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過去の行為の憂慮すべき反響
● 最近出版された「余波」と題する本は,かなり強烈な反響を引き起こすかもしれません。その本は,亡命したナチ戦犯(その多くは南アメリカに逃亡した)を捜し出して告訴するために第二次世界大戦後払われた努力を詳述しています。強烈な反響を呼ぶものと考えられているのはなぜですか。書評家ハワード・M・キャプラン(サンデー・デンバー・ポスト紙所属)によると,それはおもに,カトリック教会がナチ亡命者のために新しい身分証明書や偽造旅券を供したり,時には“聖職者のための身分保護”を適用したりさえして,「ローマやバチカンが多くのナチ上級党員の逃亡経路となった,のっぴきならない証拠」が挙げられているからです。引用されている一つの資料であるドイツ空軍の名撃墜手ハンス・ルーデル大佐の日記は,「教会は,われわれの多くの海外逃亡を助けてくれた」と述べています。
それは信じ難いことですか。第二次世界大戦中にエドモンド・A・ウォルシ司祭が,ワシントン特別区で行なった講演を思い起こせば,さほど信じ難いことではありません。その講演について報じた1940年2月17日付ニューヨーク・タイムズ紙はこう述べています。「[カトリックの]ジョージタウン大学の……エドモンド・A・ウォルシ博士は,今夜,ドイツの戦争目標は神聖ローマ帝国の再興にあると略述した」。ウォルシ博士は,ナチ独裁者ヒトラーがまさにその目標について語るのを直接聞いたと述べました。
政治的な陰謀に携わるどころか,イエス・キリストは,ご自分の追随者はこの世から離れていなければならないと言われました。(ヨハネ 15:17-19; 17:14)聖書のそのような規準に従わない宗教団体は,過去の行動の思いがけない悪影響を被って非難を招く場合でも,自らを責める以外になすすべがありません。
盛んに出版される宗教書
● 「教会員は減少しているが,宗教心に訴える書籍の需要は急増している」とザ・クリスチャン・センチュリー誌は最近述べました。数年前,宗教書のベストセラーの年間売上げはせいぜい1万部でした。「今では,布[表紙]装丁本の一覧表中第十位を占める本でさえ,7万5,000部余の売上げがある」。
ところが,その同じ記事は,「教会の出席者が10年間にすべての年齢層にわたって減少しており,会員数が毎月落ちているのは周知の」事実であると述べました。では,宗教書に対してそのように関心が示されていることをどう説明しますか。ある女性編集者はこう述べました。「そのような制度がすべて混乱しているからといって,説明や指示や導きを必要とする人間の気持ちが変わるわけではない。実際のところ,そのような気持ちは強められるものである」。
そうです,大勢の人々はキリスト教世界の宗教団体にはほとんど信頼をおいていませんが,神の導きの必要性を確かに感じています。エホバの証人は,そのような必要を充足させるよう人々を助けることに努力しています。証人たちの発行している布表紙の出版物のほんの一例に過ぎませんが,「とこしえの命に導く真理」と題する本は7万5,000部どころか,91か国語で7,000万部以上も配布されました。その上,地上のあらゆる場所に住む人々の家庭で毎週無償で135万件余の家庭聖書研究を司会し,単に文書を配布する以上のことを行なっています。
不自然な性関係
● 二年以上も前のことですが,当誌は口腔また肛門交接のような倒錯した性行為を戒め,それは同性愛行為と同様,「自然に反するもの」であることを指摘しました。クリスチャンの使徒パウロは,不自然な性行為をならわしにする者たちは,『自分たちの誤りに対して当然な十分の返報を身に受けます』と述べました。―ローマ 1:21-27。
この点を支持するものとして,1974年10月15日号の「ものみの塔」誌は,主要な性病としてりん病の次に挙げられる“疱疹ビールス”が口腔交接によって伝染する恐れがあると述べたエルマー・G・ルッツ博士の警告を引用しました。
今や,ロンドンの「医学ニュース」誌は,霊感を受けた使徒パウロのことばの正しさを示す証拠をさらに提供しています。同誌に引用されている,セント・メリー病院付属プレード街診療所の当局者のことばによると,(同性愛行為の場合のように)直腸を経てりん病に感染する男子の患者は比較的“ありふれた”例となっている一方,今や女性の間でりん病の直腸感染が増大していることを示す証拠があるとのことです。医師たちは,同診療所で診察を受けた105人の女性患者中およそ半数近くが「口腔あるいは肛門交接のいずれかを行なっていた」ことを知りました。同報告は,「そのような数字は,かつて海外で取材して得た数字と密接な相関関係を持っていた」と付け加えています。
聖書の規準を固守する人は,確かに多くの不必要な苦しみに遭わずにすみます。―箴 4:13,20-22。