神のことばは生きている
イエスは再創造を約束する
使徒ペテロがイエスに向かって「ご覧ください,わたしたちはすべてのものを後にして,あなたに従ってまいりました。実際のところ,わたしたちのためには何があるのでしょうか」と尋ねています。これに対してキリストが与えた次の驚くべき答えを考えてみてください。『あなた方に真実に言いますが,再創造のさい,人の子が自分の栄光の座に座るときには,わたしに従ってきたあなた方自身も十二の座に座ります』― マタイ 19:27,28。
ここでイエスがなさっている約束によると,ペテロと他の使徒たちは王座に座り,王としてイエスと共に支配します。しかしそれはいつのことでしょうか。「再創造のさい」と,イエスは言っておられます。この再創造とは何でしょうか。そしてそれはいつ実現するのでしょうか。
聖書にはこの同じ時の事柄に関するルカによる記述がありますが,それを見ると「再創造」が何であるかを知ることができます。次のように記されています。「ペテロは言った,『ご覧ください,わたしたちは自分のものを後にして,あなたに従ってまいりました』。イエスは彼らに言われた,『あなた方に真実に言いますが,家,妻,兄弟……を後にした者で……来たらんとする事物の体制で永遠の命を得ないものはいません』」― ルカ 18:28-30。
この聖句では,「再創造」は「来たらんとする事物の体制」と同一のものとみなされています。キリストが天で,ご自分と共に支配する者たちと栄光の王座に座られると,それに続いて義にかなった事物の体制の再創造が始まります。(テモテ第二 2:11,12。啓示 5:10; 14:1,3)神がエデンでわたしたちの最初の両親にどんな出発をおさせになったかを考えると,再創造がどんなものかを想像することができるでしょう。
エホバ神は最初の人間夫婦,アダムとエバを完全な者に造り,エデンの園に置かれました。そこは楽しみの楽園でした。人間に対するエホバの最初の目的は,人間が地上で永遠に生き,この絵にあるように真の平和と安全を楽しむことでした。しかし,反逆が起きてその最初の楽園は損なわれ,その結果,時がたつうちに今あるような邪悪な事物の体制ができ上がりました。
地上に楽園を造るという神の目的は成就せずに終わるのでしょうか。いいえ,そのようなことは決してありません。人類がこの地上で生活を始めた時の義にかなった体制は再創造されるという,キリストご自身の約束があります。エデンの状態は回復され,その状態はやがて地球全体に広がるでしょう。こうして創造者は,永続する義の事物の体制を造るというご自分の最初の目的を立証されます。わたしたちは確かに,聖書に基づくこの見込みに喜びを抱くことができます。―詩編 37:29。啓示 21:3,4。