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  • エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1965
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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1965
塔65 4/1 206–209ページ

今日あなたは最終的な決定を迫られています

1 アーノルド・トインビーは,国家主義について何を述べていますか。

国家主義は今日,権力と結びついており,真の神エホバを崇拝するクリスチャンはそのために非常に苦しめられることがあります。歴史家アーノルド・トインビーは,「世界の諸宗教の中におけるキリスト教」の69頁に次のように書いています。「アテネ人は女神アテナの形によって国家権力を崇拝した……十五,十六世紀にヘレニズムの文芸復興期を迎えた近代西欧社会において,国家,祖国に対するギリシャ人の偶像崇拝的な考えが,近代西欧の生活の源流とされる古代ギリシャから輸入された。たゞ我々がギリシャ人と異なるのは,自分たちの行なっているこの種の偶像崇拝の行為を公に認めたがらなかった事である。その結果,我々は,都市国家に対する偶像崇拝を率直に認めていたギリシャ人よりも,偶像崇拝的な国家主義の意のままにされやすい」。

2,3 (イ)ドイツのエホバの証者は,ヒトラー万歳を唱えることを拒絶したためにどんな仕打ちを受けましたか。「マイ・ストーリー」と題する本は,そのことをどう裏づけていますか。(ロ)3人のヘブル人の場合と同じく,これらのクリスチャン証者は,もう一度考え直して「ひれふす」ことを,どのようにすすめられましたか。彼らはどうしましたか。

2 「しかし,たいした事はあるまい」と言う人がいるかも知れません。しかしこのような人は,やや近視眼的ではありませんか。わずか30年前のヒトラーのドイツを考えてごらんなさい。ヒトラーは,国家の崇拝をすべての人に要求しました。かぎ十字章に手をあげてヒトラー万歳を唱えない者は,強制収容所での死に追いやられました。ヒトラーもいわば火の爐を用い,人々を計画的に餓死させ,またガス室で殺しました。ジェムマ・ラガーディア・グラックは「マイ・ストーリー」の8章に次のことを書いています。「ここで収容所内の聖書研究生〔エホバの証者〕について,簡単にお話ししましょう。彼らは,聖書を文字通りの真理として信ずる宗派の人々でした。私はルーベンスブルックに来て,この宗派の存在をはじめて知ったのです……。ルーベンスブルックにいた聖書研究生の大部分は,素朴で正直な主婦や母親であり,働き者でした。彼らはたいてい最も激しい労働に従事していました。彼らはナチスがルーベンスブルックに収容所を作った時から収容されており,あらゆる建設の仕事に使われてきたとの事です。私はこれらの婦人の強固な性格に驚嘆させられました。彼らは固い意志と信仰を持っていました。1933年,ヒトラーが政権を得たとき以来,彼らはナチスの定めた『ヒトラー万歳』の敬礼をすることを拒絶したために投獄され,8年,10年あるいは12年間も収容所にいる人々でした。聖書研究生は政治問題に関して中立の立場を保つ権利をあくまで求め,神ではなくて人間の建てた権威に敬礼を強制されても,それを拒絶する権利を固守したのです。『カイザルのものはカイザルに,神のものは神に返す』のが,彼らの信条でした。官憲主義のナチス政権がこのような不服従を許すはずがなく,聖書研究生は何千人と捕えられて収容所に送られました。かつてゲシュタポは,聖書研究生が信仰を否認して,その旨の書類に署名さえすれば釈放され,迫害もなくなることを言明しています。信じ難いことですが,それに署名した者はいませんでした。彼らは苦しみを甘んじて受け,解放の時を忍耐して待ちました」。

3 元ニューヨーク市長の故フィオレロ・ラガーディアの姉にあたるジェムマ・ラガーディア・グラックは,ヒトラーの強制収容所に過ごした経験を書いた本を1961年に出しました。これは,ドイツのクリスチャン・エホバの証者が,ダニエルの3人の友と同じく,考え直して拝む機会を与えられたことを証明しています。この経験をしたエホバの証者の一部は,今日でも生きています。彼らは声明書に署名してヒトラー万歳を唱えさえすれば,迫害から解放されたのです。しかし彼らは3人のヘブル人と同じく,「おがむ」ことを拒絶しました。それは人間よりも神に従ったからです。彼らは,からだを殺しても魂を殺すことのできない者を恐れませんでした。

人を恐れない

4,5 神の民が国家主義の空気の中でも恐れていないことを示すどんな経験が,現在の東ドイツにありますか。

4 ヒトラー時代は過ぎ去りました。しかし国家主義的な空気は世界中にみなぎっているではありませんか。共産主義の支配下におかれた東ドイツにおいても,国家主義的な空気の中でエホバ神の正しい崇拝は反対を受けています。東ドイツにいるエホバの証者の一少女は,学校で良い成績をおさめていました。最近,「なぜ労働者階級だけが国家を指導する権利を持つか」という題の作文が課せられました。

5 神の国の来ることを祈り,神の国が全地を治めることを信じている少女は,国家主義的な答えを書くことができませんでした。そこで神の国が人類の唯一の希望であり,キリスト・イエスが正義を以て治めること,労働者階級がエホバ神の支配にとって代わることはできないことを書いたのです。少女は3人の先生の前に呼ばれ,作文の趣旨に反対の先生たちから神への信仰を笑われ,書き直さなければ悪い点がつくと言われました。少女は自分の信仰を説明し,妥協しませんでした。そして質問に対して,神のことばから正直に答えました。それで学校側は遂に少女の正直をほめました。

6 黙示録 14章7節は,エホバの崇拝者をどのように力づけますか。

6 若いクリスチャンが聖書の原則に固く従うには勇気がいります。3人のヘブル人もこの立場をとりました。彼らは子供の時から真理を学んで心を訓練したのです。真実の崇拝の正しい手本を全人類の前に示さなければなりません。あらゆる国の人々が次の言葉に従わなければなりません。「神をおそれ,神に栄光を帰せよ。神のさばきの時がきたからである。天と地と海と水の源とを造られたかたを,伏し拝め」。(黙示 14:7)いまは決定を下すべき時です。あなたはどうしますか。

7 現在見られる信仰のどんな手本が注目されますか。

7 鉄のカーテンの背後においては,エホバの証者が印刷物を用い,あるいは口頭で聖書の真理を伝えることが禁ぜられています。いままで何千人のエホバの証者が,聖書のことを語ったために投獄されています。神の国の福音を伝道したために終身刑を宣告されていた3人のエホバの証者が,最近,釈放されました。投獄されて以来16年目のことです。その一人は75歳ですが,ヒトラー時代に9年,共産主義の支配下に15年を刑務所で過ごしました。考えてごらんなさい。この人は聖書をあえて伝道したために,生涯のほとんど3分の1にあたる24年間を刑務所で過ごしたのです。彼はヒトラーとそのナチズム,国家主義をたたえることを拒絶しました。また共産主義者に従って自分の神を否定することを拒絶しました。「わたしたちはあなたの神々に仕えません」と言う人が今日もいます。―ダニエル 3:18。

8 エホバ神のしもべである二人の娘は,カトリックのスペインでどんな仕打ちを受けましたか。何のためですか。

8 1964年6月10日,スペインのある村から首府マドリッドに買物に出た二人の少女がありました。エホバの証者である二人は機会のある毎に神の国の福音を人々に語りました。「行って,すべての国民を弟子と(せよ)」と,イエスは命じたではありませんか。(マタイ 28:19)かなりの人々に話し,買物もすませてのら,バスで帰途についたところへ,警官が来てバスからおろされ,警察に連行されました。二人は6月10日の晩8時から翌11日の午前11時まで15時間にわたって,取りしらべを受けました。このカトリックの国は,少女たちの使ったカトリック聖書に述べられている神の国のことが人々に知れるのを恐れているのですか。少女たちの父親は,マドリッド近くの小さな町にあるエホバの証者の会衆の監督です。それで二人は真理を教えられており,真理を語り告げることを恐れませんでした。「エホバの証者の宗教に属し,エホバの証者の宗派に人々を改宗させる行動を,首都に来て行なった」との理由で逮捕され,罰金を課せられたにもかゝわらず,恐れずに神の側に立った娘を見て,父親は満足を覚えたに違いありません。

9 スペインの独裁的,国家主義的な支配の下で受けた反対のために,神の民は崇拝をやめましたか。事実は何を示していますか。

9 国家主義的,独裁主義的なスペインにおいては,「あなたの神を崇拝してはいけない。この国では神のことばに関して自分の見解を述べてはならない」と言われます。しかし逮捕され,罰金を課せられ,投獄されても,真実のクリスチャンはやめません。エホバの崇拝は常に第一です。1950年のスペインでは,わずか93人が聞く耳を持つ人々に語っていました。1965年の今日,これら二人の少女をも含めて3502人のエホバの証者が伝道しています。スペインにいるエホバのしもべは,迫害されても熱意を失いませんでした。他の国においても,迫害がエホバの証者の熱意をさますことはありません。あなたは,まわりの人々に救いの音信を伝えるために何をしていますか。

10 スペイン政府の反対を物語るどんな例がありますか。

10 このような経験はめずらしくありません。カトリックが独裁的に支配するスペインとポルトガルにおいてエホバの証者が迫害されていることは,「ものみの塔」と「目ざめよ!」誌上でくわしく伝えられました。しかしここでもう一つの実例をあげると,1964年4月2日のこと,スペインのある家に警官がふみ込みました。警官は聖書,聖書文書,家のかぎを押収し,27歳のエホバの証者の奉仕者を逮捕しました。彼は1963年6月にも逮捕されており,聖書を伝道して「改宗させる活動」を行なったかどにより30日間,刑務所に入れられました。警官たちが捜索しているところへ訪れた17歳の別の奉仕者も,逮捕されました。二人とも20日間拘禁されてから釈放されています。このような妨げがあっても,スペインのエホバの証者は若い人も婦人も老いた人も伝道をつづけます。カトリックの牧師は,カイザルにすべてのものを返すようにと人々に告げていますが,エホバの証者はカイザルのものだけをカイザルに返し,神のものを神に返します。

11 キューバにいるエホバのしもべは,全能の神への忠節を第一にしているため,どんな仕打ちを受けてきましたか。

11 キューバでは新聞,ラジオ,テレビを通じて国家主義が大きく叫ばれています。支配者は国家に対する忠節を第一にすることを求めます。そこでクリスチャンには勇気が必要です。二人のエホバの証者が,聖書の教え通り,神の国を家から家に伝道していました。そのために二人は4カ月間の禁固を宣告されました。旅行して奉仕する巡回のしもべ二人も,神の国を伝道したため,刑務所に1カ月間入れられました。同じくキューバで6人の会衆のしもべが投獄され,ある者は3カ月,ある者は4カ月間拘禁されました。神について,また過去と将来における神のみわざについて真理を自由に語るならば,こういう事になるのです。エホバの証者はその活動をやめて,共産主義に関する国の教えに同調するようにと告げられました。クリスチャンはそうすることができません。神のことばは次のことを述べているからです。「そしてこの御国の福音は,すべての民に対してあかしをするために,全世界に宣べ伝えられるであろう。そしてそれから最後が来るのである」。(マタイ 24:14)あなたはだれに従いますか。

12,13 (イ)アフリカの一部の政党は,なぜエホバの証者を迫害しましたか。この迫害はどの程度にまで及びましたか。(ロ)世界の支配者はどんな精神を持っていますか。

12 アフリカにおいては,人々を国家主義的なグループに加わらせようとする政党からの圧迫が強く感じられ,エホバの証者に対する暴力行為がひん発しています。エホバの証者が,政治団体に関係することを拒絶すると,家に石を投げられたり,家をこわされ,自分の身にも暴行を受けることが少なくありません。政治的な暴力にも負けずに,エホバ神とその御国の側に立つには本当の信仰が必要です。ある監督と数人の御国伝道者はひどく打たれ,病院で治療を受けました。そのうえ畑も焼き打ちにあいました。別の所で家,御国会館,穀物倉庫を焼かれた例もあります。政党の手で村を追われ,中には捕えられて打たれた人々も出ました。このような迫害の原因は,エホバの証者が政治に携わることを拒絶し,国家の崇拝を拒絶するからにほかなりません。これに反して,大いなるバビロンすなわち偽りの宗教の世界帝国に属する宗教団体は,国家主義的な風潮に迎合し,「ひれ伏して金の像を拝む」ことを少しもちゅうちょしません。

13 今日の支配者は,このような事態が公にされることを望みません。しかし人類の世界は,古代バビロンの王ネブカデネザルの時とくらべて少しもよくなっていないのです。今日の支配者も同じ精神を持ち,「私のたてた国家主義的な像をひれ伏して拝み,言われた通りにしなければ,暴徒の手で火の爐に投げ込まれるだろう」と言います。

14 真のクリスチャンは,なぜこれらの苦難に耐えますか。いまどんな賢明な決定をするべきですか。

14 真のクリスチャンはこれらの苦難を耐え忍びます。ここにあげた幾つかの例は,今日,世界各地で何が起きているかを物語っており,私たちへの警告となっています。エホバのクリスチャン証者は妥協できません。共産主義諸国において,エホバの証者は地下に潜って伝道しなければなりません。神の会衆として集まるとき,エホバの証者はひそかに集まらなければならないのです。たいていの人は言います,「エホバの証者のように極端になるのは愚かだ。それはわざわざ迫害を招くようなものだ」。しかしエホバの証者は迫害されることを望んでいるのではありません。それはだれを崇拝するか,国家すなわちカイザルと,神すなわちエホバと,そのいずれを崇拝するかという明白な問題です。神の国の下に永遠の生命を望むならば,あなたも何時かはその決定を迫られるでしょう。のばさずにいま決きめるほうが賢明です。「エホバのいかりの日のいまだ汝等に来らざるさきに……地のへりくだるものよ汝等エホバを求めよ」。(ゼパニヤ 2:2,3,文語)あなたの決定が,いまエホバに仕えることでありますように。

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