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目ざめよ! 2012
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世界で一番大きな花

「来てください! 花があります! とても大きくて,きれいで,すごいんです!」 イギリスの植物学者ジョゼフ・アーノルドがインドネシアのスマトラ島で植物採集の探検をしていた時,興奮したガイドはそう言いました。ガイドの後に付いて行ったアーノルドは,「息をのむようなもの」を目にした,と述べています。それは実に不思議な花でした。1818年にアーノルドが見たその珍しい花はラフレシアで,200年近くたった今でも世界で一番大きな花とされています。

ラフレシア科の植物は何十種もありますが,どれも東南アジアのジャングルに自生しています。新種の発見が今なお続いています。最も大きな花を咲かせるのはラフレシア・アルノルディー(Rafflesia arnoldii)です。この名前は,ジョゼフ・アーノルドと,彼と共に探検していたトマス・スタンフォード・ラッフルズ卿 ― シンガポールの建設者また行政官 ― にちなんで付けられました。ラフレシアは見事な花ですが,摘んで花束にする気にはとてもなれません。

まず,その大きさです。ラフレシアの花は,直径が約1㍍(バスのタイヤぐらい),重さが11㌔にもなります。a 花びらは5枚あり,赤褐色の厚い肉質で,白っぽいいぼ状の斑点がたくさん付いています。5枚の花びらに囲まれた中央部分には大きな椀状の穴が空いており,その穴には6㍑もの水が入ります。

それに,臭いも問題です。ラフレシアの臭いは「腐敗の進んだバッファローの死骸」のようだという率直なコメントがあります。「死体の花」,「死の花」,「悪臭を放つ死のユリ」という別名があるのもうなずけます。b 花粉を媒介するのは腐肉を好むハエです。ハエはその臭いがたまらなく好きです。

ラフレシアには葉も茎も根もありません。ジャングルの地面をはうブドウ科の植物に寄生しているのです。ラフレシアのつぼみは宿主のブドウの木の樹皮を突き破って姿を現わします。その後だんだん大きくなっていき,10か月ほどで大きなキャベツぐらいのサイズになります。開花の時を迎えると,肉質の花びらが開いていき,数時間後に満開になります。花の中央部の穴にはとげのような突起がたくさんあります。この突起の働きはよく分かっていませんが,そこから熱が発散されて悪臭が増すのではないか,とも考えられています。

でも,ラフレシアの不思議な美しさは長く続きません。わずか数日で花は枯れて腐り始め,最後にはどろどろした黒い塊になってしまいます。

ラフレシア・アルノルディーは希少な花で,絶滅の危機にさらされています。なぜでしょうか。ラフレシアには雄花と雌花があり,受粉が行なわれるには両方が近くに咲いている必要があります。しかし,ほとんどのつぼみは大きくなって花を咲かせるまでには至りません。つぼみは伝統的な薬として使われ,珍味としても好まれるため,たいてい摘み取られてしまうからです。結果として,野生のラフレシアは激減しています。さらに,自生地である熱帯雨林の破壊が進んでいることも深刻な脅威となっています。

ラフレシアに出会うのは貴重な経験です。びっくりするような大きさ,忘れられない臭い,個性的な形と色など,実におもしろい花です。とはいえ,この世界で一番大きな花は,創造者の無数にある素晴らしい作品の一つにすぎません。詩編 104編24節にあるとおりです。「エホバよ,あなたのみ業は何と多いのでしょう。あなたはそのすべてを知恵をもって造られました。地はあなたの産物で満ちています」。

[脚注]

a ラフレシア科の花には,直径がわずか10㌢ほどのものもあります。

b ショクダイオオコンニャク(Amorphophallus titanum)も「死の花」と呼ばれ,ラフレシアと混同されることがあります。―「目ざめよ!」2000年6月22日号31ページをご覧ください。

[17ページの地図]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

マレーシア

スマトラ

[17ページの図版]

開花間近のラフレシアのつぼみ

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