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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1985
塔85 6/15 29–30ページ

英国,血,そしてエイズ

2年ほど前,「ものみの塔」誌は「エホバの規準はわたしたちを助ける」(詩編 20:4)と題する記事を発表しました。その記事は,神の安全で確かな指針から得られる助けの一例として,血を取り入れることを禁じる神の律法に従うクリスチャンが保護されることを挙げました。当時,米国では,健康上の新たな脅威 ― エイズに関心が向き始めたばかりでした。この致死的な症候群は輸血を通して広がるのではないか,という疑いが持たれました。しかし,ヨーロッパや他の場所の読者は,そのころ,神の律法を破ったために生じるこの脅威は,どこか遠い場所に限られたものだと考えていたようです。2年後の最新情報として,英国から最近寄せられた次の情報を考慮してください。

「私の姉には手術が必要ですが,姉はエイズにかかるのではないかとおびえています。私たちはエホバの証人ではありませんが,輸血をしないで手術をする医師を推薦してくださいませんか」。これは,英国のロンドンにあるエホバの証人の支部に最近なされた,心からの嘆願の一つにすぎません。このような願いの背後にあるものは何ですか。

英国輸血局は創設以来,自発的な供血者から血液が得られることを誇りにしてきました。「[1単位の血液を]献血した後は,くつろいで飲み物とビスケットをどうぞ。それから仕事へお戻りください。一度試してみませんか」と,宣伝のパンフレットは勧めています。そのため,全人口の3%を占める人々により,毎年200万回も自発的な献血がなされています。

「英国の場合のように,無報酬の自発的な供血者から集められた血液は,報酬を受ける人々の血液より質的に優れている」と,ガーディアン誌は主張しています。言い換えれば,英国人は,アルコール中毒者や,ほかにあまり売る物のない人々から買った血液によって病気に感染する危険を避けてきたというわけです。ところが,最近の幾つかの事件によってこの意見の重大な欠陥が明らかになり,一般の人々の信頼がかつてないほどに損なわれてしまいました。血友病協会の一スポークスマンは,二人の血友病患者が死亡したあと,国立保健局の「血液の供給は,もはや安全とは認められない」と語りました。一体何が生じたのでしょうか。

血液を調べてあらゆる病気を探しだすのが不可能なことも,肝炎やマラリアのような重病が輸血によって伝染することも,長い間よく知られていましたが,その種の危険は英国では広く公表されませんでした。人々から提供される血液について警戒すべき理由はない,と常に考えられていました。しかし,衝撃的な二つの要素が重なったため,デーリー・テレグラフ紙は,「英国は,供給される血液に混入しているエイズのウイルスを防ぐ戦いに敗北を喫した」と,結論するに至りました。

最初の衝撃は,新聞報道により,英国が事実上多年にわたり血液を外国から買い入れていたことが明るみに出た時に生じました。血液製剤の研究室で働く英国の一代表者は,「血は,血液によって伝染する病気が大幅に増加している貧しい国の人々から買い入れている」と漏らしました。さらに,約7,000万単位の濃縮されたファクター8が米国から輸入され,英国の血友病患者の治療のために用いられています。1個のファクター8は2,500人の供血者から得られた血漿でできています。この血液製剤を輸入したために,エイズのウイルスが,英国で供給される血液に伝播したようです。

もう一つの衝撃は,英国諸島内の同性愛者の供血者の組織がエイズに冒されていることが確証された時に生じました。同性愛者はエイズにかかっている可能性が高いので献血を求めてはならないとされていたのに,然るべき強い警告が与えられていなかった,と保健局は語りました。エイズに関する同局のパンフレットの警告には,「多くの異なった相手のいる男子の同性愛者」のことしか触れられていませんでした。「エイズ,およびエイズと供血者の関係」と題するリーフレットの最新の重版は,「男子の同性愛者および両性愛者で,現にその種の行為に携わっている人々」は,エイズに「特にかかりやすい」ことを明示しています。しかし警告は遅きに失しました。1985年の初頭には,新生児を含め40人以上の人々がこの病気にかかっていたのです。さらに,エイズのウイルスの潜伏期は2年に及ぶという,やっかいな事実があります。では,あとどれほどの人が既にこの病気に冒されているのでしょうか。ザ・サンデー・タイムズ紙が述べているように,「時限爆弾に似た」要素があります。そのため国立輸血局は最近,英国の供血者となる可能性のある人すべてを対象にした「血を提供してはならない幾つかの理由」と題する付加的なパンフレットを準備しました。

英国では,報告された100以上の事例のうち,既に50人ほどの人がエイズによって死亡しています。この病気にかかる人の数は今のところ8か月ごとに2倍になっています。ザ・サンデー・タイムズ紙の医学通信員は,5年以内に1万2,000人以上の患者が出るのではないかと推測しています。英国王立看護学校の推測はそれよりもなお恐ろしく,エイズの伝染を食い止める策を講じなければ,1991年までに英国諸島で100万人がこの病気に冒される可能性がある,としています。

協会に問い合わせてきた前述の人は,「この輸血の問題に関して,皆さんエホバの証人の正しさが証明されたように思えます」と述べました。無論,より正確に言えば,み言葉聖書を通してエホバ神の正しさが立証されているのです。幾世紀も前,エホバはクリスチャンに「血を……避けている」ように命じられました。(使徒 15:29; 21:25)神の諭しと規準はその民にとって確かに保護となってきましたし,これからも保護となり続けることでしょう。

[30ページの囲み記事]

エイズとは何か

AIDSは,Acquired Immune Deficiency Syndrome(後天性免疫不全症候群)の頭文字を取ったものです。エイズそのもので死ぬことはありませんが,その名が示唆している通り,エイズの患者は免疫系統が機能しなくなってしまいます。エイズに冒された人はこの保護装置がないので,珍しいタイプの肺炎や,まれにしか生じない皮膚ガンであるカポシ肉腫などにかかって死ぬのが普通です。発見と診断の研究は今のところ初歩的な段階にあり,まだエイズの治療法は知られていません。

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