダ,スペイン,フランス,ポルトガルなどが香辛料の原産地を支配しようと競い合ったのです。

『どうして香辛料のことで諸国の人々は戦い,命を落としたりしたのだろう』と思われるかもしれません。それは味覚を満足させるためでした。そうです,香辛料に対するヨーロッパ人の味覚はそれほど強かったのです。現代の産業,商業,科学なども皆,今日に至るまで味覚を満足させようとしてきました。

味覚とはいったい何でしょうか。また,それはわたしたちの他の感覚とどのように調和して働くのでしょうか。

舌の役割

味覚で中心的な役割を果たすのは舌です。味らいのほとんどは舌にあります。しかしそれは,口の中の他の場所や食道にも見いだせます。鏡で自分の舌をじっくり見てください。舌を柔らかい感触にしているおびただしい数の小さな突起に注目してください。それらは舌乳頭と呼ばれています。舌の表面にある舌乳頭には,微小な味らいが集まっています。「味らい一つには100個ほどの味細胞がある。それが刺激されることが引き金となり,神経細胞が脳に信号を伝える」とサイエンス誌(英語)は述べています。

味らいの数は人によって大いに異なり,それは味覚に影響します。人の舌には,多ければ1万個,少なくても500個の味らいがあるようです。味らいを分析したイングリス・ミラーは,「味らいが多くある人は味覚が豊かで,味らいの少ない人は味覚も乏しい」と述べました。

味覚はどのように機能するか

味覚はきわめて複雑な感覚です。厳密に言うと,それは化学的な事柄です。口の中で溶け出した食べ物の化学成分が,舌の小孔から出ている味覚の受容体を刺激します。受容体の細胞が反応し,味らいから脳に信号を送るよう神経細胞(ニューロン)を刺激します。

驚くべきことに,味らい1個で多くの異なるニューロンを刺激できるため,一つのニューロンは幾つかの味らいから信号を受けることがあります。味覚の受容体とその複雑に入り組んだ組織が,すべての情報をどのように処理しているかをはっきり知っている人はいません。アメリカーナ百科事典(英語)はこう述べています。「脳で感知される知覚は,明らかに受容体の細胞によって伝達された電気的インパルスの複雑な信号から生じる」。

他の感覚も味を見分ける知覚とかかわっています。「新版ポピュラー・サイエンス」(The New Book of Popular Science)は,「ある物質を味わっているのか,においをかいでいるのかほとんど分からなくなることがある」と述べています。例えば,パン屋さんの前を通りかかって焼きたてのパンのにおいをかぐことがあります。口の中につばが出てきます。そして店に入り,パンを見,その表面に触ったりすると,わたしたちの感覚はいっそう興奮します。ともかくかぶりつきたいような気持ちになります。

では,この味の感覚とは何でしょうか。オムニ誌(英語)はこう説明しています。「人がふつう味覚と表現するものは,実際には数々の知覚,つまり香り,味,感触,舌ざわり,視覚,化学的な刺激(唐辛子の辛さ,はっかの清涼感など),温度などから複雑に合成されたものである」。

一方その記事は,「味覚は……きわめて単純でもある。四つの(わずか四つの)味の要素に分けることができる。つまり甘味,塩味,酸味,苦味である」と続けています。これまで舌をそれぞれの味に敏感な場所ごとに区分した図がよく知られてきましたが,今では舌のどこの場所でも,一つの味らいが四つの味の要素の幾つか,またはそのすべてを感じることができると考えられています。

とはいえ,味覚の化学作用についてはまだ知られていないことが多くあります。例えば,数滴のレモン汁を加えると,なぜ食べ物の塩味が引き立つのかは分かっていません。また興味深いことに,味の要素のうち甘味,酸味,塩味は味細胞に電気的信号を起こさせるのに対し,苦味はそれらの細胞に化学的なメッセージを生み出させるようです。

好きになる

初めはおいしいと思わなかったのに,だんだん好きになった物があることでしょう。オリーブ,ブルーチーズ,かぶ類,香辛料,ビターズなどがそうかもしれません。昔からエンダイブやチコリーといった「苦菜」が,食事やサラダに特別な風味を添えてきました。とはいえ,その苦みを楽しめるようになるためには,自分の味覚を養う必要があります。―出エジプト記 12:8。

ある食べ物が好きになるかどうかは,どんな状況でその食べ物に出会ったかが大いに関係していることを研究は示唆しています。一例として,ある女性は一度もボローニャソーセージを食べたことがありませんでした。それを見たり,においをかいだりするだけで胸が悪くなりました。それは,母親がそのソーセージにその種の嫌悪感を抱いていたためでした。ところが20代になったある日,この女性はとてもおなかがすいていて,ボローニャソーセージ以外は何も食べるものがありませんでした。そして,少し食べてみて驚きました。それは本当においしかったのです。

ですから,何か新しい物を好きになりたいなら,おなかがぺこぺこの時に試食してみてください。またお子さんを持つ方でしたら,ある食べ物に対するあなたの反応の仕方やどんな状況でその食べ物を出すかによって,子供が影響を受けることを覚えていてください。初めての食べ物を出す時には,気持ちのよい雰囲気を作りだし,お子さんがそこにいるようにさせてください。ある文筆家はこう提案しています。

「食事の用意をしているとき,赤子や幼児が台所においたベビーサークルや椅子にいるようにしてください。子供は家族の食べ物を,幸せな,気持ちのよい状況の中で見,そのにおいをかぐことでしょう。そして,食べられる年齢になる前からそれについて学ぶことでしょう。数か月したら,生でも少し調理したものでも,こしらえているものを一口与えることができます」。

この女性の文筆家はこう付け加えています。「前もって準備が必要で,時間も余分にかかるかもしれませんが,時どき初めての料理や好きでない料理を作るのを子供が手伝える簡単な方法を見つけてください。調理している時に味を見るよう勧めてください。あなたの助手は,味見ができるのをうれしく感じ,はやく食べたいと思うことでしょう。これが,新しい食べ物に慣れる理想的な環境です」。

味覚が衰えていくとき

悲しいことに,味覚は年齢とともに衰えていくことがあります。ダビデ王の年老いた友であったバルジライは,次のように述べてそのことを示しました。「わたしは今日八十歳です。……この僕は,自分の食べるものや飲むものを味わえるでしょうか」。(サムエル第二 19:35)味覚が衰えたり,果てはそれを失ったりすることには,他の要素も関係している場合があります。

頭部の怪我,アレルギー,病原菌の感染,医薬品,有毒な化学物質にさらされること,さらには単なる鼻風邪によっても問題の生じることがあります。そうした損傷を経験した一女性は,嗅覚や味覚をなくした人が抱く深い失望感を切なく表現して,こう書きました。「コーヒーの豊かな香りやオレンジの甘ずっぱい味を余りにも当然とみなしていたので,これらの感覚を失うと,ほとんど呼吸の仕方を忘れてしまったかのように感じます」。

いわゆる幻覚味覚は,何もないのに何かの味がするという厄介な障害です。化学療法を受けているガンの患者は,味覚や嗅覚の変化を経験することがあります。

神から与えられた祝福

味覚が鋭敏であれば,何と大きな喜びを味わえるのでしょう。子供のころに味わったものをなつかしく思い出す人は少なくありません。木からもいできた熟れた果物や特別に手のこんだ料理の味などです。そうした味わいを楽しむよう創造者が願っておられることは,神の新しい世で「髄と共に油を十分に用いた料理」の宴を設けるという約束にも見ることができます。その時には,苦しみも老齢も,さらには死ももはやないでしょう。―イザヤ 25:6-9。ヨブ 33:25。啓示 21:3,4。

味覚は,わたしたちの生活にまさに豊かな一面を添えてくれます。それがなければ,食事はただ自動車に給油するような退屈なものとなってしまうでしょう。味覚は確かに,すべてのことをご存じの愛ある創造者からの祝福なのです。

[24ページの写真]

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