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  • クロス,預言的な役割を演じた人
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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1977
塔77 1/1 29–30ページ

クロス,預言的な役割を演じた人

人類史上,神の目的の中で特定の役割を果たすことが予告されていた人はごくまれです。しかし,カンビセスの息子でペルシャ帝国の創設者であったクロスは,そのような人でした。西暦前539年のクロスのバビロン征服,およびそれに伴うユダヤ人の解放は,クロスが生まれるよりもずっと前から予告されていました。

エホバがご自分の預言者イザヤによって,次のように宣言されたのは西暦前8世紀のことでした。

「『わたし,エホバはすべてのことを行なっている。……ご自分の僕の言葉を真実とならせる者,自分の使者たちの計り事を完全に成就する者,エルサレムについて「彼女は人が住むようになる」と,またユダの諸都市について「それらは再建され,彼女の荒廃した場所を興すであろう」と言う者,水の深みに「蒸発せよ。そしてあなたの川すべてをわたしは干上がらせるであろう」と言う者,クロスについて,「彼はわたしの羊飼いである。わたしの喜ぶすべてのことを彼は完全に成し遂げる」。実に,エルサレムについて「彼女は再建される」,神殿について「あなたはあなたの基を据えられる」とわたしの言うことにおいて』。

「エホバがご自分の油そそがれた者,クロスに言われたことはこうである。その右手をわたしは捉えた。それは彼の前に諸国民を従わせるためであり,それにより王たちの腰の帯をもわたしが解くためである。それは彼の前に二枚戸のとびらを開くため,それにより門さえ閉じられないようにするためである」― イザヤ 44:24–45:1,新。

古代の歴史家の記述は,この驚くべき預言の成就を確証しています。表現の仕方こそ幾分異なっているとはいえ,ギリシャの歴史家ヘロドトスとクセノフォンは,両者とも基本的には同じような記録を残しています。クロスは,バビロン市内を流れ,同市の防衛体制の一端を担っていたユフラテス川の流れを変えました。それから,征服者たちの軍勢は,河床を行進し,岸壁沿いの城門から同市に近づきました。宴会や浮かれ騒ぎにうつつを抜かしていたバビロニア人は,全くの不意打ちを食らい,同市はその晩のうちに,陥落してしまいました。

やはり予告されていたとおり,クロスは,ユダヤ人の捕らわれ人が神殿を再建するために故郷に帰れるようにする布告を出しました。その布告にはこう書かれています。『ペルシャ王クロスかく言う 天の神エホバ地上の諸国を我に賜えり その家をユダのエルサレムに建つることを我に命ず おおよそ汝らのうち もしその民たる者あらば その神エホバの助けを得て上りゆけ』― 歴代下 36:23。

そのような布告がこの支配者の政策に添ったものであることは,クロスの円筒印章に刻まれている文章によって確証されます。その中でクロスの次の言葉が引用されています。「我はチグリスの対岸にある[先に列挙した]聖なる諸都市に,長い間廃虚と化していたその聖所,そしてその中に宿っ(てい)た像を返し,それらの像のために不変の聖所を建てた。我は(また)それら諸都市の(元の)住民すべてを集め,その故郷を(彼らに)返した」― ジェームズ・B・プリッチャード著,「古代近東の諸文献」,1955年版,316ページ。

一世紀のユダヤ人の歴史家ヨセフスは,クロスがイザヤの預言に注目したがゆえにその布告を発したものとして,次のように記しています。

「クロスの治世の第一年,それは我々の民が祖国からバビロンに移るよう運命づけられてから70年目のことであるが,神はその民の捕らわれの状態とみじめな人々の逆境とにあわれみを示された。その都市が破壊される前に,神が預言者エレミヤを通して,ご自分の民をその父祖たちの地に復帰させ,その民は神殿を建てて昔のような繁栄を享受するようになると語られたとおりに,その地を彼らに与えた。神はクロスの霊を強く動かし,全アジア中に次のような布告を出させた。『クロス王かく言う。至高の神がわたしを人の住む地の王として任命したゆえに,わたしはその神がイスラエル国民の崇拝する神であると確信するようになった。その神は預言者たちを通してわたしの名,およびわたしがユダの地のエルサレムにその神の神殿を建造することを予告したからである』。

「クロスは,イザヤが210年前に残した預言書を読んで,こうした事柄を知った。この預言者は,神がひそかに自分にこう告げたと述べた。『わたしが多くの大国の王として任命する者クロスが,わたしの民をその故国に帰らせ,わたしの神殿を建造する……』。イザヤは神殿が破壊されるよりも140年も前にこうした事柄を預言した。そしてこの記述を読んだクロスは神の力に驚嘆し,書かれている事柄を実現したいという強い願いと野心に捕らわれた。クロスは,バビロンの中でも著名なユダヤ人を召喚し,その故国へ行き,エルサレムの町と神の神殿を再建する許可を与えると告げた。それは,神が彼らと共におり,クロス自身も近隣諸国の総督や太守に親書を送り,犠牲のための動物に加えて,神殿の建築のために金銀を寄進するよう命ずるからである,と述べた」―「ユダヤ古誌」第11巻,第1章1,2節,ラルフ・マーカス訳。

ゾンダーバン図解聖書百科事典(第一巻1055ページ)は,ヨセフスのこの陳述に言及し,「この時点では,ヨセフスの証言を受け入れる十分の理由がある」と述べています。ところが,そうした考えに異議を唱える批評家は少なくありません。そうした人々は,クロスに関する預言が西暦前539年のバビロンの陥落よりも昔に書かれたということをどうしても受け入れられないのです。そして,イザヤ書の40章から66章までは,こうした出来事の後に生存したある人によって書かれたものであると主張します。そうした主張は,エホバ神がご自分の僕たちに,ある事柄を,実際に起きるよりもずっと前から明らかにすることができ,ご自分の言葉を成就させることができるという点を否定するものです。

イザヤの預言には信頼が置ける

イザヤはこうした事柄を書くはずがないという見解は,西暦前2世紀あるいは前1世紀以来存在しているあらゆる証拠に反するものです。西暦前1世紀,あるいは西暦前2世紀までさかのぼると考えられている,イザヤ書の死海写本は,この預言書が分けられているとは示していません。今日イザヤ書 40章と呼ばれている部分は,その巻き物の中で,39章が終わっている欄の最後の行から始まっています。西暦1世紀の,霊感を受けた聖書記述者たちは,イザヤ書の前半だけでなく,後半から引用した資料についても,それをイザヤによって書かれたものとしています。(イザヤ 42:1-4; 53:1。マタイ 12:17-21。ローマ 10:16)ゆえに彼らは,この預言書全体を,一人の筆者イザヤの作としています。

イザヤ書の各部分がいつ書かれたかについて,批評家たちがどの年代を挙げようとも,同書に含まれている預言が成就したのは,それらが書き記されてからずっと後であったことを否定できません。例えば,バビロンがソドムとゴモラのように荒廃し,人が決して住まない所,羊飼いがその群れを牧することさえしない所となるという預言があります。(イザヤ 13:19,20)死海写本が,それよりも前の写本から書き写されたころ,バビロンは依然として存在しており,聖書預言を別にすれば,その都市が人の住まない荒野となるということを暗示するものは全く存在していませんでした。しかし今日,古代バビロンの見るも無惨な廃虚は,その預言の正確な成就を裏付けています。

ゆえに,クロスが預言的な役割を果たしたことを否定しようとする人々の論議は,根拠のないものであることが明らかです。神の預言の言葉は確かに信頼の置けるものです。この事実は,そのみ言葉を調べ,そこに書かれている事柄を知り,それに調和した生活をしたいという気持ちをわたしたちに抱かせるはずです。

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