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  • 今日の若い人々にはどんな将来がありますか
  • エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1970
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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1970
塔70 6/15 364–370ページ

今日の若い人々にはどんな将来がありますか

「汝の少き日に汝の造主を記えよ」― 伝道 12:1

1,2 1914年以降の時代の特色をあげなさい。

今日の若い人々は人類史上最も凶暴な時代に生を受けました。その時代は,1914年に起きた人類最初の世界戦争をもって始まり,その大殺りくのため,軍人と民間人合わせて1,300万人余りの命が奪われました。この戦争の恐るべき流血と非道な暴力行為は,人間同士のさらに驚くべき非人道的な行為を招来する一因となったようです。

2 第一次世界大戦後,20年もたたないうちに,ナチス・ドイツには恐ろしい強制収容所が建てられ,何百万人もの収容者が計画的に殺害されたのです。そして第二次世界大戦は第一次世界大戦をはるかにしのぐ暴力と残虐をふるい,2,200万人もの命を奪い去りました。その後,小規模な戦争が火山の爆発のように,いわば周期的に続発してきました。

3 世界戦争は人々の道徳観にどんな影響を及ぼしたと考えられますか。

3 人間が人間に対して示してきた非人道的な行為は,この凶暴な時代に生を受けたおとなと若い人々の双方に,容易にはぬぐい去れない有害な影響を及ぼしたと考えられます。人間の生命・法と秩序・正しい道徳に対する尊敬の念は地に落ちました。今や非行青少年が破壊や不法行為など無分別なしわざに携わるのは珍らしいことではありません。殺人・強奪・強姦・窃盗その他の犯罪がそれら若者のあいだで年ごとに増大の一途をたどっているのも不思議ではありません。多くの国では都市を戦場に化するような暴動もふえています。わたしたちが今目撃しているのは聖書がむかし予告した事柄なのです。「あしき人と人を欺く者とは,ますます悪にすす(まん)」― テモテ後 3:13。

4 多くの人が恐れをいだいているのはなぜですか。

4 こうした風潮を見て人々は将来を恐れています。増大する暴力行為と不法には,減少する様子が見られません。そのうえ人々は,世界的な核戦争の大災害の絶えざる脅威を痛切に感じています。予告どおり人々は,「世界にきたらんとする事を思ひて胆を失(う)」に至っているのです。―ルカ 21:26。

5 若い人々が自分たちの将来についていだく疑問の幾つかをあげなさい。

5 それで,今日の若い人々の将来はどうなるのでしょうか。絶えず引き起こされる多くの戦争の一つのために悲惨な死を遂げるか,それとも自分のからだを台なしにされるのですか。法と秩序の完全に崩壊した凶暴な事物の体制の下で,恐れと不安をいだいて生きるのですか。幾億人もの命が奪われると推定されている,全地をおおう核戦争で消滅してしまうのですか。それとも今日の体制よりすぐれた,全地に及ぶ事物の体制下での平和で安全な将来を迎えるのでしょうか。

6 若い人々が,創造者の語ることに十分の注意を払うのは良いことです。なぜですか。

6 将来を見通すことは人間にはできません。しかし人間の創造者にはできるのです。創造者の語ることに十分の注意を払うなら,若い人々は,平和で安全な将来,どんな楽しい夢にもまさる将来をどうすれば自分のものにすることができるかを学べます。しかしその事を取り上げる前に,人間の創造者エホバ神が,罪深い人類の凶暴な現在の世界に対して何をもくろんでおられるかを考慮しましょう。その将来はまた,今日の若い人々の相当数の直面するものとなるでしょう。

「ノアの日にありしごとく」

7 1914年以後の時代は,他のどんな時代と比べることができますか。両者はどのように類似していますか。

7 1914年以後の時代は,暴力と不法できわだった人類史上の別の時代と比べることができます。その時代の人々もやはり,正しい道徳規準を捨てて,他の人の利害あるいは福祉を顧みず,利己的な欲望に動かされるまま,自分の好むところを行ないました。聖書の創世記を開いて,その6章5節を読んでごらんなさい。人々の考えは「つねにただ悪きのみな(り)」となされています。ここで11節の次のことばに注目してください。「世神のまへに乱れて暴虐世にみちたりき」。今日このとおりの状態が全地に見られます。ですから,ノアの日の大洪水直前の時代は,1914年以後の時代と実によく似ています。

8 当時の世界の悪に対してエホバはどう応じられましたか。

8 さて悪のはびこった当時の世界に対してエホバ神がどう応じられたかに注意してください。「神ノアに言たまひけるは すべての人の末期わが前に近づけり そは彼らのために暴虐 世にみちればなり みよ我 彼らを世とともにほろぼさん みよ我 洪水を地におこしてすべて生命の気息ある肉なる者を天下よりほろぼし絶ん 地にをる者はみな死ぬべし」。(創世 6:13,17)そしてそのとおりのことが起きました。人間はもとより息をする地上の他の生物で,ノアが建造した水のもらない巨大な船に避難しなかったものすべては,洪水の水で溺死しました。(創世 7:17-23)しかしノアと彼とともにいた他の7人の人々は生き残り,水が引いた後,再び地上で生活しはじめました。

9 ノアの日に起きた事柄は,わたしたちにとってどんな意味をもっていますか。

9 4,000年余の昔に起きた歴史上のこのできごとは,わたしたちにとって何を意味するものですか。それは,暴力をはじめ,創造者が悪とみなす事柄すべてをほしいままにした世に対して,人間の創造者がどう応じられたかを示す実例です。罪深い人類の現在の世界は,それ以上ではないにしても,それに劣らず悪いものではありませんか。創造者はこの世界に対してもご自身の憤りを表わされるに違いない,と考えるのは理にかなっていませんか。かつての世界に対するその忍耐が尽きたように,現在の世界に対するそれもまもなく尽きようとしています。

10 現在の凶暴な事物の体制に対してエホバは何を行なうと約束されましたか。

10 エホバ神は,将来行なわれた事柄を事前に警告して,「地をほろぼす者をほろぼ(す)」であろうと,約束されました。(黙示 11:18)神がノアの日の世界を罰した時,突然のことに,人々は不意をつかれました。もっともノアは人々に警告したのですが,人々はノアのことばを信じなかったのです。罪深い人類の現在の世界も同様の経験をするでしょう。神のみことばの予告することに注目してください。「汝らは〔エホバ〕の日の盗人の夜きたるがごとくに来ることを,自らつまびらかに知ればなり。人々の平和無事なりと言ふほどに,滅亡にはかに彼らの上にきたらん,はらめる婦に産の苦痛の臨むがごとし,必ずのがるることをえじ」。(テサロニケ前 5:2,3,〔新〕)盗人がその被害者の予期しない時に不意をついて押し入るように,神が現在の事物の体制にもたらそうとしておられる破滅は人々を不意に襲うでしょう。

11 大洪水前の世界の滅びは,現在の事物の体制に臨もうとしている事柄を前もって警告するものとみなせます。なぜですか。

11 イエス・キリストは今日の時代をノアの日と比べて言われました。「ノアの日にありしごとく,人の子の日にも然あるべし」。(ルカ 17:26,27,30)人々の行為・その不信・不道徳・暴力・神からの警告に対する無関心さには著しい類似点が見られます。その大洪水前の世界の滅びは,不従順な人々の現在の世界が神の御手から受ける事柄を前もって警告するものである,とイエスの話を聞いた人々に結論づけさせる意図がなかったなら,イエスはそうした比較をなさらなかったことでしょう。使徒ペテロはこのことの正しさを示し,当時の世界に起きた事柄と,現在の世界に生じようとしている事柄とを明確に対照させています。そして,現在の「天」と「地」は「敬虔ならぬ人々の審判と滅亡との日まで保た」れているとペテロは述べています。―ペテロ後 3:5-7。

「終わりの日」

12 (イ)1914年以後のこの時代は,まさしくなんと呼ぶことができますか。(ロ)このことは,神のお目的とご命令を無視する若い人々にとって何を意味していますか。

12 これらの,またその他の預言は,1914年以後の異常なまでに凶暴な時代が「終わりの時」,また現在の事物の体制の「終わりの日」であることを明示しています。これは,神のお目的やご命令を無視する今日の若者にはごく短い将来しか残されていないことを意味するものです。現在の事物の体制にしがみついて,生き残るための神の取り決めを無視するそれら若者に,現体制の終わりを生き残ることがどうして期待できるでしょうか。それは,緊急避難警報が出されているにもかかわらず,沈没しかけている船にあえてとどまり,船もろとも滅びてゆくようなものです。

13-15 (イ)今日どんな道を取れば生き残ることができますか。若い人々の多くにとってそれは何を意味しますか。(ロ)変化しなければならないのはなぜですか。

13 「終わりの日」の今は,現在の邪悪な人類の世の歩みからのがれ,この世界から離れるべき時です。(コリント後 6:14-17)この世界の暴力・不法・不道徳・その政治的また商業的な腐敗・神の御心に対するその不敬の念などをあとにして,エホバ神に対する従順と忠実というクリスチャンの清い道を歩まねばなりません。今日これこそ,かつてのノアとその仲間の場合と同様,生き残るための道なのです。

14 それには,今日の若い人々の多くは考えを変え,ひととなりを変えねばなりません。道徳心をことごとく放棄しながら,生き残れるとはもはや考えられません。淫行その他道徳的に汚れた行為を禁ずる神の律法を時代遅れのものとみなす若者を,神が生き長らえさせる必要がありますか。神は,大洪水前の世界の悪を愛した人々を生き長らえさせませんでした。ですから,現在の世界の悪を愛する人々を,神が生き長らえさせるに違いないと考えるのは不合理です。そうした人々は聖書によれば,「恥を知ら(ぬ)」人で,「放縦にすべてのけがれをおこなはんとて己を好色にわたした」人なのです。(エペソ 4:19)ゆえに,ひととなりを変えねばなりません。

15 道徳的に汚れた行為をならわしにし,親に不敬を示し,法律上正当な権威に逆らい,幻覚剤の使用などを含めた官能的な快楽を飽くことなく追求し,無神論に傾くおとなの不敬虔な考えをいだく若者が,罪深い人類の現在の世界の終わりを生き残れるとどうして考えられるでしょうか。そのような人は,大洪水で滅ぼされた,ノアの日の人々に似ていませんか。その考え方,また生き方すべては,神の正しい律法に対する不敬の念をあらわに示しています。生き残ることを願うなら,神のみことばに動かされて,自らを変化させなければなりません。正しくないことを愛する者を,神が生き長らえさせてくださるとは決して考えられません。(エペソ 4:23,24)そのような若者は,現在の事物の体制にまもなく臨もうとしている,予告された「全能の神の大なる日の戦闘」で命を断たれてしまうでしょう。―黙示 16:14。

16 若い人々のすべてが神の律法やお目的に対して無関心ですか。

16 とは言っても,今日の若い人々のすべてが,神のお目的とそのすぐれた律法に無関心なのではありません。そのすべてが世俗的な若者のゆがんだ考え方,またその不法行為に巻き込まれているわけではありません。自分たちの「少き日に[自分たち]の造主をおぼえ」ようとしている若い男女はかなりいるのです。(伝道 12:1)その将来は他の若者のそれとは異なっています。

すぐれた将来を持つ若い人々

17 今日,ある若い人々は他の若者とどのように異なっていますか。

17 ノアの大洪水の前,大多数の者の道に従わず,神の御心に一致した生活を選んだのは8人だけでした。そのうちひとりとして,当時の暴力行為や不道徳に携わった者はありません。同様に今日でも,大多数の人々の不敬虔な生活や不法にくみしない人々がいます。その中には,自分と同じ年ごろの仲間の人々に喜ばれるより,神に喜んでいただくことを重視するりっぱな若い男女がいます。彼らは,他の若者にどう考えられ,あるいはなんと言われようと,それにはかかわりなく,神の正しい律法を自分たちの行動の指針とします。

18 エホバは若い人々にどんな良い助言を与えておられますか。その結果,彼らは何を行なうことができますか。

18 神の知恵を尊重するそれらの若い人々は,しるされたみことばの中で神が勧めておられる賢明な助言に耳を傾けます。彼らに語りかけておられる神のことばに注目してください。「我が子よ 汝もし我がことばをうけ 我が誡命を汝のこころにをさめ かくて汝の耳を知恵に傾け 汝の心をさとりにむけ(なば)汝エホバをおそるることをさとり神を知ることをうべし」。彼らはまた,「公義と公平と正直と一切の善道を」悟るでしょう。―箴言 2:1,2,5,9。

19 (イ)彼らは世のできごとのためにろうばいしたり,世の指導者たちの行動のために幻滅させられたりしません。なぜですか。(ロ)彼らは何を行なう勇気を持っていますか。

19 しるされた神のみことばの知恵に注意を払うこれらの若い人々は,世のできごとの成り行きにろうばいさせられたり,世の指導者が不正を行なうのを見て幻滅させられたりしません。またこの時代が「終わりの日」であることを示す証拠を,それらのできごとの中に認めることができるのです。今日の罪深い人間の凶暴な世界に執着する人々の将来はみじめなものであることを知るゆえに,彼らは他の人と異なる道,すなわち神の律法と御心に一致した道をまっしぐらに進む勇気をもっています。これはやさしいことではありません。そのためには,一般に受けるものとは異なる行動をしなければなりません。そしてそのために,他の人から悪しざまに言われるかもしれないのです。―ペテロ前 4:4。

20 神から離れた人類の世界と歩みをともにすることは賢明ではありません。それが明らかなのはなぜですか。

20 皆のするとおりにして,人々に受け入れられるほうが,ずっと容易でしょう。しかしノアの3人のむすこがそうした道をとり,神の目に正しいことをしっかりと守らなかったなら,どうなりましたか。彼らの前途は,当時の古い事物の体制とともに大洪水で終わりを告げたことでしょう。大多数の人の目によしとされる事柄を彼らが行なわなかったのは,正しいことだったのです。当時を回顧すると,このことは明らかではありませんか。

21 (イ)多くの若い人々は将来どんな経験にあずかれますか。(ロ)神に従うあなたが人からなんと言われるかに心を用いることよりも重要な事柄があります。それはなんですか。

21 今日の多くの若い人々が,他人の言動にはかかわりなく神の目に正しい事柄をしっかり守ったことを回顧して,歓喜する時が訪れるのは,さほど遠い将来ではありません。それこそ,ノアの大洪水でその時代の人々が滅び去ったのち,ノアの3人のむすこたちのいだいた感慨だったに違いありません。しかもその3人は生き残っていたのです。他の人から悪く思われ,また悪く言われようと,あるいは何をされようとも,生き長らえることのほうが重要ではありませんか。人々になんと言われようと,神の目に正しいことを行なって,彼らが存在しなくなったのちも,ずっと生きているほうがまさっていませんか。今,卑しい犬か何かのように人から思われても,「生る犬は死る獅子にまされ(り)」ということを銘記すべきでしょう。―伝道 9:4。

22 神の是認を得る若い人々にはどんな将来がありますか。

22 現在の古い事物の体制が過ぎ去るとき,神の是認を得る若い人々は,この地上で永遠に生きる見込みがあるのです。それはなんと驚くべき将来でしょう。聖書は彼らにこう保証しています。「世と世の慾とは過ぎゆく,されど神の御意をおこなふ者は永遠にとどまるなり」― ヨハネ第一 2:17。

23 とこしえの命を伴う将来をなぜ非現実的な事柄とみなすべきではありませんか。

23 限りない将来,とこしえの命を伴う将来について語るのは非現実的ではないか,と思われるかもしれません。年老いて死ななかった人を見たことがないからといって,人間は永遠の若さと命を持つことはできないと言えますか。神と,王なる御子イエス・キリストに従い,かつ仕える人々にこの約束を与えておられるのは,最初に人間を創造したエホバ神であることを忘れないでください。(ヨハネ 3:16。ヘブル 5:9)樹木がどれほど生きられるかを考えてごらんなさい。巨大なセコイアの中には,樹齢3,000年を経て,なお今後何年も生きるものがあるのです。こうした長い命を樹木に与えることができる以上,愛と崇拝また服従と奉仕を神にささげる理知ある創造物に,神がとこしえの命をお与えになるのは理にかなっていませんか。

若い時に創造者に仕える

24,25 (イ)若い人が物質的なもの以上に追い求めるべきどんなまさったものがありますか。(ロ)物質的なものを追い求める生き方は愚かなものであることを説明しなさい。

24 若い人々が自己本位な益を求めて,若さにあふれる力と鋭敏な努力を投じて追求できる事柄は,商業界には数多くあります。しかし,それはどれほど永続する益をもたらしますか。ノアの日の人々が飽くことなく追い求めた物質的なものは,大洪水に襲われた時,なんの役にもたちませんでした。自分の命を長らえさせることを,お金や物質の持ち物の追求に優先させるほうが賢明ではありませんか。「終わりの日」の今日,若い人々は,物質的なものに対する欲望ではなく,自分たちの創造者への奉仕を第一にすることにより,その賢明な道を歩めるのです。―ルカ 12:15,22,23。

25 物質の持ち物は時たつうちに質が落ち,使用するにつれて消耗しますから,所有者が益を受ける期間は限られています。たとえば,若々しい力と意気を事業に投じ,やがて相当な収入を得る人のことを考えてみましょう。その人は多額の銀行預金を持ち,かなりの証券などを所有していますが,それらはいったいどれほど安全ですか。経済危機に見舞われれば,それら証券の価値は暴落し,銀行が閉鎖されれば,無一文になる場合もあるのです。深刻な金融危機に襲われれば,預金の安全が政府によって保証されている国でさえ,そうした事態が生じうるのです。一方,とめどもないインフレのため,たくわえたお金の価値がすっかり減少する場合もあります。たとえこうした不測の事態が生じなくても,営々と働いてたくわえたものすべてを残して急死することもあるのです。そのお金や物質の持ち物は,その時なんの役にたつのですか。―ルカ 12:16-21。

26 神に仕えることは,物質的なものを追い求める生活よりまさっています。なぜですか。

26 若い人は創造者に仕えることによって,はるかに有益な目的のために自分の精力をささげることができます。そうすれば,現在の事物の体制の終わりを生き残るのに不可欠な神の恵みを得る道を歩むことになるでしょう。これは,時たつうちに質が落ちたり,消耗したり,当人が死んでその益にあずかれなくなったりすることのない「財宝を天に」積むようなものです。ノアとそのむすこたちは,神に従い,かつ仕えることによって,大洪水の時に自分たちの命を長らえさせる宝を積んだのです。その宝とは,神からの是認と祝福また保護を意味しました。不従順な人類の現在の世界の終わりの日である今,それこそ若い人々のなすべき賢明なことではないでしょうか。―マタイ 6:19,20。

27,28 エホバの証人の中の若い人々は,自分たちの創造者にどのように仕えていますか。彼らの将来は,創造者に仕えない若者のそれよりはるかにすぐれています。なぜですか。

27 エホバの証人の中の若い人々はクリスチャンの宣教に携わって,このことを行なっています。聖書の命令に従う彼らは,解放をもたらす,神のみことばの数々の真理を,「公然にても家々にても」伝道し,かつ教えているのです。(使行 20:20。マタイ 28:19,20。ヘブル 13:15)それは,人々の心を創造者に向けさせ,自分たちの命を長らえさせるに至る道に彼らを歩ませるすぐれた仕事です。

28 それら若い人々は,その宣教から物質的な益は何も得ていませんが,限りなく続く霊的な益を受けています。彼らは自ら「財宝を天に」積んでいるのです。神に仕え,かつ従うこれら若い人々のために神がもくろんでおられる将来は確かに,神を無視している若者たちの短い前途よりはるかにまさっています。官能的な快楽や物質上の富また個人的な名声を追い求める,ごく短期間の自己本位な生活より,とこしえの命を持つ生活のほうがはるかにまさっていませんか。彼らはそう考えているのです。

29,30 神を恐れる若い人々は,どんな種類の事物の体制の下で生活することを望めますか。

29 自分たちの創造者に仕えて,現代の若者の大多数とは異なる生き方を選ぶそれらの若い人々は,今日のような凶暴かつ自己本位で不穏な事物の体制の下で,いつまでも生きてゆくのではないのだろうか,と考えてはなりません。そうではありません。現在の凶暴な体制と,それに執着してやまない者すべてに神が終わりをもたらされるとき,新しい事物の体制がそれに取って代わるのです。そして,生き残る人々は神の御国の正しい統治を受けるのです。

30 その王であられるイエス・キリストは公正と正義をもって統治なさるでしょう。その時,エホバ神から善意を差し伸べられる人々は,地上で永遠の平和と安全にあずかることになっています。(ルカ 2:14。イザヤ 9:6,7)これはわたしたちの創造者が意図された事柄です。しかも創造者が意図される事柄で実現されずに終わるものは一つもありません。―イザヤ 55:11。

若い人々のための偉大な特権

31 神の組織内の数々の奉仕の特権ゆえに,若い人々は何を行なえますか。そうした特権の一つをあげなさい。

31 今日,エホバの地上の組織内には,献身した若い人々のための奉仕の偉大な特権が数々あります。そうした特権にあずかることによって,同胞に益する有意義な仕事を行なえます。しかしそれ以上にたいせつなこととして,それは創造者に誉れをもたらします。そうした特権の一つは,神のお目的を宣明し,かつ,しるされたみことばの,解放をもたらす数々の真理を人々に教えることに時間の大半を費やすわざです。これは開拓奉仕と呼ばれており,イエス・キリストの使徒パウロの行なった宣教のわざに比べることができるでしょう。パウロは自分の時間のほとんどを創造者に仕えるそうしたすぐれた道に費やしたのです。

32 開拓者たちはどのようにして生活費をまかないますか。彼らは「推薦の書」をどのようにして積み上げていますか。

32 パウロは生活費をまかなうために世俗の仕事に一部の時間をあてましたが,今日の開拓者も同じことをしています。(使行 18:3; 20:34)エホバに仕えるそれら全時間のしもべたちは,パートタイムの世俗の仕事を持っているので,実際に伝道し,神のお目的を人々の家で教えるわざに,毎月少なくとも100時間を費やすことができるのです。若い開拓者たちによるこの利他的なわざによって,大ぜいのりっぱな人々が助けられ,現在の事物の体制の終わったのちの驚くべき将来に通ずる,エホバの喜ばれる道をいま歩みはじめています。こうしてそれらの若い人々は,「推薦の書」,つまり自分たちの良いわざの証拠となる生きた推薦状を積み上げているのです。―コリント後 3:1-3。

33 若い開拓者たちには,どんな特別の奉仕の特権にあずかるすぐれた見込みがありますか。

33 開拓奉仕にはいる若い人々には,ものみの塔ギレアデ聖書学校に入学するすばらしい見込みがあります。この学校では,外国の土地における宣教者の仕事に備えることができます。これは若い人々が,神のお目的について聞いたことのない人々にほんとうに仕える奉仕の特権です。そして,そうした人々の言語を学び,しるされた神のみことばの,解放をもたらす数々の真理を,泥の家また宮殿のいずれを問わず,まさしく,人々の自宅で教えられるようになるのです。こうした特別の訓練を受ける若い人々の中には,やがて,ものみの塔協会の旅行する代表者として特別の資格を持つ立場に用いられたり,一国の宣教のわざを監督する責任をゆだねられたりする人もいることでしょう。

34 ものみの塔協会の支部の一つで,自分たちの創造者に仕えたいと願う若い人々には,どんな特権が待っていますか。

34 若い人々にはほかにもすぐれた特権があります。それは,ものみの塔協会の90余の支部の一つで特別のわざに携わることです。それら支部の幾つかには,神のみことばの,命をもたらす真理を,人々に教えるのに役だつ出版物を生産する印刷施設があります。特にそうした支部では,神への奉仕に若いエネルギーをささげたいと願う献身した若い男女が有用な働き手となれます。ニューヨーク,ブルックリンの,ものみの塔協会の本部およびその農場では,献身したエホバの証人が合計1,400人ほど働いています。そのうち,聖書また聖書研究の助けを生産する仕事や,この巨大な施設を運営するための他の数多くの仕事のいずれかに携わっている30歳以下の若い人々は,およそ900人います。彼らもまた,晩の時間や週末をクリスチャンの宣教に費やしています。これは,現在の凶暴な事物の体制に残されている数年のあいだ,若い人々が自分たちの創造者に仕えるなんとすぐれた道でしょう。

35 若い人々には,何を行なうことが勧められていますか。

35 もしあなたが若い人々のひとりであるならば,まもなく過ぎ去ろうとしている現在の事物の体制の下で,官能的な快楽を追求したり,富や地位を得ようとしたりして,自分の命を浪費する必要がありますか。不正な事柄を追い求めて,大洪水で命を断たれた,ノアの日の若者のようになる必要がありますか。1914年以来の今の時代が「終わりの日」であることを示す証拠をよく考えてください。しるされたみことばの中に,あなたのために神が備えてくださった賢明な助言に注意を払ってください。そして,神が行なうと語った事柄は,神がそのとおりになさるということを信じてください。あなたの創造者に仕え,従順な人間のために創造者が意図されたすばらしい将来を楽しんでください。

[369ページの図版]

将来に期待をいだく若い人々は,クリスチャンの宣教に携わって,「財宝を天に」積んでいる

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