アドラメレク

（Adrammelech）

1. アッシリアの王セナケリブの子。アドラメレクと彼の兄弟シャルエツェルは，ニネベにある自分の神ニスロクの家で身をかがめていた父親を殺しました。そのあとアララトの地へ逃げましたが，そこは今日カスピ海として知られている所の西の山地の，古代アルメニアがあった場所であろうと思われます。（王二 19:35-37; イザ 37:36-38）セナケリブのもう一人の息子であるエサル･ハドンの碑文には，父親の後継者となったエサル･ハドンがこの地方のハニガルバトで父親の殺害者たちの軍隊と交戦してこれを撃ち破ったと記されています。

2. セファルワイム人が崇拝した神。セファルワイム人は，アッシリアの王が十部族王国のイスラエル人を流刑に処した後に，サマリアの領地に連れて来られた被征服民の一つです。セファルワイム人はアドラメレクとアナメレクに対する犠牲として自分たちの子らを火で焼きました。―王二 17:22-24，31，33。